Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

増水した流れの速い荒川で漕ぐ:貴重な経験

oyajisculler2006-10-07

今日は荒川での50km日帰り遠漕会を予定していた。しかし、台風16号の影響で大雨が降り、荒川は増水して流れが速くなってしまった。昨日の午後から荒川の水位を確認したり、笹目橋付近のライブカメラを見たりして荒川の様子を確認してきた。最後はやはり自分自身の目でチェック、ということで今朝戸田に到着後、荒川の水辺に足を運んでチェックした。丁度KO付属高校の4X+が荒川に出しており、流れの具合を確認することが出来た。漕ぐ用意をしている間に、グングン流されるが、両舷で漕げば何とか前に進む程度の流速だった。流れが速いだけで、波は殆ど無いし、エイトであれば何とか上れる流速であり、上流に向けて漕げば何とか漕げると判断した。
皆が集まったところで午前中の堀切に向けた下りは止めて、上りの行程に切り替えることを説明し、早速出艇した。岸蹴り場の前は手前の北側がインカーブ、向こう岸側の南側がアウトカーブとなっている。川の流れは遠心力でアウトカーブ側の流れが速いが、今日はこれを体感することが出来た。漕ぎ始めの中央大艇庫横辺りまでは水路が狭く、流速が速くて中々進まなかったが、これを過ぎると波も無く概ね気持ち良く漕ぐことが出来た。今日ばかりは増水の影響でウェイク野郎も来ておらず、久々に戸田橋〜笹目間のGood Conditionを堪能した。しかし、笹目橋に近づく頃、遥か下流でウェイクのモーターが上ってくるのが見えた。おやじのLBRCエイトも、この激流の中漕ぎ出すのは相当好き者だが、奴らも相当な気合が入っている模様。(感心してどうする。。。)
さて、今日は秋が瀬橋まで登るつもりでドンドン漕ぎ進めた。笹目橋手前までは順調だったが、笹目橋に近づくと少しずつ波が立ち始め、COXの不安そうな表情が伺えた。一旦漕ぎやめて後方を見ると、水路の狭い笹目橋でウネリが生じているのが見えた。アウトカーブの東京側に流れとウネリが集中しているので、インカーブの埼玉側を通る様にCOXに指示して漕ぎ進めることにした。笹目橋を通過する直前になると何やら「バシャバシャ、ザーザー」という音が聞こえた。最初は道路を走る車の騒音かと思っていたが、橋を通過する際に横を見ると、激流が橋桁にぶつかって音を立て、波とウネリを造る音であることに気がついた。橋を通過する際は躊躇しては拙いので一気に渡り切ろうと水中に力が入った。橋は通過したものの、その先がまた中々進まない。SR20前後のLPでは流速と艇速が概ね同等であり、大利根遠漕の「流山」の如く何本漕いでも進まない状態となった。しかも彩湖からの流れが埼玉側から来ており、真っ直ぐ進んでいるとドンドン東京側に流される状況。COXに出来るだけ埼玉側を通る様に指示し、少しずつ上り始める。LP10分漕を入れて何とか合流地点を通過し一安心。(合流地点と笹目橋の間は折り返すことが出来ない危険水域と化していた)そこで一旦、水分補給の為、フォア漕ぎを入れて4人ずつ水を補給した。更に上ろうということで12分漕を入れて上りにかかるが、黒船台から青船台の間は水路の幅が狭く、流速が速いため、最終的に川の流速に打ち勝つことが出来ず、黒船台に到達することが出来なかった。11時になったら兎に角折り返そうということにしていたので、漕ぎ始めて1時間半が経った11時丁度に黒船台手前で折り返した。ボートというモノは前進するときは安定しているが、Uターンする時が一番危ない。折り返しを素早く慎重に済ませた。折り返し、漕ぎ始めると物凄い勢いで下り始める。ノーワークで漕ぐと2倍の艇速が出る感じ。兎に角、笹目橋を通過するまでは安心出来ないので慎重に漕ぎ進める。笹目橋を通過して一安心。クルーの1名が緊張したためか、トイレ休憩を要求。持参した牛乳紙パックの尿瓶を廻し、トイレ休憩終了。右上の写真はこの小休止中の映像。笹目下から岸蹴り場までLPで下った。結局、上り1時間半、下り15分という行程だった。
岸に着けて上がると、天気予報通り風が更に強くなってきたし、流れも早々に収める気配がないので午後の部は中止することにした。