Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

老朽エイト艇のレール&コロ換装

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今週火曜日、平日にエイト乗艇している淡青会長老OBクルー(平均年齢75歳以上のIカテゴリー)から、以下の内容のメール連絡がありました。
因みにエイト艇=壮途は1996年建造のEMPACHER K83型。

<メール内容>
今日=11/2(火)、練習時壮途2番シートに異音あり、納艇時に調べたところ2番シートのコロに亀裂をみつけた。
新品予備シートを2番レールに取り付けたが、新品予備シートのコロの厚みが2番シートのコロの厚みより少々厚く2番レールの溝の奥まで収まらないことがわかった。
***中略***
壮途のレールの溝の幅が最近のレールの規格より小さいのかどうか気になります。

当該艇は船齢25年を経過しており、長年使用してきた間に、シートやレールなどは初期のものではなく、EMPACHER製以外の代替品が装着されています。
また、未熟な大学生部員による不適正なメンテの結果、シートのコロのゲージが、船体に固定されたレール・ゲージと整合しないまま使用されてきた経緯が推察されます。

私が推察するに、今回の問題はコロの厚み(コロの幅)がレールに整合していないという問題ではなく、シートのコロのゲージがレールのゲージと整合していないために、コロがレールの溝にフィットしないと考えました。

上記内容をメールで報告者に連絡しましたが、艇の整備に対して経験が足りない様でなかなか理解頂けませんでした。

という事で、急遽、問題の2番シートの現状確認と復旧作業のため、本日、戸田へ行きました。

先ず、現状を確認した結果は以下の通り。

1)シートのコロ及びレール共に老朽化して消耗が著しく、手でシートを前後に動かすとゴロゴロと音を立て、滑りも劣悪。即ち、レール&コロ共に要交換の状態。
2)メジャーでゲージを計測したところ、レールのゲージは280mm、一方、シートのコロのゲージは278mm。という事でシートのゲージが2mm短い状態だった。この結果、シートのコロは内側が大きく偏摩耗していた。即ち、現状が不適正な状態にあった。

以上の現状を観察した上で、レールの新替え及びシートのコロの新替えを行いました。同時に、シートのコロを装着する際に、M6の1mm厚ステンレスワッシャーを2枚追加挿入してゲージを280mmに整合させました。

レールを固定するボルト&ナットが老朽艇故にインチ規格だったりして、レールを付け替えるのに少し余計に時間が掛かりました。

交換を終えた後は、正に新品の軽やかな動きになり長老OBの諸先輩も笑顔になりました。

折角、戸田に来たので愛艇:Goten号でポンドを4周=12km漕ぎました。
ポンドでシングルスカルを漕ぐのは6月末の全日本社会人選手権のレース以来、4か月ぶりだと思います。
話は変わります。ポンドの水ですが、すっかり5年以上前の濁った汚い水に戻っていました。
これだけ濁っていれば湖底に太陽光線が充分届くことはないので、この状態なら、最早、藻が繁殖することは無いだろうと思いました。

ここでまた話が元に戻ります。
老朽エイト艇のシート・レールを交換する際に、当該艇整備担当の先輩が、レールとコロをデルタ造船に注文して1シート分のレール2本とコロ4個を購入してくれました。
今回は、それを装着して交換しました。

さて、淡青会ローイングクラブでもレールとコロの予備はある程度所持している筈なので、予備品をチェックしたところ、レール、コロ共に十分なストックがありました。

今後、レールやコロの老朽更新の際には、このレールとコロのストックを使う事になります。
しかし、今回の一件で、「ストックされたコロとレールのマッチングが良くないかもしれない」という妙な疑いが出てしまいました。
前述の通り、シートのコロのゲージがレールのゲージに対して整合出来ていなかった事が問題だった訳ですが。。。。

そこで、愛艇のGoten号に淡青会の予備品のレールとコロを装着して、両者のマッチングに問題が無い事を現物で確認することにしました。
ということで、乗艇後に、愛艇:Goten号のレールとコロを淡青会の予備品に交換しました。
 Goten号のシートと新品コロ(デルタ製)
 新品レール(デルタ製)。近年のレールはコーティングされている
 Goten号の現状レール(桑野製)=コーティング無しのアルミ剥き出し。乗艇するとアルミの擦りカス(濃い鼠色)が出てくくので掃除が面倒
 コロ4個を全て交換。古いコロはアルミの擦りカスが付着して表面が汚れています。
 レールとコロを交換しました。手でスライドさせるとスムーズな動きになりました。

明日、Goten号で乗艇しますので、本件の問題の有無を確認しようと思います。