Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

M1X(50+)決勝の状況:

発艇4分前にステッキボードに着けると、隣のレーンのT中さんがいろいろ話しかけて来る。どうやら心理戦を仕掛けている模様。おやじの方が8歳も若いので、若造扱いしている模だ。しかし、チームボートを含めると、ここ数年のレース出漕回数はおやじの方が多いし、厳しいレースに関しては、ここ数年はこちらの方が経験豊富とも言える。(T中さんは、おやじの素性を良く知らない模様。。。)という事でT中さんの話は聞き流し、マイペースでスタートに向けたルーティーンを進めた。さて、スタート。
昨年はスタート1本目で何度も失敗したが、今年は失敗しない様にタップリ練習してきたので問題無し。1本目はやや慎重に押したが、2本目以降は確り押せた。スタート5本で百戦錬磨のT中さんに出られた様だが、次のハイピッチ10本で力漕し、直ぐに横に並んだ。(ATP-CP系パワーはこちらが一枚上手の模様)ハイピッチからコンスタントへの落とし際を少し頑張り、250mではこちらが1シート出た。(決して横を見た訳ではないが、自然と視界の中に相手の体が見える場合は、こちらがリードしているという事)序盤が上手く漕げたので500mで相手の頭を抑えようと頑張ってみたが、1,2シートリードの状況に変化無し。T中さんの戦術は、前半は多少無理してでも横並びをキープし、こちらが自滅するのを待つ作戦と見えた。
おやじは2Qも少し頑張り、ジワジワとリードを広げようとするも1000mまでは僅差のリードで状況変わらず。このままの状態で進むとラストQでスパート勝負になってしまいそうな展開。これでは確実に勝てる状況ではない。ハッキリ言って体力は8歳若いこちらの方が勝っている(曲がりなりにも40歳代のエルゴチャンピオン)ので、中盤で勝負を掛けることにした。OBになってからはレース中盤で勝負の足蹴り入れた事はないが、今回は1Xマッチレースであり、この展開は正しく心理戦だ。1000m過ぎに「出るまで足蹴り」のプチスパートを入れた。1Xの足蹴りはコックスがいないので、言わばシークレットスパート。この足蹴りが決まり1100過ぎで半艇身強のリードとなる。(レース後に足蹴りの話をT中さんに伝えたところ、「こっそりやらずに、「足蹴り行こう・さあいこう」と声に出して言ってよ!」との笑い話??? ここで力を緩めると何をやっているか分からないので、一気に艇差を広げるべく、少々無理して頑張った。
そうこうしている内に1500mのランドマークを通過。ここで勝負を決めるべく1枚上げを入れるとスッと水が開いた。T中さんがチラリと後ろを振り返る姿が見えた。1600mでは概ね勝負が決まり、後はゴール通過を待つのみ。残り250mはリードをキープしつつ安全に漕ぎ、ゴールラインを通過。下の写真は1900m付近を通過中のおやじとT中さん。確り水を空けてリードしている。

1000mまでタフなレース展開であったこともあり、水を開けて勝てた事で納得の行くレースが出来た。ゴール後はお約束の「ウォー!」と勝利の雄叫びを上げた。
タイムは8分7秒。北東の軽い逆風の中、マズマズの漕ぎが出来た。これもライバルT中さんが頑張ってくれたお陰だ。T中さんは8分12秒でおやじとの艇差は5秒。(2.5艇身)因みにW1X優勝のA尾選手のタイムは8分14秒。おやじとT中さんはA尾選手のタイムより良いタイムを出す事が出来、胸を撫で下ろした。