Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

1Xで荒川乗艇:

戸田監督会の終了後、まだ日暮れまで時間があったので自艇Goten号で、荒川に出艇した。今週は平日に2回夜間乗艇をしたので4回目の乗艇練習となる。荒川は川幅が広く・距離も約9kmと長いので、戸田コースに比べると、出艇しているクルーの密度(単位水面面積当たりの艇数)も少ないので、テクニカルドリルなども含め、乗艇練習にはもってこいの環境だ。水もコースよりずっと綺麗だし、両岸は緑も多く、四季の変化も見ることができ、ローイングを楽しむ事ができる。唯一の難点は荒川の巨大な土手を越える事だが、慣れてしまえば、さして難関とはならない。出艇前の軽いW.Upと考えれば良いと思う。
さて、今日の荒川出艇の内容:
いつもの通り、腕漕ぎからのノーフェザーフィニッシュ練習で約2km。その後、パドル10本x2回、そして静止スタート練習。(荒川は広く人口密度が低いので、静止スタート練習がやりやすい)
15時過ぎに岸を蹴ったが、今日の荒川は風も殆ど無し。おまけにウェイクも1艇しかおらず、鏡の様な水面を独り占めして漕ぐことが出来た。これだからボートは止められない。
折角の極上のコンディションであり、今日の乗艇はテクニカルドリルとして漕いだ。往路はW.Up後、秋が瀬橋までノーフェザーで漕いだ。波が全くないので、ノーフェザーでも殆ど擦らずに漕げた。
復路は、フェザーを付け、正確なブレードワークに主眼をおいて漕ぎ始める。DPSを重視してユックリ正確に漕ぐと、概ねSR18〜19でレートが安定する。世の中世界共通でUT漕のレートは18が標準らしい。おやじ自身が漕いでもやはりその通りになる。
一方、我が後輩T大の学生コーチのブログをみると、新HCのAB氏は、今週の1X乗艇でSR12〜14で漕ぎ、水中Max. pressure及びフォワードコントロールを狙った水上練習を実施した模様。おやじも真夏の夜間乗艇でDPS狙いでレートを落として漕いだ事があるがレートを落としてもせいぜい16止まりであり、それ以上落としたことは無かった。そこで今日はコンディションも良いし、試しにレートを16以下に落として漕いでみた。
自分のリズムを崩す事無く、落とせるのは、やはり16までが限界の模様。(これは既に分かっている事)でもプロコーチAB氏がSR12〜14とい無理に低いレートで漕がせる狙いがあるに違いない。そこで頑張って更にレートを落としてみた。まずはSR15まで落とす。こうするためにはハンズアウェーまでは自然なリズムで出し、その後のフォワードをユックリ出してゆく動きになる。やってみて出来ない事ではないというのが分かった。更に気づいたのは、ここまでレートを落とすと、水中ドライブによる加速、ブレード離水、ハンズアウェー、そしてバランスをキープしながらのフォワードという一つ一つの動作を体(頭)で確り感じながら漕ぐことが出来る、という事。更にレートを下げようとしたが、いくらレートを下げても14までが限界ではあった。でも、この乗艇練習の狙いが分かったような気がした。
即ち、ローイングの基本的な動きや感覚が身についていない初級レベルの漕手に対し、この極低レートの1X乗艇ドリルは、ローイングの原理やバランスコントロールの原理をSelf Coachingで体感させるのに良いドリルだと言う事だ。
この極低レートの1X乗艇メニューは、フィードバックが確り得られるので、やってみて面白いメニューであるが、心肺系には殆ど負荷が掛からないし、水中もFull Pressureと言いながらレートが低いし、フォワードでバランスコントロールに集中しすぎる為、(キャッチからフィニッシュまでの速度変化が大きすぎて)逆に大きな負荷が掛からないという気がする。即ち、初級レベルのテクニカルドリルとしては非常に有効だが、ある程度の技量以上の漕手に対しては乗艇トレーニングとして、体力面では殆どトレーニングにならない様に感じた。(疲れて力が出ない時の気分転換やテクニカルドリルとしては有効)
今日はテクニカルドリルに主眼を置いて、気持ちよく漕ぐことに集中し、楽しく漕ぐ事が出来た。また、新HCの新たな取り組みも自分自身で実践し、その効果も確認出来て安心した。