この艇は、昭和30年代に東大のコーチをされていた杉田先輩(故人)がコーチに就任されてから50周年となる事を記念し、今春、ボートに関する故人の業績を編集した記念誌の発行ならびに杉田さんを偲ぶ会のパーティーが開催された。この記念事業の残預金で、本艇が建造されたもの。おやじの設定した仕様(後述)でデルタ造船に発注し、今年6月に納艇された。本艇はスカル初級者のスカル乗艇導入トレーニングに用いることを狙いとして設計した。おやじの考えるスカル導入の手順としては、欧州のローイングクラブのそれに倣い、(1)先ずは4人漕ぎのツーリングボートでスカルの漕ぎ方を一通り練習し、(2)次にシングルスカル乗艇導入初期に、安定性が良く漕ぎやすいこのトレーニング用1Xで乗艇し、(3)最終的に通常のシングルスカル乗艇に至ることを狙っている。下の写真は杉田号のコックピット周り:
本艇の仕様の概要は以下の通り:
- 船型:安定性の良いFISAのAdaptive用1X船型(Adaptive1X艇は、レールが外された固定座席式)
- ストレッチャー:Flexfoot(エルゴマシンのゲタと同じ:マイシューズを履いて乗艇)
- リガー:ツーリングボートで採用した耐航性アルミリガー(バックステー無し)
- 工具無しでリギング調整:ハイト調整用C型ワッシャー、ストレッチャー固定にノブナット採用、Flexfoot採用。
- スパン:159cm±5cm