Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

ストレッチャー位置調整を簡単にするための工夫と留意事項:

  1. ヒールディスタンスdの値をデッキ若しくはガンネル内側に書き込む:LBRCで使用する艇は既に全艇・全シートについて既に書き込んでいる。これは、艇が決まれば自ずと決まるものであり、書いてしまって失敗ということは無い。是非書いた方が良い、これは強く推奨する。具体的には24cm(身長168cm)〜34cm(身長188cm)位まで2cm毎にマジックで書き込めば良いと思う。出来ればボートメーカーは予めこのd値をデッキ等にマーキングして欲しい。(最近は、リガースプレッドやインボードの値を予め刻印してあるボートやオールが増えてきたので、同様にd値もマーキングして欲しいものだ)
  2. ヒールデプスをローイングシューズのアルミプレートの穴の横に書き込む:ヒールデプスも調整したいという拘り派の漕手もいるであろうから、アルミプレートに予め穴の横にヒールデプス値をマーキングしておけば簡単に高さ調整が出来る。
  3. ヒールデプスを変更するとヒールディスタンスも変わる:ストレッチャー板は40度〜45度程度の傾斜がついているので、ヒールデプスを1cm変更するとヒールディスタンスも1cm程度変化してしまう。靴の高さを調整すると、ヒールディスタンスも調整する必要がある。
  4. レール位置:昔のボートはレールが固定されていたので、ストレッチャー位置の調整は逆にシンプルであった。即ち、レール後端にシートコロがギリギリ当たる様にストレッチャー位置を調整すれば良かったのである。しかし今のボートはレール位置を自由に動かせる様になっているため、リギングの基本を知らぬ漕手は好き勝手にレールやストレッチャーを動かして何が何やら分からなくなっているのではないだろうか?ストレッチャー位置もレールの位置も全てはクラッチ軸位置が基本である。上記の通り、設定したストレッチャー位置にて、シートがレールの前後部のストッパーに当たらぬ様に調整すれば良い。これもクラッチ軸からレール前端及び後端までの距離を予め数値で把握しておけば、水上でレール位置を調整する等、面倒なことをせずに済む。(以前のログで解説した記憶があるが、シングルアクションシートはダブルアクションシートより同じレールを使うと4cm程度可動範囲が短くなるので、クラッチ軸からのレール前後端の位置も2cmずつ前後に余計に張り出す必要があることを留意しておくと良い。)