Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

濃霧でエルゴ60分漕に切り替え

oyajisculler2012-11-07

今朝はジュニア選手転サイドにて、荒川で乗艇練習を行う予定だった。
しかし、5時過ぎに外に出てみると、濃霧で100m先も見えない状態。
荒川はどうかと土手に上がって見たが、水面は全く見えないし、岸蹴り場から戸田橋も見えない状況。これでは危なくて出艇出来ない。
夜が明けて日が出れば出艇出来そうだが、空が明るくなるまで1時間待つ必要がある。そこで出艇は諦め、ジュニア選手(漕手10名)は、エルゴ60分漕に切り替えた。
昨日もエルゴ60分漕を実施したばかりだが、以下2点の課題があり、これを改善する意味で丁度良いエルゴ60分漕となった。

  1. 20分おきの給水:60分間給水無しだと脱水症状になるので、20分おきに給水する様に指示し、その通りやってもらった。本来は、漕ぎ止めて直ちに給水し急いで漕ぎ始めるべきところではあるが、約半数が30秒から40秒も掛けてユックリ給水休憩していた模様。これでは60分漕の記録にバラツキが生じて管理出来ない。そこで、今日は60分漕を20分x3本とし、その間のレストを20秒に設定して給水する方式に変えてみた。給水時間を明確にしたことで、各自給水を自己管理出来ていた。
  2. ローイングフォーム:未だエルゴのトレーニングに慣れていない事もあるが、昨日のビデオを見ると、ハンドルのドライブ軌道がブレたり、終盤疲れてくると漕ぎが乱れたりする漕手が散見された。そこで今日はモニターをフォースカーブ表示とし、全員のフォームを巡回しながら指導した。60分終える頃には概ね全員改善が見られ、何とか許容範囲のレベルにはなった。

下の写真は60分漕中のジュニア漕手。学生コーチやコックスも巡回してフォーム矯正に当たってくれた。コーチが見て周り、声を掛けると何故かモニターのペースが上がる選手が多かった。良いフォームで漕ぐとペースが上がるのか、見られると自ずとペースアップするのか理由は分からぬが、コーチが付いた方が、ペースが上がり良い練習になるという事だろう。(笑)

さて、フォースカーブの方だが、7,8割の選手はまあまあの綺麗なフォースカーブを描いていた。しかし2,3割の選手は今一つのカーブだった。この2,3割の選手とは、ジュニアの中では良いエルゴ記録を出す選手である傾向がある。恐らく、体幹の筋力や肩周りの上体の筋力が十分に発達していない状況で良いペースを出そうとすると、体の使い方に少しバランスを失い、結果としてフォースカーブが乱れるということだと思われる。
上記の様な選手のフォースカーブの一例を上げる(下の写真):

この選手はピークが尖がった痩せたカーブ。腰周りの体幹が貧弱なのでキャッチからの脚のドライブ力を体幹で受け切れず、キャッチの立ち上げが遅い。遅れてピークが出るがピンポイントで尖がっている。フィニッシュハーフは肩甲骨周りの筋郡が貧弱なので腕引きが弱くなりカーブが痩せるということだ。この様な選手は、体幹や上体の筋郡を鍛える必要がある。

これに対して以下は、超一流エイト漕手のフォースカーブ。(北京五輪エイト金メダルの整調であるKyle Hamilton)
この様にキャッチの立ち上げが速く、そしてピークが長く続く、よく太った(面積が大きい)美しい曲線のカーブを描いている。
このようなフォースカーブを描ける様にジュニアを育成して行きたい。

以上