M1X : 木下、Final - D 4位、
好順風が吹く中、ベストタイムを狙い、好スタートを切った。しかしながら、500付近で、ストロークサイド側に寄ってブイを叩き、腹切して完全にストップ。6秒ほどタイムをロス。その後、切り替えて追い上げを図り、2艇を追い抜き4位となった。
M1XのW.Up。好順風と良い天気。
タイムは7:43。腹切しなければ、7:35程度の自己ベストは出せていた。惜しい事をした。尚、木下は初日の予選でもブイを叩いてミスオールしていた。シングルスカルは常にランドマークを見続けて、真っ直ぐに進める事が必要。
木下のインカレ目標は優勝。体格、漕歴は悠々たるモノを持っている。インカレまでの残された期間、基本に立ち返り、徹底的に漕ぎ込んで漕技・出力効率100%を出せるようにしたい。
尚、東大では、シングルスカルのレース艇は15年以上使った古い艇しかなく、また、東大スカラーという漕技面で必ずしも十分な技量を持たない漕手にマッチした最適な艇がない。そこで、久々にシングルスカルレース艇を購入する方向で淡青会に働きかけようと思う。コストと性能、そして過去の世界選手権などでの実績を見て、良いものを選びたい。EmpacherやFilippi艇は、なんだかんだで150万円近く掛かるので高すぎる。そこで英国の超一流スカラーであるZac Perchaseが愛用し、世界選手権LM1Xで当時の世界最高記録6:36?を達成したFluidesign製(米国)のシングルスカルを試乗させてみたいと思う。
偶々、マスターズスカラーの能村氏(成蹊大学OB会長)が個人所有しているので、この艇をお借りして試乗する予定。
木下の漕ぎにマッチする様であれば、インカレに向けて借艇する事も考えたい。
M4X (S浅尾、3関口、2崇治、B関谷) Final A 5位
初日の予選は、微順風の好コンディションで、6:37のクルーのベストタイムを記録。タイム順位も8クルー中3位で、メダル獲得を期待した。
M4Xクルーの岸蹴り。この時までは穏やかな風だった。
しかし、決勝直前の14時頃になって、突如として強い逆風が吹き始め、ポンドは波頭が少し砕ける程の波が立ち始めた。
このクルーは、エルゴ記録で7分を切れない漕手が2名いて、逆風に苦手意識を持っている。また、2名は、フィニッシュリリース及びリカバリーで返しが低い癖があり、ラフコンに対して強い苦手意識を持っている。
この結果、レース前のアップでも漕ぎが硬くなり、度々波頭にオールを取られていた。最早レース前に萎縮してしまい、戦う気力を完全に喪失してしまっていた。
また、レーンも2レーンと不利だった。スタートして400m付近だったと思うが、3番が腹切して3位争いから脱落して最下位へ。その後一杯を抜いたが、5位でゴール。
メダルを取れば、このままのクルーでインカレへ出すことを考えていたが、今回の結果を見て、ジュニアコーチ陣とも話し合い、ジュニア合宿入り時に、7分切りを達成済みのジュニア漕手をクォードに入れ、7分切り未達の上級生2名は、オッ盾クルーに暫定編入することとした。
このクルー編成で7月中旬まで様子を見る。また、7/13のエルゴ計測結果も見た上で、最終的にクルー編成を決める予定。尚、ジュニア漕手2名がスカル技量に難がある場合は、クォードでなく、無しフォアとする選択肢もありうると考えている。
M4+
初日の準決勝で、東大の3クルーが同じ組合せに入った。結果は1着 東大A、2着 日大、3着 東大C、4着 東大Bとなり、東大Bの男クルーは、Final A進出はならず、Final B周りとなった。
この準決勝レース、男クルーは序盤でよく飛ばし、中盤もハイレートで粘ったが、予てからの課題であったレンジの短さが克服できず、効率の悪さが1000m以降で露呈し、艇速が落ち、ゴールに向かう間に順位がズルズルと下がり、ラスト200mからは4位だったCクルーの烈丈夫に捕まり、抜かれて決勝行きの切符を逃した。
2日目は、男は、Final Bに出場。中盤でトップに立ち、そのまま逃げ切り、1着でゴール。2着の学習院との艇差は2秒だった。初日の予選では烈丈夫が学習院と対戦し、艇差がやはり2秒だったので、男と烈丈夫の力はほぼ同等というのが今大会での結果はと見る。
Final B前のM4+艇:男
漕手個々人のエルゴ記録や乗艇の技量からすると、男が勝つべきところではあるが、コックスも入れた5名のクルーとして、烈丈夫はよく纏まり、クルーの力をレース本番で良く出し切ったと思う。
これに対して男の方は、クルーとしての一体感がや足りなかった様だ。また、先に述べた通り、有効レンジの短さという技量面での課題が克服出来なかった事が大きく影響した。付きフォア三杯でのトレーニングは、残り1週間。男クルーの諸君は基本に立ち返り、漕ぎの大きさ、有効レンジの拡大に取り組もう。
さて、Final A。東大は有利な6レーンに烈丈夫。不利な2レーンに木鶏。強敵の日大は有利な5レーン。負けたくない相手である日体大は少し有利な4レーンという配置。
その他は、木鶏同様に不利なレーンに、1レーン 東北(予選ベストタイム)、3レーン 明治(準決勝ベストタイム)が入った。
さて、スタート。1〜3レーンはスタートから150m辺りまで波がチャプチャプ高く、どのクルーも一本毎に酷いスプラッシュを上げていた。
この状況の中5レーンの日大が一気に飛び出し、200mでは既に1艇身リード。
これを追う形で、東北、東大A、日体。少し遅れて明治と東大C。この様子が500m辺りまで続いたが、500mを過ぎた辺りで、6レーンの東大Cが突如として2位に上がった。逆に、1、2レーンの東北と東大Aが急に遅れる構図。どうも500mの橋の下辺りでの風速がレーン差として大きな差があった模様。烈丈夫はその後も安定して2位をキープ。3位の日体大が、烈丈夫にアタックをしかけるも、烈丈夫が逃げ切りの脚蹴りを入れると、艇差差が開き、水が空いた。
今度は、1500m辺りから4位の木鶏がグングン追い上げを、ラスト250mで日体との艇差が半艇身。両艇の勢いの差から見るに、ラストスパートでギリギリ追い付き追い越せるかという感じ。必死に木鶏を応援すると、声が届いたかラスト100mのダブルスパートで、日体を挿し、1m弱の僅差で先にゴールした。
銅メダル獲得の木鶏クルー
優勝は大きく水を開けて1着でゴールした日大。2位にレーンの有利さを生かした烈丈夫。そして3位に、不利なレーンながら、よく追い込み日体を挿し切った木鶏。
優勝は逃したものの、烈丈夫、木鶏共に今日の時点での力は出し切ったと思う。表彰台に東大が2クルー上がった事で、チームの全員、そして応援に来ていただいたOBの皆様にも喜んで頂けたのが嬉しかった。
2クルー纏めて記念撮影
関係者も入って記念写真
しかし、強者日大を上回らない事にはインカレ優勝には届かない。引き続き、練習でもっと追い込んで、限界の殻を破り、もっとレベルを上げよう。インカレに向けてこれからが勝負だ。