土曜日午後は天気予報通り、強めの南風(6m)が吹いた。流れと風が喧嘩すると、酷い風浪となる。しかし、今回の出艇時間帯は上げ潮となり、笹目橋より上流は風と流れが同一方向のため、予想通り、水面は比較的穏やかだった。
特に笹目橋から緑橋下流までの間は、ほぼ横風であり、水面はフラットだった。
という事で、対校クルーは小艇含めて、リハビリ中のダブル以外のクルーは全艇、荒川で2000mTTを行った。今期のベストタイムを出す事が目的だったので、南風6mという荒れたコンディションではあるが、その中で最もタイムの出やすい水路を選んで実施した。
結果として、使用水路の判断をミスったエイトを除き、フォア、ペア、シングルの3艇は、今期ベストタイムを叩き出すことができた。ヨシヨシ!
**対校エイト**
先ず、対校エイトから14時30分に岸蹴り。南風6mで、風下となる岸蹴り場の水面は少しチャプチャプしていた。
写真を見ても分かるが、戸田橋から笹目橋では横風となり、川幅が広いので風下側の埼玉サイドの水面は、風浪が発達して、かなりチャプチャプしていた。しかし、笹目橋を通過すると、横風ではあるが、微かに上流方向へ向かう風向きで、予想通り、水面は風下の埼玉サイド以外はフラットだった。
そのままアップで大曲方向へ進むと、強風が舞っており、時折、突風の様な横風で煽られる状況。あまり良い条件ではない。
そのまま漕ぎ上がると、少しカーブのある元黒船台辺りからは、ほぼ安定した順風となることを確認。
そこをスタートとし、カーブが途中に入るが大曲を介して、秋が瀬方向へ向かって2000mの水路を取ることをクルーに指示した。
そのままエイトに伴走するとTTの水路にモーターの曳き波が残ってしまう。そこでモーターはスタート予定地点で待機し、エイトのみ上流へ向けてアップさせた。5分程度で戻ってくると思っていたが、10分経っても戻って来ない。何をしているのかヤキモキして舞っていると15分程してから漸くエイトが戻ってきた。
そのまま折り返して2000mTTスタートしようと伝えたところ、緑橋より上流は波が高くて白波が立ちそうで荒れているので行きたくない、波の無い笹目から大曲方向へ向けてやりたいとのこと。
先にも書いたが、その航路だとスタートから中盤過ぎまで突風交じりの横風に煽られることになり、良いタイムが出ないことは明白。それでも良いのか?とクルーに確認したところ、笹目橋まで戻って緑橋方向でやりたいとのこと。
残念なことだが、このクルーはラフコンに苦手意識を持っている模様。ラフコンを得意とせよと言い続けているのだが、選手諸君はその気になっていない模様。コーチとしては残念無念。
結果としては、私が考えた通り、スタートして直ぐに横風強風に煽られて艇速が大きく落ち、中盤は全く高速巡航できず。黒船台カーブを過ぎて順風を受けた辺りから艇速が上がり、ラストQのみ1'30"を切る艇速まで上がって終了。
結局SS付きのタイムで6:08、効率は100%。4月3日にポンドで実施した2000mTTと同じタイムでベストタイムにはならなかった。
緑橋の少し上流でゴールしたが、水面は全くのフラット。大曲までモーターを走らせて上流方向を見渡したが白波は見えず。クルーが私に伝えたラフコンの状況は、全く過剰反応的な内容であることが、ここで明らかとなった。
やはり無理やりでも旧黒船台前からスタートさせるべきだった
そもそもウィングリガー装着のフィリッピ艇はラフコンに強い艇であり、少々の白波の中でも問題なく漕げる優れた艇である。今後は、ラフコン水域でドンドン練習させて、ラフコンに対する恐怖心を拭い去るように練習しなければならないと思う。自分の教えるクルーがラフコンに対してひ弱だというのは、東大全盛期にラフコンを得意としていた私のコーチ信条として耐え難い状況である。逆境になればなるほど大喜びするクルーであって欲しい!(やはり、大利根遠漕の過酷さを経験させる事が必要と思う)<動画>
https://www.youtube.com/watch?v=KBeUpzNDifY
<写真>
午後は南風6mのコンディションで出艇
エイトは笹目橋上流のプレジャーボート係留所スタートで上流へ向け、2000mTT。前半1200mは横風でタイム落ちあり。後半追い上げたが6:08。やはり緑橋500m下流スタートで、全て順風で実施すべきだった。レースで勝つにはラフコンを恐れてはダメ。順風大波のなかを波乗りで大喜びする様なタフさが必要だ。
**フォア**
前述のエイトの水域選択ミスを踏まえ、フォアの2000mTTは緑橋下流をスタートとし、大曲を介してもろ順の上流水域をゴールとする2000m水路を選択した。
スタートから順風に押されて快調なペースで緑橋通過。特に橋の下は風速が増速されるので追い風ブースターを受けた様な状況。大曲通過後に1000m通過。ラップタイムは3'25"。後半は少しずつ波が高まるが強い順風。ここからはクルーが波頭を叩いて意気消沈しないようにモーターから叱咤激励した。波頭にオールを取られて心が折れそうになる場面があったが、応援の力でこれをカバー。若干白波交じりのラフコン水域のゴールで、今期初めて7分を切り、SS付タイムで6:57を達成できた。おーヨシヨシ!
折角の2000m一発のモーションである、ベストタイムを出さねば面白くない!<動画>
https://www.youtube.com/watch?v=1Ah6tHAleGk
<写真>
フォアは東京外環自動車道下流500m地点より上流へ向け2000mTT(全て順風)
後半波を食ったが、順風の中、7分切り(6:57)を今期初達成!効率94%。漸く対校クルーらしい艇速・効率が出せた。
**なしペア**
フォアは順風水域で7分きりが達成できたが、大曲より上流の波の高い水域は、小艇のなしペアには少々厳しいコンディション。そこでなしペアはギリギリ大曲で漕ぎ終える水域を選択した。即ち、汚水処理場水門前あたりから上流に向けた水域。
なしペアクルーは、小柄ではあるが、バランス安定性及び精神力はそれなりに強い。
スタート後1000m過ぎまでは横風が強めではあるが、心折れる事無く、図太く漕いでくれた。
旧黒船台カーブを通過後は、順風パラダイス水域に入り、グングン加速し、ラスト800mでの平均艇速は1'50"/500m,S32まで上がった。2000mのタイムはSS付ベースで、7'33", 効率89%。今期のベストタイム達成!おーヨシヨシ!<動画>
https://www.youtube.com/watch?v=tovnoJpXpn8
<写真>
ペアはラフコン避け、笹目橋の500m上流より大曲に向け、2000mTT
旧黒船台前辺りからの順風を利し、ラストでペースアップし、7:33達成。効率89%。まずまず。
**スカル:K下**
なしペアを同じ水域で実施。
前半に横風に翻弄されながらもシブトク出力し続けた結果、SS付ベースで7:45の今期ベストタイムを達成。効率も90%でGood。
この調子で行けば、東商戦では7'40"切りを達成できると思う。<動画>
https://www.youtube.com/watch?v=-WwgzCsbyM4&edit=vd
<写真>
目標タイム7:45(効率90%)を達成!おーヨシヨシ。
ラストスパート。結構やるな!
以上