Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

オールの振り角について(経緯と現状整理)

オールの振り角:フィニッシュ32度、キャッチ:58度のマーキングを先週土曜日の昼に行い、現在、フィニッシュ角32度を取れるストレッチャー位置に設定している。
天寵クルーに理解不足があったので、改めてオール振り角マーキングの経緯に関して以下の通り整理する。

  1. 一般論として、オールの振り角は一昔前までは、キャッチ角:55度、フィニッシュ角:35度、合計90度と言われていた。しかし、インボード114cmのオールで合計90度の振り角を確保するのは、手足の短い日本人にはなかなか難しいところ。中年漕手は体も硬くなっているので、キャッチ角50度、フィニ ッシュ角30度程度が限度か?
  2. 浅野艇庫には、氏家が製作したキャッチ角55度、フィニッシュ角35度の三角定規及びキャッチ角50度、フィニッシュ角30度の三角定規を置いている。
  3. H26年度東大ジュニアの頃までは、キャッチ角55度、フィニッシュ角30度の設定でガンネルにマーキングしてきた。その後、H27,H28はこのオール振り角のマーキングを行わなかった。
  4. H28,H29とレースを振り返るに、東大のオール振り角は他大に比べて短く見えた。特にフィニッシュ角が小さい様に見える。キャッチ角は然程短くはない。以上より、東大クルーの現状オール振り角は、先ず合計角度が他大に比べて小さい(要するに レンジが短い)特にフィニッシュ角が不足している。
  5. フィニッシュ角が小さい事が、フィニッシュハーフでのブレードwash outの原因となっている可能性あり。また、ブレードの推進効率が最も良いオールが艇と直行するミドル周りの有効レンジの中でフィニッシュ振り角が小さいとフィニッシュハーフサイドの有効レンジをロスする効率の悪いオール振り角配分となっている可能性が高い。
  6. 上記の様な現状の中、最新のRowing文献であるBiomechanics of Rowingのオール振り角データを見ると、Men Rowing lightweightは、Catch 58度、Finish 32度、合計90度となっている。(Open漕手は、C 59度、 F33度 合計92度) 以上より、先ずはlightweight漕手の角度 C58度 F32、合計90度のマーキングを行うこととし、6/3のAMにマーキングした。
  7. ストレッチャー位置はFinish 32度を取れる位置で調整しなおした結果、ほぼ全員が2から3cmPTHが短くなったとのこと。即ち、これまでのフィニッシュ角は32度より小さかった(恐らく30度程度)ということ。一方で、このストレッチャー位置だと、C58度は取れないとのこと。
  8. C58度が困難で撮れないのであれば、指標として適当でないので、先ずは手元にある55度の三角定規を使って55度のマーキングを行うこととし、本日夕刻、早速マーキングした。
  9. その上で、6/7 emの乗艇で、C55度、F32度、合計87度の振り角で漕いで感触を確かめる。更に調整すべきことがあれば、調整する。例えばキャッチ角56度、或いは57度など。

以上