Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

インカレ向けた留意事項

oyajisculler2015-08-10

インカレ予選の8/20まで、残すところ10日となった。
今後は量を重視したハードトレーニングではなく、質重視の仕上げトレーニングへと移行してゆく。
レース本番で力を全て発揮するには、この一週間の準備、仕上げが非常に重要となる。
以下、全日本、インカレなどで何度も優勝を経験した者として、本番で勝つために留意すべき要点を記述する。

1) レースに向けて日々の乗艇でのウォームアップは、レース本番でのアップと同じ内容とする。(朝一の乗艇でのアップは少し多めで良い)

2) レースはスタートダッシュが肝要。この意味で日々の静止スタート練習では、トップスピードを更新すべく最大出力を発揮する。

3) 2Q、3Qでの高速巡航を達成するため、レースペーストレーニングでは、以下の事項を改善すべく徹底的に取り組む。

  • ロングレンジ、特にシートを大きく動かす事。
  • 有効レンジを拡大するための水平なブレードワーク。(推進力に寄与しないエントリー、リリース時のブレード上下動は必要最小限とする)
  • 水平で有効なブレードドライブを実現する為に、キャッチからフィニッシュに向けたドライブは、脚ー腰ー腕の順番で三段ロケットの様なシークエンスで行う。特にキャッチハーフでの素早い膝の潰しで体を飛ばす事、そしてボディースイングをフィニッシュハーフで鋭く行う事で、ブレード一枚をキープしつつフィニッシュ押し切りを力強く行う。
  • 水平方向の推進力を発揮する筋群のみを活用し、推進力に寄与しない余計な筋群は徹底的に脱力してスムーズに漕ぐ。
  • レースを通して高出力を発揮し続けるための、クルーとしてのリズムを全員で開発、共有する。

4) 絶対に負けない、必ず目標を達成するというクルーとしての心構えとレース本番での集中力(コンセントレーション)

5) レース本番では、順風、逆風、ラフコンなど、予測不可能な様々な環境の中で行われる。(戸田コースは横風だけは発生しない) 好コンディションに対しては全てのクルーが得意とするところだが、ラフコンは日頃の練習ではこれに取り組むクルーのみが得意となりうる。荒川での乗艇練習では、ラフコン、順風、逆風、如何なるコンディションでも出力を100%発揮できる様にしておくこと。それが本番で強みとなる。

6) レース前であっても、漕ぐ距離は減らしすぎてはいけない。レース当日以外は、秋ヶ瀬往復程度の距離は必ず漕ぐこと。また、レース距離が2000mであるので、UT、AT漕を行う場合は、2000m以上の距離を必ず通しで漕ぐこと。(1000mや1500mなどの短い距離で切ると、これが癖になり、2000mを安定して漕ぎ通せなくなる)

7) 技術練習を行う場合は、乗艇練習の前半の心身ともにフレッシュな状態で行う事。本メニュー後のクールダウンで分漕による技術練習を行うのは効果が低く意味がない。クールダウンは、疲労性物質の解消やクルーとしての漕ぎやユニフォーミティー確認を目的として、原則、両舷で行う事。尚、レース本番では、大会が禁止しないのであれば、ゴール後に1000m程度、水上でクールダウンしてから揚艇すること。(近年、東大クルーが水上でのクールダウンが実行されていないのは甚だ宜しくない。一流クルーは必ず水上でクールダウンしている)

インカレは、冬場から取り組んできた事の成果を発揮する晴れの舞台。
上記を念頭に置き、チーム一丸となって、目標達成に向けて全力で取り組もう。

以上