Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

乗艇した感触:

7月上旬に進水式を行い、現在、LBRCメンバーがいつでも利用できるようになっている。昨日はシドニー小林さんが乗艇した模様。おやじは、自分のトレーニングで忙しく、これまで杉田号に乗る事が出来なかった。今日は盆休みで時間に余裕があったことと、台風の影響で風が強く、通常の1X艇ではマトモに漕げないと考え、自分のテクニカルドリルも兼ね、安定性の良い杉田号で乗艇練習することにした。まず、出艇前にリギング調整。今日のリギング値は以下の通り:

  1. スパン:159cm、
  2. オール:全長284cm(短いオールを使った)、インボード:86cm
  3. ハイト:B:17.5cm, S:15.0cm(少々低め。これ以上上がらなかった)
  4. Heel Depth: 13cm(靴を付けた値:これ以上下がらなかった(*))
  5. Pin to Heel:33cm

先ず、腕漕ぎのフィニッシュワークから始めた。バランス安定性が良いので、横風は強かったが気持ちよく腕漕ぎをすることが出来た。腕漕ぎが楽に出来れば、上体漕ぎや1/4スライド漕ぎは楽に出来た。時おり横から突風が吹くので、流石にノーフェザーを延々と漕ぎ続けるのは無理があり、復路はフェザー付きで漕いだ。後は18kmを低レートのLSD漕を実施。バランス安定性が良いのでフォワードで十分にリラックスする事ができ、通常の1X艇では意識していないと出来ないフィニッシュでのフィンガーターンを自然に行なう事が出来た。幅広のズングリムックリ船型なので、艇速を上げると舳先から波が立って大きな抵抗が生じる。今日はテクニカルドリルと考え、ユックリ漕いだ。こういう低速だと造波抵抗が立ち上がらないので、少々船型がズングリ型でも無理なく漕ぐ事が出来る。
艇の幅は水線付近で50cm近くあり、横安定性はフォアより良く、概ねエイト並みの安定性と言ったところ。でも体を傾けたり、ミスオールすると艇が揺れるので、乗艇技術練習には丁度良い具合と言ったところ。そしてフィニッシュでのクリーンなブレード離水とフォワード中にブレードを全く擦らずに艇を走らせる感覚を楽しむ事が出来る。レース艇を漕ぐのとは、また別のローイングの楽しみ方と言えよう。艇速を上げると造波抵抗がぐっと立ち上がるので、エルゴの代わりに水上での体力トレーニングに使えそうだ。よくナショナルクルーの水上トレーニングで船底にゴムホースをつけてブレーキ付きトレーニングをしているのを見るが、このトレーニング1X艇を漕いでも同じような効果が得られると思う。
下の写真は杉田号の船底:

(*)リギング改善:
上記の(*)に書いた通り、Heel Depth値が小さくて、足が下げられない問題があった。これは本艇の船型が幅広で船底が浅いために生じた問題。そこでシートの座面とシャシーの間に1cmのスペーサーを挟み、シートを1cm高くすることにした。そうするとワークハイトが1cm下がってしまうが、クラッチの軸(ピン)をスイープ用のロングピンに換装すればOK。という事でこの2点の改善を近々行なう予定。
以上