Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

2.対校チームの目標と指導内容

私がコーチとして実地指導する対校チームの目標と指導内容は以下の通り。

<目標>
(1) エルゴスコア:対校選手全員が、この1年間でエルゴ2000m記録を10秒改善する。(艇速で2.6%、出力で8%改善に相当) 対校エイトの75kg換算クルー平均値で6’28”を目標とする。(水温30℃、漕技・出力効率110%で、エイト2000m:5’40”)
(2) 漕技・出力効率:エイトで110%以上を達成する。(日大インカレエイトの水準)
(3) 東商戦:対校エイト勝利(目標タイム:5’50”) 対校エイトで勝つには、その編成上のボーダーライン上の選手で編成された対校付きフォアでも勝利が必須となる。
(4) インカレ・全日本:エイト優勝(目標タイム:5’40”)エイトで優勝するには、その編成上のボーダーライン上の選手で編成された付きフォア等の2ndクルーもメダル獲得が必須となる。

<指導内容>
(1) 全般:
東大漕艇部では、1年生=新人:ボート全般の導入教育期、2年生=ジュニア:競技の専門教育期、そして3,4年生=対校:発展期と考える。即ち、対校選手は導入教育、専門教育期を経た東大漕艇部としての正選手である。対校選手は、既にボート競技及びトレーニングに関する全般的及び専門的な知識は一通り有しており、選手或いはクルーは、自律したアスリートとして、自ら“気付き”、“考え”、“決め”、そして“行動する”ことが求められる。(キーワード:4K) 
指導者であるコーチは、東大漕艇部及びボート競技に関する豊富な経験及び知識に基づき、最善と考えるトレーニング計画、トレーニングメニュー、レース戦略・戦術を選手に提案するが、最終的には、選手或いはクルー自身がこれを最終的に決める形を取る。 尚、クルー選考・編成に関しては、選手自身が当事者でもあり、選手の意向も勘案した上で、コーチが決定する形とする。

(2) トレーニング内容(主に冬場):

  1. 体力の向上:目標に掲げたエルゴスコア10秒改善を達成するため、ウェイト・体幹、エルゴ、ランなどのトレーニングに於いて、タイム2.6%以上、出力8%以上の改善が達成出来る様に徹底的に鍛える。(エルゴは東商戦までに8秒以上改善する)
  2. 漕技・効率の改善:目標に掲げたエイトの効率110%は、日大のインカレ決勝レースでの最高効率レベル。冬場は徹底的に漕ぎ込み、基本漕技を改善し、春先の対校エイト編成時に、戸田で一番上手いクルーとなる。
  3. ボート競技の4要素の改善: 1.ロングレンジ、2.ブレードワーク、3.パワー、4.リズムを徹底するため、徹底して漕ぎこむ。Mileage makes champions!
  4. 高負荷で継続的なトレーニングを行う事が前提であり、そのために、十分な食事とリカバリーを確保する。また、怪我が生じぬように積極的に体をケアする。以上