Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

午後はT大エイトに乗艇;

T大ではインカレに向けたクルー選考の最終調整に入っているとのこと。仮編成したクルーには体力のある2年生が3人乗っている。このクルーの2番に乗ってクルーの状況、漕ぎを少し見て欲しいとの要請があり、本日の乗艇になった。エイトの乗艇は年間を通してやっているし、エルゴ2000mの値もクルー平均値より10秒強劣るとは言え、まあ何とか合わせることは出来る範囲。出艇する前にリギング調整。先ずワークハイトは2番なので17cm、ヒールデプスは前に出やすい様に17.5cm、PTHはいつもの32cmに調整。クラッチのブッシュ角は4度がついていた。オールはLBRCと同じC2のSmoothie2。カバー角は4度ではズブズブ切れ込むので、これじゃ拙いなと思い、COXに言うとオール自体に1度ピッチがついているので合計5度とのこと。少々心配なので5-3のブッシュを2個、出艇時に持ってきてもらうことにした。
さて、乗艇。最初にフォアワークで漕ぎ始める。整調フォアが漕ぎ出すとブレードが深く入りシャフトが深く沈んで切れ込んでいる様に見えた。次にバウフォア。1本目を漕ぐとブレードがズブズブ切れ込む事が直ぐに分かった。やはりSmoothie2+ブッシュ4度では、ブレードが切れ込む。その場でブッシュを5度に付け替えた。ブッシュを交換する際にハイトワッシャーも2枚(4mm)下げ、LBRCの2番シート標準設定並みのW/Hを16.6cmにした。(LBRCの2番の標準設定は16.5cm)5度に変えるとブレードが1枚キッチリロックされた。本件、その場で学生にフィードバックした。(学生というものは、教科書的なものに書かれている数値(4度)を頑なに守り、漕ぎの方をこれに合わせ様とする傾向あり。ブレードピッチが何故ついているかの本質論(ブレード一枚キープするのに必要))を理解していれば、直ぐに分かることなのだが。。。)
さて再び漕ぎ出す。両舷で漕いで直ぐに分かったのだが、平均身長180cmオーバーの整調6に対し、2番のおやじは身長174cm(しかも少々贅肉つき)、バウは慎重165cm。バウペアがいくら頑張って前に伸びてもレンジが合う筈がない。クルーのリギング設定はインボード113cm、リガースプレッド83cm。この場合はみ出しは30cmとなる。LBRCのリギング設定で試行錯誤した結果、はみ出しは30cmでは少々大きすぎて29cm程度が漕ぎやすいと分かっていた。そこでレンジ対策も兼ねて、その場でインボードを1cm短くし、112cmとした。この結果、はみ出しもいつもの29cmとなった。これで頑張って前に出れば何とか有効レンジが合う様になった。先のブッシュ角調整およびインボード調整で、本日おやじリギング調整は完了。後は確り漕ぐのみ。パドル30本をを漕ぎ出すと、前半は確かに水中は確り押しているのだが、30本の後半の方になると水中が落ち始め、レートをキープするためにキャッチ前の動きが忙しくなり有効レンジが短くなる傾向が見えた。30本のセットの後に6分漕(SR30)を漕いだが、クルーのリズムが決まっていないため、漕ぎ手が個人ごとに勝手に頑張っている感あり、何やらモゾモゾ漕いでいる様で息苦しさばかりが目立った。
メニューの途中で、モーターに乗っていた控えの漕ぎ手と6番を入れ替え、再び同じメニュー(30本のセットと6分漕)を実施。6番が乗り変わると整調フォアの漕ぎが安定しあのか、少しリズムらしきものが出てきて少し漕ぎやすくなった。最後の6分漕に入る前に、整調に対し、「クルーとしてどういうリズムを狙っているのか?狙いが分からず皆勝手に漕いでいる。整調は自分がこうしたいという漕ぎのイメージを、後ろを漕ぐ者に確り伝える様に!」とアドバイス。すると整調が後ろに向かってこういうリズムを狙っているというのを話し始めた。等速フォワードを狙っていると言うのが一つハッキリした。(こういうのはシツコク何度も伝えないと、他人には伝わらないもの)おやじが一つ付け加えたのは、「等速フォワードをスムーズに出すには、先ずハンズアウェーと上体前傾を意識して確りやる様に!リズムを出すにはある程度極端にやるぐらいが良い」と補足。
さて、6分漕スタート。等速フォワードのイメージをクルー全体で共有したこともあり、少しリズムらしきものが出て、フォワードと水中のコントラストが出てきた。少々逆風の中で漕いだが、中盤以降も水中が落ちる事無く、概ね確り漕ぐ事が出来た。後でモーターに乗っていたコーチに確認したところ、モーターからも最後の6分漕はリズム感が出ていたとのこと。2000mという距離を確り漕ぎとおすにはクルーとしてのリズムは絶対に必要なもの。自分たちのリズムを貪欲に追求して欲しいと思う。今回は49歳にして対校エイトに乗るという良い経験が出来た。自分自信が良い経験が出来たということだけでなく、幾つかアドバイスも出来たので、双方にとってGive & Takeになったというのは良かったと思う。
午後の漕破距離;概ね22km。今日一日の合計距離:44km本日の漕破距離:44km!