Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

久保杯に向けた育成コーチ挨拶文:

H25年度より育成コーチとなりました。1991年秋〜1995年春までヘッドコーチをしていましたので、東大のコーチは2度目のお勤めとなります。よろしくお願い致します。
育成制度とは、今年度から新たに設けられた新人期(入部〜1年生10月)からジュニア期(1年生11月〜2年生全日本新人戦)までの一貫指導制度であり、競技導入初期の2年間で確り育成することを狙ったものです。この育成コーチを拝命し、現在、ジュニア選手を指導対象として鋭意取り組み中です。
久保杯とは、元々新人期の学内レースとして行われて来たもので、私が学生の頃は、夏(8月)の新人対科レース(ナックルシックス)と秋(10月)の新人対科レース(エイト)として、各々2000mで開催されていました。その後時代が変わり、実施内容も変遷してきました。ここ数年は新人期からジュニア期に移行した後の12月下旬に、ジュニアクルーによる2000mレースとして実施されていました。
前述の通り、育成制度は入部から初期2年間の選手育成を確りと行う事が目的であり、ジュニア期に入ってからの冬場は主に基礎トレーニング期として、乗艇練習は低レート漕によるノーフェザー漕ぎなど基本漕技の習得と、有酸素能力(UT)の改善を主体に取り組んでいます。このため、この時期に2000mのよる高レートでのレースを行う事はトレーニング目的と一貫性を欠いたものとなってしまいます。そこで、今年度の久保杯は戸田コース周回による6kmTTの形で実施する事と致しました。
ここで今年度のジュニアチームの取り組み内容の一端を紹介させて頂きます。ボート競技はMileage makes championsです。(勿論、Good mileageが前提)その一環として9月以降、月に1回程度の頻度で、OB(元全日本チャンピオン多数)と一年生が一体となったエイトクルーを編成し、荒川で長距離による合同練習を実施してきました。選手にとっては自分の親と同世代の中年OB(おじさん)と一緒に漕ぐ訳ですから、経験した事の無い様な長い距離の乗艇練習であっても、OBより先に音を上げる訳には行きません。12月9日には荒川で37kmの遠漕メニューをOBと共に漕破しました。こうしてタフな中年OBの協力を頂きながら、東大ボート部員本来の強みである「直向に練習に打ち込む逞しい選手」の姿を取り戻しつつあります。
最後に、今レースでのジュニアのタイム目標について紹介させて頂きます。今年度の東大ジュニアの必達目標は対校戦(東商戦及び京大戦)ジュニアエイトでの勝利と、全日本新人選手権エイトでのメダル獲得です。この達成に向けて毎月のエルゴタイムと艇速(漕技効率)の目標を立てています。今年の久保杯は、舵手付きフォア2杯による文科・理科対抗クルーによるレースですが、必ずや下記目標タイムをクリアしてくれるものと期待しています。 また、久保杯フォアクルー以外にも、シングルスカルレースに出場するジュニア選手が3名います。こちらも目標タイムをクリアし、一人でも多くの対校選手を食って欲しいと思います。
<久保杯(水温7℃) 6kmTT目標タイム=夏場(水温27℃)エイト2000m換算:6分35秒>

育成コーチ 氏家祐二