最終的にエイトを漕いだ時にパフォーマンスの良い者を選ぶ事が目的であり、実際にエイトで選考するのは非常にシンプルで、分かりやすく且つ間違いがない。
付きフォアを使ってシートレースで選考するというやり方もあるが、シートレースのためだけに、急造でフォアクルーを2杯編成し、しかも込み合うポンドで他のクルーに大迷惑を掛けながらシートレースを行うのは憚られる。
急造フォアクルーではSR30程度でしかレース出来ないので、エイトでのレースレートでのパフォーマンスは評価できない問題あり。また、シートレース対象者のパフォーマンス以外の様々な外乱要素が入り、対象者の実力差が拮抗している場合は、往々にして実力差が逆転する結果が出る事がある。
冬場の高負荷トレーニングを目的としてシートレース形式のトレーニングを行ったり、大まかな選手の実力ランク付けを行うという目的でシートレースを行うのは良い。しかし、東大という一つのクラブで、育成時代からコーチが見続けている選手の中からクルーを選考する際に、実際の種目以外のフォアを使って、単発のシートレースでクルー選考する方法は、適当でないと考える。
