Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

CG号、エンジン腰上O/Hでオイル上がり原因判明

3月末から段階的に行なっているCG号(五洋本田製CG125FI, 型式WH125-19)のエンジンO/Hです。
本日のオドメーター走行距離は119,374km。

以下、本日までのO/H経緯:
3/30: バルブステムシールのみ交換。オイル消費は改善されず。
4/8:クラッチO/Hで、フリクション板は新品に交換。結果、クラッチの滑りが完全に解消さました。(O/H成功です)
4/20(本日):オイル上がり解消目的で腰上を本格的にO/H実施。オイル上がりはピストンのオイルリング溝にあるオイル戻し穴のスラッジ詰まりが原因であった事が判明。穴を復活させると共に、ピストンリングセットとバルブを新品(純正品)に交換。

以下、本日のO/Hの内容を写真付きで時系列に記載します。

1.朝一で、マイカーで実家に行き、腰上O/Hに必要な特殊工具類や、パーツ類を載せ、CG号O/H場所の自宅へ持ち帰り。

2.朝9時前にO/H作業の準備開始

3.先ずシート、燃料タンクを外し。
 併せて、エンジン腰上バラし時に邪魔になる燃料ポンプの固定ボルトを外して少し後ろへ移動。

4.スロットルボディーとシリンダーヘッドの接続を解除。併せて、油温センサー及び酸素センサーの電線カプラーを外す。

5.クランク軸を回して、圧縮上死点に設定。

6.エンジンヘッドカバーを外し、ロッカーアームユニットを外し、プッシュロッドを引き抜きます。(吸排気を分けて保管)
 ヘッドカバーを外しました。
 ロッカーアームユニットを外しました。プッシュロッドも外します。

7.シリンダーヘッドを外し、シリンダヘッドのカーボン汚れを観察。
 シリンダーヘッドを外しました。
 シリンダーヘッドのカーボン付着状況。3/30時より悪化している感じです。

8.シリンダーを外し、シリンダー内部の状況を観察。
 シリンダー内部は汚れや引っ掻き傷は全く無くピカピカでした。

9.ピストンを外し、ピストン上部の汚れ観察
 シリンダーを外し、剥き出しになったピストン。カーボンの付着は3/30時より悪化していました。
 クリップを外し、ピストンからピンを引き抜き。8mmディープソケットで押し出しました。

10.ピストンからリングを外し、リングの厚さ等をノギスやシックネスゲージで計測。
 リングの合口隙間をシックネスゲージで計測
測定した結果は以下の通り。数値はマニュアル規定値内でありピストンリングは未だ健在でした。:
Top Ring: 厚み0.75mm, 幅:1.95mm、シリンダー内での合口隙間:0.14mm(規定値:0.10~0.25mm内であり健全)
2nd Ring: 厚み0.75mm, 幅:2.20mm、シリンダー内での合口隙間:0.14mm(規定値:0.10~0.25mm内であり健全)
レール: 厚み0.25mm, 幅:1.35mm、シリンダー内での合口隙間:0.4mm(規定値:0.2~0.7mm内であり健全)

11.ピストンリングを外したところ、オイルリング溝に穴が8カ所空いているが、内、5個の穴がスラッジで詰まっていることが判明。この穴はオイル戻り穴。この穴が詰まっていることが、オイル上がりの原因であった事が判明。
直径1mmφ程度の細い穴です。掃除は先の尖った安全ピンの針で穴を貫通させました。
エンジンコンディショナーをピストン内部に噴霧してスラッジを溶かしながら、もう少し太めの針金であるゼムピンを差込んで掃除をしました。これで8穴全てを復元しました。
 ピストンの内側。オイルリング溝に貫通しているオイル戻り穴がスラッジで詰まって塞がっていました。(8穴中5穴が詰まり)
 先ず細い安全ピンで穴を貫通。次にゼムピンを突っこんで穴掃除しました。
ピストンヘッドのカーボンもワイヤーブラシなどを使って掃除しました。
想像するに、オイル消費は徐々に悪化していたので、今回O/Hしなかったら、オイル戻し穴が全て塞がって、とんでもない事になっていたかも知れません。危ないところでした。

12.シリンダーヘッドのカーボンをエンジンコンディショナー+ワイヤーブラシ等で除去しました。
 少しカーボンが残っていますが、まあ、この程度で良しとしました。

13.外したバルブの寸法をノギスで計測し、新しいバルブの寸法と比較:
 左側の汚いのが外したバルブ、右の綺麗なのが新しいバルブ:
外したバルブの寸法と新品との比較:
排気バルブ:ステム径:4.95mm、長さ:92.65mm、傘径:23.0mm (新品数値=4.95mm, 92.6mm, 23.0mm)
吸気バルブ:ステム径:4.95mm、長さ:93.9mm、傘径:27.1mm (新品数値=4.975mm, 93.5mm, 27.0mm)
以上の通り、バルブ自体は磨り減っていない事が分かりました。(古いバルブの長さや傘径が新品より少し大きいのは傘に付着したカーボンの影響と思われる)
でも、傘にコッテリ付着したカーボンを除去するのは面倒なので、今回、新品に交換することにしました。

14.新バルブとヘッダーのバルブシートを擦り合わせしました。
 擦り合わせ前のシリンダーヘッドのシート状況。排気側はカーボン付着で黒い。
 擦り合わせ用コンパウンド(細目)をバルブに塗って擦り合わせしました。
 最初はタコ棒を使いましたが、吸盤が弱く直ぐ外れるので使い物になりませんでした。
幸い、CG125のバルブは、裏側にステム(軸)が4cm近く突き出ているので、この軸を直接指先でつまんで、回しながら擦り合わせしました。

 擦り合わせ後は、準備しておいた光明丹を塗ってチェックしました。しかし、良くわかりませんでした。
 コンパウンドで擦ったシート面は色がネズミ色に変わっていたので、モノサシを使って目視でシート面の幅を図りました。結果1.5mm弱で、マニュアル記載の基準値=1.2mm~1.5mmに納まっていることを確認しました。
その後、バルブを入れた状態で、シリンダヘッドに灯油を注いで10分ほど観察しましたが、灯油の漏れは全くありませんでした。ということで擦り合わせ成功と見做しました。
 灯油を使った気密性テスト

15.バルブ擦り合わせ完了後、ステムシール、スプリング座金、スプリング内外の2本、コッターリテーナーを装着。
コッターを取付けは、自作コッター取付け用具(17mmソケット)を使って、装着を試みました。
しかし、今回は上手く装着出来ませんでした。
何回かやっている内に、コッター1個が隣の家の砂利敷きの地面に落ちた音がしました。
落ちた場所は範囲が特定出来ているのですが、何せ砂利の中に入ったコッターを人間の目で見つけ出すのは困難です。
諦めて、近くのバイク屋に行き、バルブコッターを売って欲しいと伝えたところ、コッターの在庫はないので取り寄せになるとのこと。取り寄せると2週間程掛かるかもしれません。
そこで家に帰り、コッター捜索を実行しました。
ここで使ったのが先に強力な磁石が付いたピックアップツール。こいつを砂利の中に差込んでガシャガシャやること2分~3分。
何と、飛んでいったコッターが磁石にくっついていました。ラッキー!
 磁石の先に小さなコッターがくっ付いています。
もう、コッターが無くなるのは避けねばなりません。
そこで、今回はバルブスプリングコンプレッサーを使ってコッターの取付けを地道に行ないました。
吸気側が割とすんなり納まりましたが、排気側は、何回か失敗し、10分くらい掛かって装着しました。
急がば回れですね。
 コンプレッサーを使ったコッター装着。

16.この時点で新しいピストンリングが未だ自宅に届いていませんでした。
宅配便の荷物が何時に着くか分からないので、この時点で使い終えた工具類などを片付けたり、資源ゴミのゴミ出しなどをして時間を潰しました。1時間半程待つと16時半頃にピストンリングが届きました。

17.届いた新しいピストンリングの寸法を計測し、ピストンに取付けました。
測定した結果は以下の通り:
Top Ring: 厚み0.8mm, 幅:1.9mm、
2nd Ring: 厚み0.8mm, 幅:2.2mm、
レール: 厚み0.3mm, 幅:1.4mm、
結論としては、Topリングと2ndリングは、外した古いピストンリングと略同じ寸法でした。即ち、この2つは殆ど摩耗しなかった模様。
一方でオイルリングの薄いレール2枚は、古いリングは少し摩耗している様でした。
折角、準備したので、ピストンリングは一式セットで新しいものに交換することにしました。
 届いた新しいピストンリングセット
 整備したピストンにリングを装着しました。合口はマニュアル指定の120度間隔でずらしてセットしました。

18.後は、外したのと逆の工程で、再取付けしました。
割と難しかったのは、ピストンをシリンダーに嵌め込む作業です。ピストンリングをコンプレッサーを使って何とか入れ込みました。
 ガスケットは純正品の新品に交換
 

 最後にバルブクリアランスを0.05mmに再設定しました。

19.O/H作業の最終確認はエンジン起動テストです。
一発起動しましたが、最初はマフラー装着し忘れたままで起動したので、ポンポンと破裂音がして驚きました。
慌てて、マフラーを再装着。
無事に起動してO/Hを完了出来ました。

20260420 CG号OH後のエンジン起動の動画:

後片付けも含めて作業完了したのは19時近くで、屋外は既に暗くなっていました。

いやー、お疲れ様でした、俺!

以上

CG125GI エンジンO/Hの準備(その3)

 WH125-19用の純正バルブ

4月下旬にオイル下がりの原因と考えていたバルブステムシールを新品に交換しました。
その後、エンジンオイル消費が改善されるか、変化の有無を観察してきました。
しかし、バルブステムシールを交換しても改善されませんでした。

どうもオイル消費が早い原因は、オイル下がりでは無く、ピストンリング(特にオイルリング)の摩耗によるオイル上がりが原因だった様です。

このまま放置すると、オイル消費が更に悪化するだけなので、腰上を本格O/Hしてピストンリングを交換することにしました。

バルブステムシールを交換した際に、バルブのステム(軸部分)も磨り減っている様でしたので、併せて、バルブ自体も交換する事にします。
先行して発注したバルブ2本(吸気と排気)の純正品は、既に手元に届いています。

少々経緯あり、遅れて発注したピストンリングセットの純正品は、来週月曜迄には届きそうです。

という事で、来週早々には、CG号のエンジン腰上O/Hを実施しようと考えています。

さて、腰上の本格O/Hとなると、パーツ交換だけでなく、ピストンヘッドのカーボン除去、シリンダーヘッドのカーボン除去、そして、バルブ交換に関しては、バルブシート面の擦り合わせも必要になります。

そこで、O/H当日の作業をスムーズに行なう為に、今日は以下の様な準備をしました。

CG号のO/H関係用品一式は実家に保管しているので、以下の作業は実家で行ないました。

1.新品バルブ2本(純正品)の外観チェック:
手元に届いているバルブ2本を開封し、外観チェックを行ないました。
傷や変形もなく、健全な状態であることを確認しました。
下の写真の小さい方が排気バルブ、大きい方が吸気バルブ
 

2.バルブ擦り合わせテスト用の光明丹を油で練って事前準備:
バルブ擦り合わせ後の確認は、光明丹という顔料を油で練った塗料をシート面に塗って確認する事が必要な様です。
朱肉で代用しようかとも思ったのですが、折角のO/Hなので、光明丹を購入して使う事にしました。(アマゾンで1150円なり)
光明丹は、朱色の顔料で、昔から防錆・防腐剤として使われているモノですが、現代では、主に金属パーツの当り確認の為に使われている様です。酸化鉛なので、有害物質の様です。
使う際には、必要量を容器に取り分けて、油で練ってバルブシート面に塗る様ですが、O/H作業中に、光明丹を練る作業は手間です。
特に私の場合は屋外のカーポートで作業するので、風に晒されて光明丹の粉末が飛琵び散る危険があります。
ということで、本日、この光明丹を練って小容器(軟膏器)に入れる準備をしました。
油は偶々実家にあったベビーオイルを使いました。(以前、母が入院した際に病院から入院中に必要なモノとして購入したものです)
また、小型の容器は、偶々、実家にあった軟膏容器を使いました。
今回はバルブ2本の擦り合わせ後の、密着性確認に使うだけですので、少量で十分です。
練った後、試しにバルブのシート面に塗ってみました。

 準備した用品一式
 光明丹の蓋を開けると、明るい朱色の粉末が入っていました。
 耳かきを使って、少量の光明丹を小容器に取り分けました。(これは室内でないと出来ませんね)
 取り分け光明丹に油を数滴垂らして練ります。硬さは油の量で適宜調整。
 練り上がった光明丹。

 試しにバルブのシート部に塗ってみました。これで使えそうです。

3.シリンダーヘッドの機密性確認用の灯油を準備:
Youtubeでバルブ擦り合わせ後の確認テストで、上下逆さにしたシリンダーヘッドを器状にして、灯油を満たして漏れの有無を確認する方法が紹介されていました。これをやるかどうかは未定ですが、少量の灯油を容器に入れて使える様に準備しました。
どんな容器にしようかと、実家に大量にある様々な容器を見て回り、丁度良いものを見つけました。
七味k唐辛子の空き瓶が丁度良さそうです。多分、30cc位の容量だと思います。
125ccのシリンダヘッドなので、30ccあれば十分だと思います。
早速、中を水洗いして乾かしました。
これに灯油を入れて準備完了。

4.ピストンピン脱着&ピストンリング脱着練習:
キャブレター仕様のCG125用で、FI車のCG号には使えない56.5mmボアのピストンセットを使って、練習しています。
昨日までに2回練習しました。

 ピストン脱着練習に使っている56.5mmボアのセット

ピストンリングの脱着は、ピストンをコンロッドから外した後に、安定した姿勢で手に持って出来るので特段の難しさはありません。後はよく練習して慣れるだけです。今回は3回目ですが、スムーズに脱着出来ました。
 リングを装着した状態
 ピストンをシリンダーに入れる際に使うリングコンプレッサーも試してみました。

さて、難易度が高いのが、エンジンのコンロッドからピストンを脱着する際に行なうピストンピン固定用のC型クリップの脱着です。
過去2回は先の細いラジオペンチを使って力技で外しましたが、外す際にクリップを変形させてしまいそうです。だから再利用NGと言われているんでしょうね。
取付の際には、指先の力で何とか捩じ込むようにしました。しかし、これもコンロッドと繋がった状態で取付けるのは難しそうです。
さて、今日思いついて試したのが、小さめの千枚通しを使って、千枚通しの先を梃子の様にしてC型クリップを嵌め込む方法です。
梃子の力が使えるので、僅かな力でパチンとスムーズに脱着出来る事が分かりました。
 嵌め込まれたC型クリップと千枚通し。クリップの下側に窓状の小さな穴から千枚通しを入れて、梃子の力でクリップを持ち上げて取り出します。
 外れたC型クリップと千枚通し

最早、C型クリップの脱着にラジオペンチは不要です。

これまでは、C型クリップの脱着は難易度が高く、「の」の字型クリップの脱着の方が簡単だと思っていましたが、今回の千枚通しを使って行なうC型クリップの方が、もっと簡単である事がわかりました。

何事も事前練習と準備ですね。

以上

CG号:クラッチO/Hし、滑りが解消!

愛車CG125FI(WH125-19)の現在の走行距離は118,273km。
11万キロ辺りから、クラッチが少し滑る感触が出始めました。

走行に支障が出る程ではありませんが、中速域から加速時のシフトチェンジ時にクラッチが滑る感触があり、アクセルからのレスポンスが今一の感じがします。

推定される原因は、(1)クラッチのフリクション板の摩耗、(2)クラッチスプリングの経たりです。

必要な材料や工具類は既に揃えました。
今回、エンジンオイル交換のタイミングに合わせてクラッチのオーバーホール(O/H)を行ないました。

結論から述べると、クラッチの滑りはフリクション板の摩耗によるもので、これを新品に交換することで滑りが解消されました。

以下、作業内容を写真付きで振り返ります。

1.エンジンオイルをドレンボルトを外して排出:
前回のオイル交換から、200ccのオイル補充を2回しましたが、2326kmを走り、今回交換です。
先週、エンジンのプチO/H(バルブステムシールのみ交換)後に燃焼室内の洗浄目的で燃料添加材(FCT-062)を2回注入し、約600km走行しました。
この洗浄による影響もあり、エンジンオイルは真っ黒になっていました。

2.オイルストスレーナーを外して点検:
CG125には金網式のオイルストレーナーが付いています。過去に何回か解放しましたが、殆どゴミのキャッチはないので、最近は年に1回開放するか否かで、殆ど開放してません。
今回は、クラッチO/Hをするので、念のため、開放点検してみました。

金網メッシュ部を良く見ると、3mm弱の黒いカーボンの固まりの様なゴミが3つほどキャッチされていました。
閉め忘れるといけないので、ドレンプラグとストレーナは、この後、直ぐに閉じました。

3.マフラーとステップを外す。
クラッチカバーを開ける際に邪魔になる。マフラーとステップを外しました。

外したモノは邪魔にならない場所に置きました。

4.クラッチカバーを外す
クラッチカバーは11本のM5ボルトで固定されています。

11本の内、1本だけ長いボルトが装着されているという事なので、どの箇所に長いボルトが装着されているかを探しながら慎重にボルトを外しました。
 長いボルト1本はその頭と穴に黄色くマーキングしました。

ボルトを外す際に2工程に分けて行いました。即ち、
1)最初に強い締め付けでも緩められる様に、T型ハンドル付きのソケットレンチ(先端に対辺8mmのディープソケットを装着)で緩めました。15Nm程度のトルクで締め付けられていた様です。(手の感触)
2)揺るめた後は、8mmのソケットドライバーを使ってクルクル回して外しました。
ボルトを外した後、ガスケットで固着したカバーを外すには、ゴムハンマーで叩くのが定番らしいですが、CG整備友達のMotoge CGさんからのアドバイスにならい、クラッチレバーを握って、クラッチカバーを内側から外側に押し出す様にして簡単に開ける事ができました。
 クラッチご開帳!

5.ダメージしたガスケットの除去:
外したクラッチケースのガスケットを良く見ると、所々破けていました。
破けた箇所はクランクケース本体側のフランジに破片が付着していました。
こうなると再利用不可能ですので、古いガスケットを除去して新しいガスケットと交換する必要があります。
今回、CG125FIの純正品ガスケットを購入しておいたので、これと交換です。
さて、このダメージしたガスケットの除去ですが、文房具として使っているペーパーナイフを使いました。
この古いガスケットが結構強く固着していて、この除去に20分程度を要しました。(地味な作業ですが、必要です)
 良く見ると下部のカスケットが欠損しています。
 古いガスケットを除去後
 クランクケース本体側のフランジに残ったガスケットも除去

6.遠心クラッチの取り外し:
クラッチ本体を外すには遠心クラッチを外す必要があります。
遠心クラッチの外側カバーはプラスネジ3本で固定されていますが、このネジを緩めるのにショックドライバーを使いました。
2本は上手く緩めたのですが、3本目が緩まず、叩いている内にネジの頭を舐めてしまいました。

こうなるとドリルで頭を削って破壊し、取り出すしかありません。
そこで、先ず、近くのホームセンターに行き、M5の皿ネジで、当該皿ネジ(長さ12mm)と同じ長さのモノを探しました。
残念ながら12mmは無く、長さの似ている15mmの皿ネジを買いました。
試しに買ってきた15mm長の皿ネジを仮装着したところ、フィルター本体の裏側から3mm程ネジが突き出していました。良く見るとこの突き出たネジがクラッチ本体と干渉し、危なそうです。
そこで、グラインダーを使ってネジの長さが12mmになる様に、先端を3mm程切断加工しました。(グラインダーを持ってて良かった)

 3本の皿ネジ:左=15mm、中央=加工後12mmのネジ、右=純正品のネジ12mm)

12mm長の代替えネジが準備出来たところで、固着したネジの除去作業をしました。
使ったのは電動ドリル。4.5mmφのドリル刃を装着。(4mmφの方が良かったかも)
これで固着したネジの頭をドリルで切削しました。結果、皿状の頭が外れで無事ネジが外れました。

フィルター本体の雌ネジ(5mmφ)は無事で、損傷することなくネジを外せました。

カバーを外した遠心フィルター本体の中に溜まった泥状のゴミです。羊羹の様に固まっていました。

さて、次は遠心フィルター本体を固定しているロックナット外しです。
特殊工具のロックナットレンチを電動インパクトドライバーに装着して外しました。
強めのトルク(マニュアル指定=54Nm)で締め付けられていましたが、2秒ほどガガガ!と回すと緩みました。

 外れたロックナット

7.クラッチの取り外し
遠心フィルターを外すと、クラッチユニットを取り外す事ができます。
1)先ず、先端に装着されているプッシュロッド、カップ、ベアリングを引き抜きます。素手で簡単に外せます。
2)M6ボルト4本をスパナで緩めて外します。(このボルトの締め付けは10Nm程度で固くはありませんでした。)
3)四角いプレッシャープレートを外し、、中にある4本のクラッチスプリングを外します。

4)外したスプリングの長さをノギスで測ったところ35.2mmで、マニュアル基準値の35.5mmより少し短いものの、許容最小値の34.2mmより長い値でした。加えて、今回購入した国産本田純正品スプリングの35.0mmより長いので、このまま再利用することにしました。
5)クラッチアウターケースから内側のクラッチ板セットを外します。
 クラッチアウターケースがご開帳。何も外傷・変形無しでOK
6)外したクラッチ板のセットを分解し、クラッチ板などの厚みを計測
 外したクラッチ板のセット(上下逆様になっています)
 プレッシャープレート(左)からクラッチ板等一式(右)を引き抜きました
 フリクションプレート5枚
元のプレート5枚を重ねた厚みをノギスで測ったところ、14.7mmで、1枚あたり2.94mmでした。マニュアル指定地は2.9~3.0mmで、その中に収まっています。また、摩耗限界の2.6mmより厚めです。一方、今回購入した新品の厚みは3.0mmです。即ち、滑りにくいという意味で、新しいプレートに交換した方が良い。
 フリクションプレート:左=元のプレート(t=2.94mm)、右=新しいプレート(t=3.0mm)
金属製のクラッチ板(合計4枚)の厚さを測った所、4枚合計で6.3mm、1枚あたり1.575mmです。一方、今回購入した新しいプレートは4枚合計で6.0mmで、一枚あたり1.5mmです。即ち、滑りにくいという意味で、元のプレートの方が厚めなので、こちらの方が良い。
以上より、クラッチ板に関しては、フリクションプレートのみを新しいモノに交換することにしました。
因みに交換用にAliExpress経由で購入したクラッチ板のセットは以下のCG125用です。フリクションプレート5枚とクラッチプレート4枚のセットで購入しました。
 この写真では1549円になっていますが、3月中旬の注文した時はセールス価格で1214円でした。

8.クラッチの再取付け:
方針が決まったので、クラッチ板の再取付けをしました。
クラッチセンターにフリクションプレートとクラッチプレートを交互に重ね、その上にプレッシャープレートを載せます。
このユニットをアウタープレートに嵌め込む訳ですが、これが結構微妙な調整が必要で、キッチリ嵌め込むのに5分ほど掛かりました。
 クラッチ一式を嵌め込んだところで、クラッチにオイルを垂らしました。嵌め込み後にサークリップを装着。
 次にスプリングを入れ、その上にプレッシャープレートを載せ、4本のボルトを均等に締め付けて行きます。最後は12Nm程度のトルクでボルトを本締めしました。(トルクレンチは使わず、手の感触で。。。)

9.遠心フィルターのロックナット再締め付け:
このロックナットは、トルクレンチを使って、54Nmの指定トルクで締め付けるつもりでしたが、ギアを5速に入れて、リアブレーキを効かせての締め付けをトライしましたが、上手く出来ませんでした。
そこで、やむなく電動インパクトドライバーを使って、締め付けを行ないました。緩めた時と略同等にガガガッと2秒ほど締め付けました。(笑)工場での初期組み付け時の締め付けは、インパクトドライバーを使っている柄だし。。。

 遠心フィルターのカバーを取付け。後はクラッチカバーを付けるだけ。

10.クラッチカバー再装着:
新しいガスケットを付けて、クラッチカバーを取付けました。
ボルトの締め付け手順は、先ず、ソケットドライバーで11本のボルト(1本だけ定位置)を対角線上の順に仮締め付け。
その後、ソケットドライバーで締め付け出来るトルクで締め付け。
最後にT型ソケットレンチを使って10Nm+α程度のトルクで本締め。(手の感触で)
 新しいガスケット
 純正ガスケットのパーツナンバー

11.最後にエンジンオイル注油と試運転:
今回の作業で外した全てのパーツを再装着した後、エンジンオイルを注油しました。

通常のエンジンオイル交換時は800ccが定量ですが、今回はクラッチカバーを外した際に、少しエンジンオイルが流れ出ました。
この分を50ccと見なし、850ccを注油しました。
注油後に、レベルメッシュで測ったところ、丁度Upperレベルでした。

この後、エンジンを起動したとろ、一発で起動しました。
エンジン音に耳を傾けると、起動後30秒ほど、何か摩擦音の様な「シュワシュワ」という摩擦音が微かに聞こえました。
その後、1分以内で、この摩擦音は消えました。
どうも、今回交換した新しいフリクションプレートがエンジンオイルやクラッチプレートと初期馴染みするまで摩擦音だった様です。
 クラッチO/H完了の図

その後、実家まで往復して試運転しましたが、これまで感じていた微かなクラッチの滑りが完全に解消されました。
やはり、11万キロ以上の走行で、クラッチのフリクションプレートの摩擦材が磨り減っていたことによるクラッチの滑りだった用です。
クラッチ滑りに関してはこれにて一件落着です。

以上

CG号:前後輪のアライメント調整


一昨日の雨天での前輪ロックによる転倒で、ハンドルアライメントが狂い、直進中にハンドルが明らかに右を向く様な捻れを生じました。
捻れは転倒の衝撃で、ハンドルを固定している上部三つ叉(トップブリッジ)と下部三つ叉(アンダーブラケット)が捻れてハンドルの向きと前輪のアライメントがズレて捻れた訳です。
今回は右側に転倒したので、その際にハンドルが右向きに大きな力が加わりました。
結果、ハンドルを正面に向けた時に前輪が左を向いてしまい、そのままだと直進中にハンドルが右向きになります。


昨日のヘッドライト交換作業前後にもハンドルアライメントの調整を行ないました。
しかし、本日、CG号で戸田往復した際に、直進中に未だハンドルが少し右を向く違和感を感じました。

まあ、慣れてしまえば何とかなりますが、細かな操舵が要求される場面では違和感が拭えません。

そこで、帰宅後に以下のアライメント調整を行ないました。

1.ハンドルアライメント調整:
センタースタンドを立て、車体の後方から後輪超しに前輪を見通し、前後のホイールが一直線上に並ぶ様にする。

この時にハンドルの向きを確認する。
調整前の状態では、やはりハンドルが少し右を向いていました。
 調整前:ハンドルが若干右を向いています。

そこで、下部三つ叉(アンダーブラケット)のクランプボルトを緩める。
前輪を脚で挟んで動かない様にして、ハンドルを少し左側に捻る。(CG号は軽量バイクなので、自転車と同じ要領で出来ます)
その状態で再度前後輪を一直線上に並ぶ様にし、再度、ハンドルの向きを確認する。
ハンドルと前輪のアライメントが取れたら、その状態を保持しつつ、下部三つ叉のクランプボルトを締め付ける。
 調整後:ハンドルが真っ直ぐになりました。
これでハンドルアライメント調整完了。

2.ハンドルアライメント調整後の試運転:
実家から自宅まで戻る間の走行でハンドルアライメント後の試運転としました。
直進中に概ねハンドルが真っ直ぐになっていることを確認出来ました。
念のため、ホンの少しだけ、手放し運転をしてみましたが、真っ直ぐ進むことを確認出来ました。

3.前後輪アライメントチェック:
自宅に戻った後、CG号のドライブチェーンの点検・注油を行ないました。
CG号は2000km走行毎にスプレー式ルブで注油しています。

全周型チェーンカバーで保護されているので、2000km走っても汚れや錆は全くありません。
 注油前:汚れや錆は全くありません。
 いつも使っているスプレー式チェーンルブ

チェーンテンションも弛みが24mmと、特に問題ないテンションでした。
面白いのはルブ注油すると、チェーンのテンションの弛みが少し減ります。
これはチェーンのアウタープレートとピンの隙間に潤滑油が入り込み、油膜が増厚される分、チェーンの長さが縮まる訳です。
ルブ注油後の弛みは少し減って、21mmになりました。

チェーンの注油後に、前後輪のアライメント確認を行ないました。
やり方は、以下の通り。
センタースタンドを立てた状態で、後輪に長さ1.5mの丸棒(園芸用支柱)を2本、後輪の左右に紐で括り付けます。

この棒の先を前輪まで伸ばします。

前輪のタイヤは後輪より細いので、棒とタイヤの側面に隙間が出来ます。

この隙間が左右で均等になれば前後輪が一直線上にならびアライメントが取れていることが確認出来ます。
 前輪の右側
 前輪の左側

今回、CG号は前後輪のアライメントが確り取れていることを確認出来ました。
(だから手放しでも真っ直ぐ進んだわけです)

尚、前後輪のアライメントが取れていないと、手放し運転すると直進せずに曲がってしまいますし、前輪タイヤが偏摩耗してしまいます。何と僅かですが燃費にも影響が出ます。

因みにCG号は新車納車時の状態では、手放し運転が出来ず、前輪の偏摩耗が生じました。

確か、納車後3年目辺りの時に、上記の前後輪アライメント点検方法をネット情報で学び、アライメント調整しました。
アライメントがズレている場合は、後輪のチェーンアジャスターを調整し、前後輪が一直線上に並ぶようにします。

CG号の場合は、現在半目盛り(一目盛り5mmなので、2.5mmほど)ほど左右の目盛りをずらして調整しています。

以上

CG号:雨天スリップ転倒と復旧記録

昨日、CG号で戸田へ行き、シングルスカル乗艇@荒川しました。
早朝はよく晴れて朝日が射していましたが、8時過ぎ辺りから雲が多くなり、10時頃には小雨が降り始めました。

天気予報では12時頃から雨が降る予報でしたので、雨具一式を持参して復路のバイク走行に備えました。

11時前、戸田を出発し、平塚市の自宅へ向かって走り出しました。
都内走行中はパラリと降る程度で本降りにはなりませんでしたが、国道246号の座間辺りを走る頃に小雨から弱い雨になりました。

この後、厚木市立病院前の交差点で信号が黄色から赤に切り替わりました。
この交差点の手前は橋になっていて、しかも下りです。
多くの車がここでブレーキングするため、アスファルトの路面が酷く変形して轍状になっています。
雨が降っていなくても二輪車には走りにくい路面です。

さて、ここで前後輪のブレーキを掛けたところ、後輪が滑ってブレるのを感じました。
前に車がブレーキを掛けて止まろうとしているので、こちらも早めに止まろうとした矢先、バタンと右側へ転倒しました。
まだ、速度が20km/H以上あったので、ハンドルや私のヘルメット右側面が路面にザザザッと擦れる音がしました。
轍状に変形している路面で、雨で水に覆われており、タイヤと路面のグリップが甘くなり、前輪がロックしたようです。

直ぐに立ち上がり、バイクのサイドスタンドを立ててから右倒しになったバイクを起して立たせました。
自分自身はヘルメット、プロテクタージャケット、膝・臑プロテクターをフル装備しているので、怪我は全くありませんでした。

エンジンを掛ける事が出来たので、そのまま信号待ちした後、普通に自走して自宅まで帰りました。
走りながら気付いたのは、転倒の衝撃でハンドルが右向きになっていて、少し操縦しにくいことでした。
また、前を走る車の車体に映るCG号の前面をみると、ヘッドライトやフォグライト、そしてウィンカーは点いているものの、右のフォグライトやウィンカーが酷く右向きになっていました。
転倒の衝撃でヘッドライトケースが割れて、ヘッドライトの右ブラケットに装着されたフォグライトとウィンカーが右向きになっていました。
厚木から自宅までは15km程度、20分程度なので、そのまま走って自宅に到着。

自宅に戻ってから、CG号の損傷状況及び自分自身の体の確認を行ないました。

バイクは、ヘッドライトケースが割れて要交換。転倒の衝撃で、フロントフォークを保持するステム三つ叉との接合部が少しズレてハンドルが右向きになっていました。これは組なせば直ります。
右ブレーキレバーの先端、ハンドルエンドキャップ、マフラー化粧板などに小さな擦り傷が出来ました。
また、右のバックミラーが少し緩んであらぬ方向を向いていましたが、元に戻せば良いだけです。

自分自身の体に関しては、私を保護するヘルメットやプロテクターの外側のレインジャケットがボロボロになっていました。
また、右の膝プロテクターや右手のグローブに擦り傷が出来ていました。
いつも遠距離を走るときには、プロテクターなどで完全防備していますが、今回はこれが役に立ちました。

買い物から帰ってきた妻に事の顛末を話すと、叱られてしまいました。(笑)
今度からここを通る際には細心の注意が必要と肝に銘じました。


その時に撮影した写真を添付します。



ヘッドライトケースが割れ、ハンドルエンド、ブレーキレバー先端、マフラー後端に擦り傷


ヘルメットシールドの右側面に擦り傷


リアキャリアーに載せたバスケットのカバー(100均の安物)に小さな擦り傷(穴)




ジャケットの右肩に大きな裂け目、右胸にも小さな傷。
右肘の下もジャケットがボロボロこれらの下にはプロテクターがあります。


レインジャケットの下に着ていたプロテクタージャケット。
胸、背中、肩、肘にプロテクターが内蔵されています。
プロテクターのお陰で怪我しませんでした。


膝プロテクターに擦り傷


右手袋にも擦り傷

壊れて要修理となったモノの修理や、防寒レインジャケット等に関して即座に手配をリストアップしました。
防寒レインジャケットはモンベルに行き、店内にあった冬物ジャケットを即購入しました。


その日の内に早速、モンベルで防寒レインジャケットを購入。

ヘッドライトは交換しないと走れません。
幸い、2年前の衝突事故の際に残しておいたCG号オリジナルのヘッドライト本体と、ヘッドライトケースの新品を予備として保管してあります。これを再装着することにしました。

以下は、本日のCG号復旧を写真で振り返ります。

 

保管しておいたCG号の元のヘッドライト
2年前の自己でリム部分が少し変形していたので、プラハンマーで叩いて手直ししました。


先ず壊れたヘッドライトを開けて、内部の電線の束を抜き出します。


壊れたヘッドライトケースから抜き出した電線一式。


CG125FIオリジナルのヘッドライトケースの中に電線の束を入れ込みました。これが結構手間でした。


CGオリジナルのヘッドライトケースは容積が小さいので電線がすし詰め状態で押し込む様にして蓋(ライトの反射板)をしました。


ライトは無事点灯。
他の灯火の点灯や、エンジン起動確認も行ない、無事ヘッドライト交換完了。


風防も幌が擦り切れたので、交換しました。(2年前に風防交換した際に幌は新しいものを残してありました)


CG号の修復完了。何か修復前より良くなった?笑

この後、実家まで走って試運転しましたが、ハンドルが少し右を向いていて、やや違和感ありました。

そこで、自宅に戻ってから、フロントフォークなど一式を外して再組み立てしました。


外したフロントフォーク。
曲がりの有無をチェックしましたが、フォークの変形はありませんでした。

フロントフォーク・前輪・ハンドル一式を再組み立てした後、再度試運転しました。
ハンドルは直進中に若干右向き気味でしたが、誤差の範囲。
試しに両手の手放ししてみましたが、問題無く直進しましたので、問題無さそうでした。

これにてCG号の転倒事故復旧完了。

明日は、このCG号で再び戸田へ行きます。

以上

CG125FI:バルブステムシール交換の記録

先週来、準備してきた愛車CG125FIの117,000km超時のエンジン回りO/Hですが、諸処の理由により、今回はバルブステムシールの交換のみを行ないました。

昨日の午後から今日の午前と、合計丸一日掛けて作業した内容とFB等を記録しておこうと思います。


目的:
11万キロを超えた辺りからエンジンオイルの消費が早くなり、オイル交換(800cc)後、1500km走行辺りでオイル残がリミットギリギリになる様になってきました。
原因はステムシール劣化によるオイル下がり、ピストンリング摩耗によるオイル上がり、そしてブローバイガスによるオイルミストのスロットルボディーへの流入によるオイル燃焼等が考えられます。(これはグーグルAIの回答です)

数日前にコンプレッションゲージによる圧縮圧力を計測したところ、暖機状態で1,360KPAでした。一般的にバイクエンジンの圧縮圧力健全値は1,000〜1,500KPAです。従い、エンジン内部の密閉性、即ち、ピストンリングは健在である事が分かりました。
ということで、バルブステムシール劣化によるオイル下がりが、今回のエンジンオイル消費の悪化の原因と判断し、今回のステムシール交換を行なうこととしました。

エンジンO/Hに必要なガスケット類は事前に手配したのですが、私のCG125FI(ボア52.4Φ)は昔のキャブ式CG125(ボア56.5Φ)に対し、エンジンが小径ボアXロングストローク化されている事が今になって判明。(CG125FI整備のFacebookグループに掲載された整備マニュアルを先週見て知りました)手配したシリンダーヘッドのメダルガスケットが使えない事が分かりました。

故に、シリンダーヘッドを降ろさず、車体に載せたまま、ステムシールを交換することを目指して作業に入りました。

以下、作業内容を撮影した写真を時系列に掲載して振り返りたいと思います。

3/29 午後:

作業場所は自宅の屋根付きカーポート。屋内ではないので風や埃が吹き込みます。従い、日を跨ぐ作業の際には夜間に車体カバーで養生し、外したパーツや工具類はマイカー(NV200)の車内に一時退避する必要があります。まあ、同じカーポート内なので車内への一時搬入は楽々です。


先ずは作業場所へバイクを移動し、必要な工具類をバイクの回りに配置。



車体からシート、燃料タンクを外します。


ここからエンジンを開放します。


エンジン解放時に邪魔にならない様にプラグソケットやアクセルケーブルを紐で結んでおきます。燃料ホース類は端部を養生テープを貼って目貼りしました。


エンジンヘッドカバーを外しました。


クランク軸を回してピストンを圧縮上死点(Tマーク)にします。


O/H前のバルブクリアランスは基準値の0.08mmでした。ここまでは、バルブクリアランス調整等でやっている日頃の整備作業で経験している内容です。


先ず、ロッカーアームユニットを外します。固定ボルトの指定トルクは18Nmですが、40Nm以上の高トルクで硬く締め付けられていました。これが中華製バイクのアルアルです。


外したロッカーアームは、タッパーに入れておきました。タッパーは実家に山ほどある古いモノを持ってきました。(断舎離しなくて良かった)


プッシュロッドがお目見え。


外したプッシュロッド。ExhとInを各々分かる様に一時保管します。


プッシュロッドを抜いた後、穴にコッター等の小物部品が入らない様にウェスで穴塞ぎしました。この穴に異物が入ると、下のクランクルーム迄落ちてしまいます。(笑)


排気ガスバルブ。先ずこれのコッターを外します。


バルブの上に車体フレームがあり、バルブステムに対してコッター外しツールを一直線上に立てる事ができません。
やむなく、少し斜めの位置にツールを立て、ハンマーで頭を叩きました。


結果、コッターが外れて、ソケットの中のマグネットにコッター2個がクッツキました。磁石が強いのでコッターを磁石から離すのが結構面倒です。


コッターが外れた排気バルブ


外れたバルブスプリン及びコッターリテーナーは、小さなタッパーに入れて養生しました。


 
スプリングが外れたExh側バルブステムとステムシール。
シールを引き抜きましたが、擦れてシール部の穴が広がってスカスカでした。


この断になって、遅まきながらバルブ落下防止の為にプラグ穴から約6mmφの紐をシリンダーに挿入し、バルブ落下防止対策しました。



外したシール(左)と、本田純正品のバルブシール(右)
117,600km走った古いシール部は穴径が明らかに広がっていました。


新しいステムシール装着前にエンジンオイルをステムに垂らしました。ステムシールの装着は指で簡単に押し込めました。


新しいステムシール装着後、コイルを元に戻して、コッターをリテーナーに入れて再装着準備。
自作したコッター装着ツールでコッター再装着を何度もトライしましたが、上にあるフレームが邪魔でハンマーで打ち込む事が出来ず、上手く嵌りませんでした。


日暮れてきて暗くなるので、初日の作業はここで終え、エンジンヘッドをウェスで養生。
外したパーツや工具類をマイカーの中にしまって初日を終えました。



初日に使用したコッター装着ツールが上手く機能しなかったので、近くのカインズに行って内径6mmφのゴムチューブを買ってきました。これを内径8mmのチューブに押し込んだ上で、12mmソケットに入れて翌日のコッター装着に備えました。これをAタイプとします。



ネット情報では、コッターリテーナーの上にクッションラバーシートを載せ、その上に17mmソケットを当ててハンマーで打ち込むと容易にコッターが嵌まるとのこと。前述のAタイプコッター装着ツールが機能しなかった場合の代案として、15mmφのクッションラバーセットもカインズで買いました。これをBタイプとします。



外したバルブコイルの長さをノギスで計測しました。
アウターコイル計測長:40.6mm 下限値:39.8mm、OK
インナーコイル計測長:33.5mm 下限値:30.0mm、OK


二日目(3/30)の早朝、車体フレーム下のコイルにコッターを確り押し込める様に木製のフラットバーも作ってみました。
しかし、これを使っても車体下にあるバルブコッターの再装着は出来ませんでした。


さあ、二日目。今から昨日の続きの作業をします。




車体フレーム下のコッターを装着すべく1時間程トライしましたが、上手く装着出来ませんでした。(準備した木製フラットバーは荷重に負けて折れてしまいました。(笑))
このままでは、どうにもならないので車体搭載状態でのコッター再装着は諦め、シリンダーヘッドを車体から降ろすことにしました。


先ずはマフラー取り外し。



エアクリーナーボックスを開けて内部にブレーバイガス環流によるオイル汚れが無いか点検しましたが、顕著なオイル汚れはありませんでした。即ち、ブローバイガスの問題は無視してよさそうです。


これはスロットルボディー。シリンダーヘッドを降ろすには、このスロットルボディーをヘッドから分離する必要があります。シリンダーヘッドとスロットルボディーを繋ぐM6ボルト2本ですが奥側のボルトを緩めるには、燃料ポンプの車体フレームとの固定ボルトを外して燃料ポンプユニットを後方に少しずらす必要がありました。


シリンダーヘッドを車体から外して降ろしました。


ピストンの上面にはカーボンが堆積していました。オイル下がりの影響かな?
今回はメタルガスケットの換えを持っていないので、やむなくガスケットは再利用しました。


シリンダーヘッドのバルブ装着部周り。
分厚いカーボンデポジットの付着に少々驚きました。



外したシリンダーヘッドをテーブルに載せ、コッター装着ツールで打ち込む際にバルブの傘が下に落ちない様に、テニスボールから切り出した半球状のシートを下に敷きました。


さあ、コッター再装着作業です。先ずソケット内部に内径6mmのゴムチューブを入れたタイプAのツールを試しましたが、全くダメでした。次にタイプBのコッター装着法をトライしました。
コッターを入れたリテーナーの上にクッションラバーを載せ、これを17mmソケットで叩きました。


前述のタイプBの要領で、17mmのソケットをハンマーで打ち込んだところ、すんなりコッターが嵌りました!やはり、シリンダーヘッドは下ろさないとコッターは嵌まりませんね。
因みにクッションシートは一回使うと酷くダメージしますので、使い捨てとなります。
結局、バルブスプリングコンプレッサーは使わずに済みました。


クランクを回してピストンを下に下げて、シリンダー内面の傷の有無をチェックしましたが、シリンダー内面は鏡の様な滑らかな状態で感激しました。



再組み付けする前に、スプレー式エンジンコンディショナーをピストン上面とバルブ周辺部に吹き付け、歯ブラシでカーボン付着を擦って洗浄してみました。
少しカーボンを除去できましたが、まだまだ残っています。
今回は時間が無いので、カーボン除去掃除はここれだけにしました。
後は燃料タンクに燃料添加材FCR-062を入れて、走行しながら内部を洗浄しようと思います。


シリンダーヘッドを車載しなおし、ロッカーアームを再装着しました。
その後、バルブクリアランス調整(0.08mm)をし直しました。少しクリアランスが変化しているかと思ったのですが、排気バルブのクリアランスが僅かに狭くなっていた程度でした。吸気バルブのクリアランスは変化無しでした。


エンジンO/Hの為に固定を外しておいた燃料ポンプ。
この後、所定の場所に戻しました。


バッテリー液もついでに点検。
冬場は水の蒸発が殆どありませんので、液レベルはUpper Limitのまま変化ありません。

 
昼を過ぎ、午後1時頃に、O/H作業を終えました。
エンジンを起動したところ、一発で始動しました。

これでオイル下がり対策のステムシール交換作業は完了です。
実家までの往復で試走しましたが、問題無しでした。

次の点検・整備ば、クラッチのO/Hを予定しています。

以上

CG125FI:エンジンO/Hの準備(その2)


前回ブログで書いたとおり、エンジンオイルの消費が早いのでエンジンのO/Hを予定しています。

今回、コンプレッションゲージ(国産メーカー品)を購入したので、O/H前に圧縮圧力を計測してみました。

圧縮圧力計測は、エンジン暖機状態で行なう必要があるとのことで、埼玉県戸田市からの帰路:75km走行直後(10分~15分後)のエンジンがチンチンに熱い状態で計測しました。

<動画>
CG125FIの圧縮圧力計測の様子
https://youtu.be/_vHI-OPGZKU

計測結果は、以下の通り:
1回目:1270KPA
2回目:1370KPA
3回目:1360KPA
4回目:1360KPA

1回目が低めに出たのは、エンジンから来る圧縮空気が高温なのに対し、1回目はゲージのホースや機器本体の温度が低く、圧縮空気の気温が下がって圧力が低下したためと推察されます。
従い、2回目以降3回の平均値の1360KPAを計測結果とします。

一般的に二輪車エンジンの圧縮圧力の正常値は1000KPA~1500KPAということですので、愛車のCG号のエンジンの気密性(ピストンリングと吸排気バルブの機密性)は健全に保たれている事が分かりました。

また、CG号の燃費は新車時から少し改善こそすれ、これまでのところ全く悪化はありません。
因みに本日給油時の燃費(満タン法)は@61km/Lでした。

また、白煙などの症状も全くありません。

本件、状況をグーグルAIに問い合わせたところ、エンジンオイルの減りが早い原因として以下の3つの可能性があるとのアドバイスがありました。

1.ステムシール劣化によるオイル下がりの初期状態:
  対策:バルブコッターツールがあれば、エンジンヘッドを降ろさずに、シールのみの交換を試す価値あり   
     シリンダー内に長い紐を入れ込んで、コッター脱着時にバルブの保護をする方法がある様です。
     https://ux-02-93.hatenablog.com/entry/2023/02/12/024520

2.ピストンリングのオイルリング劣化によるオイル上がりの初期状態:
圧縮圧力は保たれているのでトップリングの気密性は健全だが、オイルを掻き落とすオイルリングが劣化してオイルが燃焼室に上がっている可能性あり。
  対策:上記のステムシール交換で直らない場合は、エンジンのシリンダーヘッド及びシリンダーを開放し、ピストンリングの交換が必要。

3.ブロバーバイガスによる排出:
高回転を多用する場合、ピストンとシリンダーの隙間を抜けるガス(ブローバイ)と一緒にオイルミストがエアクリーナーボックスに排出され、スロットルボックス経由でシリンダー内に吸気されて燃えていることがある。
確認方法:エアクリーナーボックス内にオイルが溜まっていないかをチェックする。

ということで、先ずは1.のバルブステムシールの交換をやってみようと思います。

2.に関しては、Aliexpressで購入したピストンリングがキャブ式CG125のエンジン(ボア56.5mmφ)用で、CG125FIのエンジン(ボア52.4mm)には使えない事が分かりました。(CG125FIのサービスマニュアルで確認)
また、今回購入したガスケットもキャブ式CG125用であり、CG125FIのエンジンにフィットしない可能性が高い。
ということで、2.に関しては、CG125FIの純正品パーツを手配しないと出来ない事が判明。

3.に関しては、エアクリーナーボックスを開けて点検してみようと思います。1年前の12ヶ月点検でエアクリボックスのスロットルボックス側出口にエンジンオイルが付着していた記憶があります。

上記1.と3.に関しては、来週月曜日にやってみようと思います。


以上