Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

野崎研究室でU23代表選手のエルゴデータ測定

教育学部 身体教育学コース:野崎教授がC2のローイングエルゴマシンに各種計測機器を取り付けた新型ローイング計測機器を開発した。
昨年度、東大漕艇部の若手OBを使って計測を行い、概ね計測機器として完成したとのこと。
偶々、昨年のHead of the ARAで、日ボ強化委員会がHoAレースを代表選手選考に用いてくれた事で、日本代表コーチのフランス人コーチ:ギザビエさん他、強化委員会の面々と気軽にコンタクトが取れる様になった。このHoAで優勝したのがN大4年生のS藤選手。過去3年間連続でU23日本代表クルーに選ばれてきた優秀な選手。現在、日本の若手軽量級漕手の中ではトップのパフォーマンスがある。
HoAをキッカケにして、大林コーチや日大の中溝監督と話が出来る関係になったので、佐藤選手に、このエルゴマシンでの計測被験者になって頂きたいとお願いした。
年明けに、本人に直接お願いしたところ、OKを得て今回の計測となった。
折角の機会なので、東大選手の漕ぎと比較する目的で、F間を漕がせ、また、ビデオ撮影兼見学で主将のY岡を連れて行った。

実施した内容は以下のレート及びペースで10本ずつ漕いで貰い、データを計測した。

  1. SR20, Ave.1'57"/500m
  2. SR20, Ave.1'50"/500m
  3. SR26, Ave.1'45"/500m
  4. SR26, Ave.1'40"/500m
  5. SR32, Ave.1'37"/500m
  6. SR32, Ave.1'33"/500m

S藤選手の漕ぎを見て印象に残ったのは:

  1. キャッチからの跳ね返りが鋭く、且つ、キャッチからロスなくハンドルをドライブしている。東大選手はフォワード中のキャッチ準備が不十分なため、跳ね返りからハンドルへのぶら下がりに時間を要し、10cm程度の有効レンジロスがある。
  2. フィニッシュ押し切り時の膝の潰しが確り出来ており、最後までハンドルを加速している。
  3. 初めて見る計測機器だったが、非常に興味を示して、自分から積極的にトライしていた。
  4. 計測後のクーリングダウンを確りやっていた。

また、東大まで行く往路の電車の中や、昼食での雑談で聞き取った情報は以下の通り:

  1. 今週実施した日本代表選手の最大筋力計測の結果:SQ:100kg程度、PU:69kg、BP:72.5kg, HC(ハイプル):70kg程度
  2. 身長:177cm, 現在の体重:69kg、体脂肪率10%未満
  3. Ergo 2000mのベスト値:6'15"
  4. 毎週実施しているErgo 30分漕 x 2(Rest:5分)のAve.1'51"/500m, SR20
  5. N大ボート部のトレーニングメニュー:日本代表選手のトレーニングメニューと同じものを実施。http://www.jara.or.jp/kyoka/2016/U23_plan_2017_V3.pdf

<写真>
 エルゴマシンに乗っているのがS藤選手。野崎教授からのマシン説明を受けているところ。
 計測中のS藤選手。体にビデオ解析用マーカーや、筋電図計測用センサーを取り付けた。
 同上。キャッチはハンドルが枠に当たるまで前に伸びるのだが、計測機器がついているため、5cm程度キャッチレンジを切らざるを得なかった。

<動画>
https://youtu.be/Gq8oHxZfSng