Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

P@F漕ぎ:ラフコン対応に効果あり

oyajisculler2017-06-16

豪州の超一流漕手:Drew Ginnの乗る北京五輪金メダルM2-の低レートUT漕トレーニングやロンドン五輪銀メダルM4-の低レートUT漕トレーニングの動画をYoutubeで見る事が出来る。
Drew Ginnの乗るクルーはフィニッシュのブレードリリース時に一瞬動きを止める漕ぎ方:Pause at the Finish(以下、P@Fと略す)を行っている。
最近では、このDrew Ginnの漕ぎに真似たかどうかは分からないが、スイスのナショナルチームが、このP@Fを低レートUT漕トレーニングに取り入れている模様。
P&Fの要領:のブレードリリース時にハンドルを一瞬、Full Stopする。

低レートUT漕におけるP@Fは、トレーニング効果が高く、それを取り入れているチーム・クルーは世界レベルでも実績を上げている模様。

今日は週2回の平日シングルスカル乗艇トレーニングの日。(運動不足解消と、コーチング内容確認などの目的で実施中)

気温は28℃、日差しも強く、暑そう。でも湿度60%未満で比較的カラッとしていた。

東の風が3m程度で、荒川は下げ潮。即ち、風と流れが喧嘩して水面がチャプチャプしやすいコンディションだが、思い切って荒川に出艇した。

岸を蹴ったのが13時25分頃。
やはり水面はチャプチャプしていたが、順風なので、上流に向けて比較的スイスイ進んだ。

W.Upを終えて、彩湖水門横辺りから秋が瀬に向けてP@Fによる低レートUT漕を入れた。
通常のレートはSR17程度だが、P@Fで漕ぐと2枚程度レートが下がりSR14.5〜15となった。
フォワード時間が長い分、フォワード中の艇速低下が大きく、キャッチ時には艇速が下がりキャッチが掴みやすく1本1本確り通せる事を確認した。
上体が後傾したフィニッシュ姿勢で止めるので、ある意味体幹レーニングにもなりそうだ。

復路は、P@Fはせず、通常の低レートUT漕で下った。東風の逆風が吹いて下げ潮の流れと喧嘩して水面はチャプチャプしていたので、少しレートを落としてユッタリ漕いだ。
往路でP@Fで低いレートで漕いだ事もあり、通常の漕ぎでもSR16.5までレートが下がった。

笹目橋を超えると笹目水門前辺りまでは結構波が高く、トップボールやトップカンバスに波頭が乗り上げ、バシャバシャ言い始め、漕ぎ難くなった。
(笹目〜戸田橋間はラフなコンディションのため、ウェイクのモーターボートが大曲上流の波が穏やかな水面に向けて通り過ぎていった。)

そこでラフコン対策目的でP@Fで漕いでみたところ、ラフコンでも漕ぎが安定し、楽に漕げる様になった。

原理としては:

  1. フィニッシュリリース時に動きを止めてバランス安定を確認できる。
  2. 一瞬、ストップモーションするので、その瞬間に精神をリフレッシュできる。
  3. バランス安定し、ブレードと水面の縁が切れた状態からフォワード出来るので、フォワードでのバランスが安定し、リラックスしたフォワードが出来る。
  4. その結果、正確なキャッチが出来、少々ラフコンでも精度の高いドライブが出来る。
  5. フィニシュ時に動きを止める事が頭にあるので、確り押し切り、クリーンにリリースする事に集中できる。
  6. 1本1本リフレッシュできること、また、レートが低いので、安定した精神状態で延々と漕ぎ続ける事が出来る。

このP@F漕ぎ、水面が荒れた際のUTトレーニングに活用すると効果が上がりそうだ。

以上の事を確認し、秋が瀬往復17kmを漕いで揚艇した。

<写真>
 13時26分。岸蹴り。
 東風3mと下げ潮が喧嘩して水面はチャプチャプ。
 14時18分。秋が瀬到着。
 秋が瀬の水温は24.5℃。
 15時14分。揚艇。
 地面に直接置いているのでフィンが地面に着地している。次からもう少し下げてフィンがタッチしない様にする。
 15時15分。岸蹴り後2時間経過する間に潮位が下がって川底が干上がってきた。

以上