Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

1X夜間乗艇:スカルオーバーラップの単純計算と実際について

oyajisculler2006-04-25

毎週水曜日に1X夜間乗艇をしているが、明日は会社同期の送別会があるため、今週は一日繰り上げて火曜日の本日実施。内容は、東商戦の直ぐ後に開催されるGW中の戸田レガッタ出漕に向けて、1000mレースのシミュレーション。

先ず実際のオーバーラップを計測:

これまでおやじは、オールのインボード長(INBD)を2倍した長さからスパンを引いた値をオーバーラップと称してきた。(実測値でなく単純計算値)しかし、英http://www.oarsport.co.uk/training/guide.php?article=rigging4サイトのリギング表を読むと、インボード長はオール本体のインボード長+2cmと書かれている。これはクラッチの厚みを考慮して、カラー(ツバ)の当たる部分からピンセンターまで2cmの距離があることを示している。この要領で計算すると、おやじの現状オーバーラップは、単純計算の86.5cm*2-157cm=16cmではなく、(86.5cm+2cm)*2-157cm=20cmということになる。しかし実際、20cmもある筈がない。おやじが考えるにオールは水面に対して斜めに入っているので、この分(三角関数の話)はオーバーラップが小さくなる筈。そこで実際に艇上にメジャーを持ち込み、実オーバーラップを計測してみると、18cmだった。技術屋おやじとしては、これを図学的に解析しようと考え、水面からクラッチまでの高さを計測してみた。夜で暗い中での計測なので正確ではないが、S-sideが24cm、B-sideが26cmだった。平均25cmとみて、このオールと水面のなす角度を算出すると約9度となる。(ArcTAN(25cm/(285-(インボード86.5+2)-ブレード44)≒9度)さてこの実測データを使って実オーバーラップ18cmを検証してみたい。
実オーバーラップ=(INBD計測値86.5cm+クラッチ厚み2cm)*オール傾斜COS9度*2-スパン157cm=17.8cm≒18cm (おーピッタリ!)
この計算は関数電卓がないと出来ないので、下記のおやじ式実オーバーラップ簡易式を提案したい。即ち:
実オーバーラップ=(INBD計測値*2)−スパン + 補正2cm
要するに単純計算で求めたオーバーラップに2cm足すと実オーバーラップになるという事だ。

オールの長さ短縮(286cm→285cm)の感触:

先週、レースペースで漕いだ際、なかなかレートが上がらなかったので、先週末にオール全長を1cm短縮した。(インボード長86.5cmは不変としたので、アウトボードが1cm短く(199.5→198.5)なった)今日は全長を短くして初乗艇。感触は上々で水中が少し軽くなった感じ。また、アウトボードが1cm短くなった分、オールの慣性が小さくなり、操作しやすくなった気がする。操作しやすくなった影響か、心持ちバランスが改善した様だ。

1000mシミュレーション:

レースをイメージしてW.Upを実施。今日は殆ど無風状態で1000mシミュレーションには絶好のコンディションだった。ストロークコーチのストップウォッチをゼロにセットし、静止スタートから入る。HP10本の後、コンスタントレートに落とし、リズムを刻むように漕いだ。スカルのレースペースで練習し始めたばかりなので、レートを上げるとFWDでリラックス出来ない。たかがSR30程度なのだが、FWDが忙しく感じてしまう。特にフィニッシュ周り(引き切りからハンズアウェーの切返し)で手元が体に当たり、ギクシャクして上体がリラックスできない傾向あり。また、現状の実オーバーラップ18cmはおやじには大きすぎる様で、レートを上げるとハンドルが交差する際に両手が当たって違和感がある。一応、左右のハイト差は2cmにしているのだが。。。少し、実オーバーラップを小さくした方が良さそうだ。
さて、1000m通過と同時にストロークコーチのストップウォッチを止め、タイムを見ると3分58秒だった。まだまだだが、シーズン最初のタイムだから良しとしたい。

揚艇後、スパンを1cm広げてみた:

今回、実オーバーラップが単純計算で求めた値より2cm大きいことが分かった。実オーバーラップを今後の指標とするとして、現状の18cmは漕手として小柄なおやじ(身長174cm)にとっては大きすぎる模様。そこでスパンを1cm広げて、オーバーラップを1cm短い17cmにしてみた。変えて直ぐに艇を浮かべて試漕して見たところ、オーバーラップの違和感やフィニッシュ廻りの窮屈さが改善されて幾分漕ぎやすくなった。戸田レガッタはこれで出漕してみようと思う。以下、今回見直したリギング値:

  1. オール全長:285cm (Croker Slick)
  2. インボード長:86.5cm (単純計測値)
  3. スパン:157cm→158cm (本日乗艇後に変更)
  4. 実オーバーラップ:18cm→17cm (実オーバーラップ= 86.5cm*2-158cm + 2cm = 17cm)

リギングは、奥が深い!