Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

全日本決勝観戦

oyajisculler2012-09-16

今日は全日本選手権最終日。
母校東大のクルーは、M4+が順位決定戦に残っているのみ。M4+のレースは午後から。朝9時頃にシングルスカルの決勝があり、このレースに興味があるので、早めに家を出て戸田へ向かった。
戸田に着くと、朝のコースの空気に秋の気配を感じた。
最終日は、観覧席前に置かれたTVモニターでレースの途中経過をスタートから見ることが出来る。そこで今日は観覧席でレースを観戦した。
先ずはM1Xの決勝。予選や準決勝のタイムから見て王者T田と、若手のI井との好レースとなると予想。さて、スタート。やや逆風が吹いていた。例によって、T田がスタートダッシュで1Qをトップ通過。対するI井は、1Lほど遅れてこれを追う展開。2Qに入るとT田はレートを落として巡航速度に入った。素晴らしいテクニックで、お手本の様な見事な漕ぎ。しかしながら、全力を出し切るべきレースにしてはレートを落とし過ぎた感あり。低いレート(少ない本数)で艇速を維持するために、水中一本一本に非常に大きな負担の掛かる漕ぎになっている。心肺系にはあまり負荷が掛からないため、一見、効率の良い漕ぎの様に見えるが、脚や腰の筋肉には大きな負担が掛かっている様に見えた。
対するI井は、高目のレートでポンポンと軽快なリズムで追走。二人の差は1L程度のまま、中盤を経過。4Qに入った辺りでI井の追撃の艇速が一気に上がった様に見えた。これはゴール前の二人の死闘が見られると期待した。その矢先、1700m辺りだったろうか?T田が漕ぎやめてしまった。 あらら、又しても今年もやったか! 観覧席で見ていた観衆から「あ〜」という様な溜息の様な声がチラホラ聞こえた。
一方のI井は、T田が漕ぎやめたのには一切関係なく、ゴールまで一気にスパートで漕ぎ通した。こちらのスポーツマンシップ溢れる天晴れな漕ぎに清々しさを感じた。
女子シングルスカルは、1Qで一気にリードした大学生のI鍋が、前半の貯金を上手に使いながら、追撃するW井のラストスパートに耐え、辛くも優勝した。今年のシングルスカルレースは、男女とも見応えのある名勝負だった。