Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

CAL補正に関する基本的な知識 :

ジュニアが行っているSpeedCoachのCAL値補正で、学生コーチが真逆の勘違いしている等の混乱があった。
学生コーチやジュニアコックスには既に連絡済だが部内に周知徹底する意味でCAL補正の基本的な知識を以下のとおり記す。

1.ポンドでのコース沿いに吹く風(東風や西風)による影響:
コースに沿って、強めの風が吹くと、水面付近の水が風に流されて、ポンドの水面に弱い流れが生じる。
この時に、陸上の2地点間(1000m地点と2000m地点など)を漕ぐ場合、順風ではSpeedCoachの表示距離が短くなり、逆風では距離が長くなる。(距離にして±10m程度)この結果、CAL補正値は順風>逆風となる。
平均値をCAL値とすることで、流れが無い場合の正しいCAL値が取れる。だからCAL補正は往復で行う必要がある。

2.蛇行すると:
陸上の二地点間の実際の距離より長く漕ぐ事になり(陸上計測タイムが悪化し)、CAL補正値が小さくなる。
逆に操舵が上手くなり、直進性が改善すると、実際に漕ぐ距離が短くなり(陸上計測タイムが改善し)CAL補正値が大きくなる。

3.その他:
1)水温影響:
水温が下がると、船体周りの流れが遅い境界層が厚くなりインペラー周りの流速が遅くなって、インペラーが回りにくくなる(表示艇速が遅くなる=表示距離が短くなる)。この結果、CAL補正値は大きくなる。

2)レート影響:
経験的なことだが、レートが上がって艇速が上がると、インペラーが回りやすくなる傾向がある。従って、レートが上がるとCAL補正値は小さくなる。

3)雨の影響:
雨が降って、水面付近にサラサラの清浄な水が溜まると、粘性抵抗が減少し、インペラーが回りやすくなる。この結果、CAL補正値は小さくなる。

以上