Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

パドルは有酸素運動を意識して軽快な漕ぎを狙う:

折り返して、パドルの短漕練習を実施。ここでの課題は、上体をリラックスして高めのレートでもリズム良く漕ぐこと。
これまでエイトや1X乗艇を介して分かって来たことが一つある。それは、昔から良く言う「蹴って休む」や「水中とフォワードのコントラストを付けよう」という漕ぎのイメージ。確かにパドル20本や30本といった1分以内の短漕であれば水中強度重視で、そのリズムを維持できるが、それを超えると脚に乳酸が溜まり、一気に水中強度が落ち、違うリズムになってしまう。どうやらコントラスト重視の短漕は無酸素運動になっており、2000m中盤の有酸素運動の漕ぎにはなっていない様だ。
1X夜間乗艇でやっている12km漕について、DPS重視とレート重視で交互に取り組んできたが、乗艇中の漕いだ感覚やタイム結果を見るに、どうやらレートを高めにして漕いだ方が漕ぎの安定性及びタイム共に良いということが分かってきた。水中とFWDのコントラストを意識しすぎると無酸素運動主体となってしまい筋肉に乳酸が溜まりやすく高い出力を長時間持続できない。これに対し、レート高めに漕ぐ場合は、1本1本の水中強度は落ちるが、有酸素運動となるので安定して長時間高い出力が出せるので艇速が上がる様だ。また、高めのレートで漕げば同じ出力で漕いでいても、1本毎の水中負荷が下がるので、ブレードスリップが減り、推進効率が上がる副次効果も期待できる。加えて、1本1本の水中負荷を下げることにより、上体から無駄な力みが消え、バランスキープやブレードコントロールを正確に行う余裕も生まれるので更に良い。
ということで、今日は、パドルは2000mのコンスタントに繋げる意味で水中とFWDのコントラスト重視でなく、有酸素運動系の動きを狙い、上体をリラックスし、軽い動きでリズム良く高めのレートで漕ぐことを狙った。要するに水中強度は落としても良いので、フォワードでの軽いリズミカルな動きに注力し、レートを高めに維持するという事だ。この点を意識してパドルの短漕を漕いだところ、(SR32付近で未だ低目ではあるものの)柔らかい動きでスムーズに漕げる様になってきた。今後はこの漕ぎでパドル練習を行おうと思う。
さて、本番メニューは2000mレースをシミュレーションした静止からの7分漕。静止から入ったこともあり、短漕の時ほど軽いリズムにはならなかったが、先週よりバランスも安定し、SR31前後で概ねリズム良く漕げた。(ただやはり後半、疲れてくるとハンズアウェーやシートの出だしが遅れ始めてレンジが切れる傾向がある。)ラスト1分はいつもの通り2枚上げを3回入れたが、大分スムーズにレートアップできるようになってきた。今後は、疲れの溜まる後半こそ、意識してハンズウェーとシート出だしを速くしてレートやレンジが切れない様にしてゆきたい。
7分漕の後は、クーリングダウン及び技術面のチェックも兼ねてライトパドルで2000m程漕いだ。フィニッシュでの一枚押切りやブレード離水・フェザーのイメージ統一がある程度浸透してきたこともあり、これまでより良い感じで安定した漕ぎが出来てきた様だ。
週1回の乗艇練習ではあるが、MTGで話す内容は現役選手時代に話していた内容に近づきつつある。来週も更に良い漕ぎを狙いたい。
PS:
今日の夕方から日ボの代表クルー選考合宿が始まる模様。国立艇庫前には1Xや2X等の小艇が沢山搬入されていた。良いクルーが生まれることを期待したい。
以上