Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

巨大地震と荒川津波影響:

今回の地震宮城県沖の太平洋海底を震源とする地震であり、房総半島や三浦半島でガードされた東京湾への津波影響は、津波に直接曝された銚子や外房に比べると小さかったと思う。荒川はその東京湾の一番奥に位置し、我々が普段乗艇している戸田橋付近は、河口から25?も内陸にあり津波の影響は、日常の暮らしに影響を与える程のものでは無かったと思う。
一方、我々は水面に浮かんだボートを漕ぐスポーツであり、水面のチョットした異常でも大きな影響を受ける。そういう意味で、今回の巨大地震後の津波の影響がどの程度であったのかについて調べる必要があると考えた。
地球の反対側、チリで発生した津波が日本の沿岸に達し、河川に入り込んで、有名はアマゾン川ポロロッカの如く(ミニチュア版)内陸へ向かって逆流するというビデオ映像をTV放映で見たことがある。
恐らく、今回の巨大地震津波で、荒川でもこれに似た現象が発生していた筈である。本来なら3月12日の地震発生後に戸田の荒川へ行き、その現象を目撃したかった訳だが、当日は鉄道は全線ストップ。おやじは品川の本社ビルで一夜を明かすことになった訳であり、そんな事をする余裕は全くなかった。
でも大都市東京にある一級河川荒川、国土交通省の荒川下流河川事務所のサイト「ARA」や国交省の河川データサイトで、荒川の水位水温などの様々なデータを閲覧することが出来る。
さて、今回注目したのは、津波影響のデータをダイレクトに示す水位変化である。下流河川事務所のサイトで荒川の各ポイントでの推移変動をグラフで閲覧できるが、昨日チェックしたのは笹目橋での水位変動グラフ。下のグラフは昨日コピーした地震発生時前後二日間の笹目橋の水位変動グラフ。(水色の線)

地震発生の約3時間後の18時頃から、その直前まで滑らかなS時カーブを描いていた荒川の水位が短時間(1時間?)の周波数でギザギザに変動しているのが分かる。これは正しく津波影響と思う。この津波影響、良く見ると第一波が来てから24時間程度、影響が残っていた模様。この小さなグラフでは良く読み取れないので、別のサイトで10分刻みの水位データが公開されたサイトから、地震発生前後のデータをダウンロードし、グラフ表記してみた。下のグラフがそれ。

上のグラフに、おやじの気付き事項をコメント付記したが、この津波ポロロッカのミニチュア版)影響は、周期が60分で、波のピークとボトムの差(振れ幅)が最大で70cm程度。良く見ると水位上昇は短時間で、水位下降はややユックリとなっている。正しく津波と同じである。特徴的なのは、この短周期の水位変動が丸一日(24時間)続いているという事だ。恐らく、東京湾に入り込んだ津波が湾内に入った後、出口が狭いので周囲の岸に反射して、丸一日東京湾の中で水面振動として残っていたのだろう。それが荒川の水位にも影響していたと考えられる。丸三日経った今日の荒川水位グラフを見ると、漸くこの津波影響のギザギザの水位変化が消えつつある。