Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

決勝レースを見て:

Attention Go!の瞬間、一番反応が速くオールが動き始めたのが、MY生命。5本、10本と漕いだところで1シート位先行しただろうか?その後、250m付近からNTTが大きなレンジでグイグイ艇速を上げてきた。対するMY生命はハイピッチ漕法と見え、レートは高いがやや短めのレンジで漕いでいる様に見えた。
500mを過ぎてからNTTが出始め、750m付近でカンバス差リードしたかに見えた。NTTは750mを過ぎたところから水中が鈍り始める。エントリーのブレードワークの正確さは他を圧倒しているが、水中、特にフィニッシュハーフの押し切りが弱い様に見えた。MY生命はここで艇速を落とすことなく、淡々と漕ぎ進め、1000mでNTTを捕らえる。
1000mを過ぎてからも徐々にNTTに対してリードを広げる。
1500m通過時の艇差がカンバス差。ラストQに入ってすぐにMY生命がNTTを突き放しに掛かり、早めのスパートに入る。この辺りは毎年勝っている王者の勝負勘と言えよう。対するNTTは追う立場であり、逆に早めに仕掛けなければならないところをMY生命の早めのスパートで徐々に差を広げられ、1750m付近で約半艇身差となった。この辺りからNTTが少しずつレートを上げ、徐々に差を詰める。最後の最後、ラスト100mでNTTが怒涛のラストスパートを入れるが時既に遅し、カンバス差でMY生命が先にゴールイン。MY生命はラスト50mでやや艇速が落ち始める、即ち、それまでに全力を尽くした理想的なペース配分で2000mを漕ぎきった様に見えた。
今回、勝敗を分けたのは、技術や体力というより、勝負に対するクルー全員の執着心、及び、事前のレース戦術に対するクルー全員の徹底度合いの差がカンバス差という僅差に凝縮されていたと思う。