Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

2月中旬〜春先の荒川乗艇:ラフコンへの対応・準備(エイトの場合):

今回の三四郎の様な対応の拙さを繰り返さないために、今後の対応に関して以下の通り纏める。

  1. 前夜の内に、翌日早朝の荒川の潮流と風向風速を調べる。
  2. 風速が3m以上で、風向きと潮流が喧嘩する場合は、ラフコンになると予測する。(今回は、天気予報より数が強く、北西4m程度、潮流は上げ潮だったが、チラホラ波頭が砕けていた)
  3. コックスが早めに起きて、荒川の水面の様子を見にゆき、問題が無いか否かを判断し、コーチに報告する。岸けり場前で白波が見えたら荒川出艇を止め、ポンド乗艇へ切り替える。風向と潮流が喧嘩する場合は、風速3〜4mが限界。風向きと流れが同じ方向であれば、風速5m程度までは行ける。横風の場合は6m程度までは乗艇可能。風速が7mを超えると土手越えの陸送時に土手の頂上でボートが風で飛ばされるリスクあり、荒川出艇は中止する。
  4. 岸けり時に問題が無くとも、乗艇中に風が強まり、ラフコンになる場合がある。それに対する準備として必要な装備は、(1)排水用スポンジ装備、(2)濡れても保温性を保つセーターを着る、(3)3脚リガー艇はリガー飛沫対策の波除けを装備する。
  5. 荒川は戸田橋〜秋が瀬にかけて水路方向が90度曲がっている。風向きと水路方向が合致すると水面に風浪が発達するので、波のある水域を避け、風が横風若しくは斜め風となる水域を選んで乗艇すると良い。
  6. 強風・ラフコンは、戸田水域の全てのチームに等しく降りかかる難題であり、東大だけに与えられるものではない。厳しい環境の中で、如何にして乗艇するかが勝負の分かれ目。強風、ラフコンでは、穏やかなコンディションの時の様に上手く漕ぐ事は難しい。ラフコンの環境では、その厳しい環境の中で否にして全力で漕ぐかに集中すべき。一言で言うと、エルゴトレーニングの積りで集中力を切らさず、忍耐強く漕ぎ続けること。割り切って、出力を出し切る事に最重点を置いて取り組む。

東商戦など、春先のレースは強風になる確率が高い。いざ、ラフコンのレースになった場合は、普段の練習でラフコンで確り漕いだ事が良い練習となって、”ラフコンでも全力出し切れる”と自信を持ってレースに臨む事が出来る。(例えば、H26年の新人戦では東大ジュニアエイトが準決勝の低温・大雨というコンディションへの対応が出来ず準決勝で敗れて決勝へ進めなかった。また、昨年の京大戦は強い逆風・ラフコンの中で行われたが、ラフコンでの乗艇に積極的に取り組んで来なかった?京大は1Qで腹切りして敗北した。)
従って、この時期のラフコン乗艇は、ラフコンレースに向けた練習であると理解して、確り取り組もう。

何事も経験なり。与えられた環境の中で如何に全力を出し切れるか?それがボート競技の醍醐味である。
ラフコンなどの厳しい環境は、賢く、辛抱強い東大選手が力を発揮しやすい場面でもある。

以上