Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

活動理念の共有

oyajisculler2017-01-06

一昨日、新年の漕艇部練習開始の初日、ジュニアのH君が突然、退部すると連絡が入った。

艇庫入りの前日に、ジュニアの同期諸君にはSNSで退部意向を連絡していた様で、艇庫入りの日に改めてジュニアで集まり、話し合いを行っていた。

本人が艇庫に来た際、ジュニア内の話し合いの前に、コーチ部屋に来て貰い、彼と面談をした。

辞める理由は以下の様なものだった。

  1. フル合宿で睡眠時間が短く、早朝乗艇後に大学の講義に出席しても睡魔に襲われ、まともに講義を聞く事が出来ない。(5限を取って、夕食が22時過ぎまで掛かる事が原因と推察) 普通の大学生活を送りたい。
  2. 本人は体格的に小さく、このところエルゴ記録などで同期の選手に追い越され劣後になりつつある。
  3. 体格が小さくとも何とかやってゆけるパワーリフティング競技に転向したい。

彼へのアドバイスとして、以下の内容を伝えた。:

  • 1.に関しては、1月一杯頑張れば、大学が休みに入るので、もうしばらくの辛抱。春以降は5限の講義を出来るだけ避ける様にすれば良い。
  • 2.3.に関しては、新人戦までやってみて、その後考えれば良い。
  • 一般論として、ボート部生活の中で1年生の冬が一番苦しい時であり、ここを乗り越えれば、後は何とかなる。

以上の通り、コーチ及びジュニア諸君が、彼の退部を引き留めたのだが、退部の意思は固く、他人のいう事に耳を貸す雰囲気はなく今回の様な結果になった。

その後、艇庫を出て帰りの電車の車中で打ったと思われる、たった3行の退部を願いでるメールが漕艇部選手宛(メーリス)に届いた。


突然の連絡失礼いたします。
一身上の都合により退部したいと思います。
今までお世話になりました。


ボート部に入って、これまで10か月近く、世話になってきた周りの同期や先輩、マネージャー、コーチに対して、全く挨拶をすることなく、この様な簡略なメール一本で退部の意向を伝えるなどという事は、明らかに礼儀を失している。

長年、東大漕艇部に関わっているが、この様な形で唐突に退部して行く人間は、初めて見た。

辞めるにしても、その理由を確り周りに説明し、これまでの礼を尽くすべきと考える。

何れにしても、東大漕艇部として、彼に東大漕艇部の理念(部としての憲法)を確り教育して来なかった結果が、このような礼儀を失した退部という形になったと考える。

今回の件を教訓として、今後は部員に対して部の理念を改めて教育させよう。