Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

付きフォア:決勝

準決勝で、強敵:東海大(インカレ2位)を破っての決勝進出であり、東大関係者は皆、決勝でのメダル獲得に期待した。
 13時27分。東大付きフォアの岸けりを見送る東大関係者。”戦わんかな時至る”を皆で熱唱した。


東大クルーは漕手4名のエルゴ平均が6'30"と、歴代東大付きフォアクルーの中ではトップの体力。
しかしながら、レースに至る乗艇の中ではなかなかパフォーマンスが上がらなかった。特に順風でトップスピードを出し切れない弱さがあった。レースまでに順風環境で2000mTTを2回程行ったが、ベストは6'44"と、月並みな艇速。
実際、練習での慶応や早稲田クルーとの並べでも、逆風は大きく水を空けて勝てるものの、順風では水を空ける事が出来なかった。
以上より、このクルーは逆風ではエルゴスコアなりの力を発揮できるが、スピードの出る順風は苦手で並みのクルー並みの艇速しか出せないというクルーだった。
実際、軽い逆風だった予選では、全体4番手のタイム、斜め順風だった敗復では3番手のタイム、そして強い逆風だった準決勝では強敵:T海大を破り、N大にも肉薄した戦いだった。
天気予報では、今日の午後は南東1m程度の逆風が吹く予報だったが、実際にはレース時間帯には殆ど無風の好コンディション、即ち、高速レースで東大クルーの苦手なコンディションだった。
さて、レース。スタートダッシュではO阪市立より若干出る事ができたが、セトルダウン以降は艇速がガクッと鈍り、3位を行くO市立大に1L強の差を付けられ、早くも水が空いていた。
2Q後半からO市立大の艇速が鈍り始め、2/3L差まで詰めた。その後、1250mからギアチェンジして追い上げるべきところで逆に艇差を広げられてしまった。
1500m通過時には再び1L差あり、追い上げたものの届かなかった。
結果は、

  • 1位:仙台大:6'37"
  • 2位:日大:6'40"
  • 3位:大阪市立大:6'47"
  • 4位:東大:6'49"

東大クルーは、順風環境での2000mTTで、6'44"だったので、この無風レースでの6'49"(水温13℃)というのは実力通りのタイムだったのかも知れない。
残念だったのは、この付きフォア決勝の後のレースでは、逆風が吹き始めたこと。
準決勝では逆風に恵まれたが、決勝では逆風に恵まれなかった。

やはり、コントロールできない風向きに頼る様では、レースに確実に勝つ事は出来ない。
順風、逆風、何れのコンディションでも持ち前の力を全て発揮できる様に、日頃の練習で準備しておく必要がある。

端的に言うと、以下の様な事が必要:

  1. エルゴの記録を伸ばす事。
  2. 抵抗の少ない順風でのトップスピードを伸ばす事
  3. 日頃の練習でブレードワークなど漕ぎの質を徹底的に改善すること。
  4. 準決勝では、ある程度余力を残して勝ち上がる事が出来る実力を身に付けること。
  5. 決戦前夜及び決戦当日の過ごし方、ルーティーンを良く考え、徹底して実行すること。

長かったH28年度は全日本で終了。
H28年度の4年生は、なかなかレースで結果を残せなかったが、最後の全日本で決勝進出という結果を残す事が出来た。
できれば、メダル獲得という華々しい成績を残したかったが、残念ながら実力不足でそこには至らなかった。
でも、クルー編成当初の惨憺たる状況から考えると、良く持ち堪え、そして死力を尽くした準決勝で、良く決勝進出を果たしてくれた。
準決勝のレースがH28年度4年生のベストレースだった。レースを観戦した東大関係者全員の記憶に残るだろう。

これで貴君らは引退となるが、学生コーチやOBとして後輩の支援をお願いしたい。

H29年度以降の選手は、今年度の全てのレースを良く振り返り、良かった事、悪かった事を良く整理し、良かった事は引き継ぎ、そしてダメだった事は良く反省して二度と同じ様な事に成らぬように、冬場から確り本気で取組んで行こう。

そしてH29年度を、東大漕艇部の飛躍の年にしよう。

<写真>
 15時03分。4位の表彰状を頂く。
 左から、豊間根(整調)、林(3番)、菱田(2番)、吉岡(バウ)、田口(コックス)
 同上

<動画>

M4+ 舞姫
https://youtu.be/MI9QuGgq4Ik

M4+ 舞姫ゴール地点
https://youtu.be/wxmjHurpI5Q

M8+ 決勝
https://youtu.be/eeiud-YRj0c

以上