Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

実艇実験の要点:

実艇実験は、1997年12月に戸田ボートコースで行われた。以下の項目を計測した。

  1. クラッチ軸に加わる力
  2. オールのベンディング
  3. オールの振り角
  4. 漕手がストレッチャーを蹴る力
  5. 艇の加速度
  6. 艇の平均速度

実験は、設定した船体速度を被験者(現仙台大学監督のA氏)に極力維持して漕いで貰い、連続して何本かのストロークについて計測した。艇速は下図に示すとおり、A,B,C,Dの4つの設定速度で行った。500mのペースに換算した値を下に書いたが、所謂、2000mレースのレースペースに相当するデータはなく、Group Dでも2'15"ペースで、せいぜい、6km TTの平均艇速程度の速度での計測値である。これは、レートを高くしてガンガン漕ぐと、安定した漕ぎが出来ないということで、ライトパドル程度の艇速までしか漕がなかった様である。(レーススピードでの計測データがなく、おやじは一寸残念である。)このログを見ている読者には、Group Dの計測データを参考にしてもらいたい。下図のハンドルを引く力のカーブを見ると分かるが、ライトワーク程度の艇速では、ストロークポイントをフィニッシュ寄りとして漕いでいるが、艇速を上げるに従い、前半から確り漕いで、キャッチ周りから艇速を稼いでいることが分かる。パドルの艇速では、ストロークポイントをキャッチハーフ寄りに持ってこないと、艇速が上がらないことは明白である。(おやじの自論)