Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

エイト

漕手は四年生4名、三年生4名。エルゴも75kg換算で、6’29"から6'39"、平均値が6'35"。突出したエリート級漕手はいないが、概ねバランスのとれたクルー編成となった。6'35"というのは、平成5年にインカレ決勝に出場したクルーとほぼ同じであり、以前から私が言っているインカレエイト決勝進出のボーダーラインのスコア。必要条件はギリギリクリアできたが十分条件を満たしている訳ではない。ここ数年、優勝している日大や一橋大は、6’29"を切るレベルに達している。
彼らも非常にレベルの高い技量で漕いでおり、これに勝つには、レース本番で漕技・出力効率110%以上を安定して発揮し、5'45"をクリアする必要がある。
それにはスタートの飛び出しは勿論だが、中盤の1000mで決して出力を落とさず高速巡航する漕ぎを実現す必要がある。それは長い有効レンジでキャッチからフィニッシュまで加速し続けること、そして毎ストロークでそれを達成するために水平方向の推進力を発揮するのに必要な筋力以外は徹底的に脱力してリラックスさせる事が必要となる。そして、日々の乗艇において、岸を蹴った瞬間から揚艇するまでの間、アップや繋ぎのライトワーク、そして艇を回す時のサイド漕ぎなど含めて、全て最高の技量を持って漕ぐ事を徹底する必要がある。
また、6月の東日本選手権決勝であった通り、実際のレースで逆風やラフコンになるケース もある。こう言った時に苦手意識を持っていると実力が出し切れないが、逆にラフコンに対して強み、自信を持っていれば、相対的に有利となり、レースで勝利するという面ではピンチが大チャンスになる。
この事を頭に入れた上で、日々の乗艇練習では、如何なるコンディションにおいてもベストの技量、ベストの出力を発揮しよう。それが出来るようになれば、自ずと優勝への活路が見えてくる。
また、本番前に、他校のエイトと並べる機会においては、絶対に一本も落とさない意気込みで取り組む事。そしてそれを自信に繋げる事。
出来る事を徹底的にやりきり、インカレまでの5週間でクルーとしての力量、レベルを一歩ずつ確実に積み上げよう。