Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

荒川でスカルを漕ぐ会と#2回HoA準備

oyajisculler2007-09-29

今年も12月1日に第2回Head of the ARAを実施することになった。HoAに出漕するには、安全確保の観点から普段から荒川で乗艇して荒川水域状況を熟知しているクルーの参加を前提としている。舵手付き艇についてはコックスがいるし大人数なので、右側通行さえ守っていれば特段難しいことはないと思う。一方、シングルスカルについては、荒川出艇には下記の様な難しさがあり、誰でも簡単に出艇できるという状況にない。

シングルスカルで荒川に出艇する際のハードル:

  1. 戸田コースにある艇庫から荒川の岸蹴り場までは500m程度の距離があり、この間を艇とオールを担いで陸送する必要がある。途中で道路を横断したり、土手の階段の上り降りなどがあり、シングルスカルに関しては陸送要領を知らないと困難。
  2. 荒川の岸蹴り場には台船がない。しかも岸蹴り場前では時折大型モーターボートやウェイクボードのモーターが走るので曳き波が来る。こういう状況で補助者無しでシングルスカルを1人で出艇・揚艇するには要領を知らないと非常に難しい。
  3. 舵手無し艇は進行方向前方を常時ウォッチすることが出来ないので、他艇との衝突の危険性がある。
  4. 荒川は河畔に沿った道路が無く、人気の無い水面で漕ぐ状況が多い。従い、万一事故を起こした場合に、1人で行動していると救助を求めるのが困難。

荒川でスカルを漕ぐ会を立ち上げよう:

おやじは学生時代からシングルスカルで荒川に出艇してきた。荒川出艇のベテランなので川の状況や陸送要領を良く心得ている。また、大学生や実業団ボートチームスカラーの場合はコーチの乗ったモーターボートに伴走して貰ったり、モーターが伴走しない場合は複数の艇で同時間帯に出艇し、1人きりで出艇するということは余り無い。一方でスカル自艇を持ち、1人きりで乗艇練習することの多いマスターズスカラーの場合、荒川の状況や出艇要領を知らなかったり、例え知っていても1人きりで出艇するのは危険が伴うということで、荒川に出したくても出せないという状況が殆どである。
そこでこういうマスターズスカル愛好家を対象として、荒川でスカルを漕ぐことの楽しさを分かち合おうという目的の下、今般おやじ本人を世話人として「荒川でスカルを漕ぐ会」を立ち上げることにした。(事務局は戸田に拠点を置いているJ2のT塚さんにお願いした)本会では荒川の航路図及び航行ルールを設ける他、シングルスカルで荒川出艇する際の安全確保に関する要件を設定した。(航路図及び航行ルールは、LBRC活動を介して得たおやじの知見を明文化したもので、戸田監督会を介して戸田界隈のクラブにも周知している。)

  1. 経験豊富なスカラーであり、異常が発生した際に適切な対処が出来る者。
  2. 自艇での出艇を前提とし、全て自己責任の下で出艇できる者。
  3. 事前に天候及び潮位をチェックし、危険な時には出艇しない。
  4. 水温10度以下となる冬場には出艇しない。
  5. 荒川での乗艇予定をクラブ管理者に事前に連絡する。
  6. 荒川の状況を熟知し、航路・航行ルールを遵守する。
  7. 万一の事態を勘案し、救命具及び防水対策した携帯電話等を携行する。
  8. 単独行動を避け、2艇以上の複数で出艇する。
  9. 出艇前及び出艇中に体調管理に留意し、不調時は出艇しない。
  10. 手漕ぎボートも水上交通法規の対象であり「前方注意義務」がある。

荒川出艇講習会を実施:

本会の主旨に賛同してくれたP会のK谷さんを受講生としておやじの講師による荒川出艇講習会を本日実施した。内容は(1)荒川岸蹴り場まで往復の陸送実習、(2)戸田橋から秋が瀬鉄橋間の乗艇による航路及び航行ルール実習の2点。K谷さんには航路・航行ルール資料及び上記安全確保に関する要件書を送付し、予め要点を勉強して頂いた。
陸送要領については、本日撮影した写真と合わせて要領を補足する。

  1. バックステーが付いていると水際での乗り降りが難しいので、荒川初級者はバックステーを外した方がハンドリングしやすい。
  2. 陸送時はオールのネック部を紐で縛る。こうすると陸送中にオールが荷崩れしない。
  3. 戸田コースの台船から荒川へ。艇とオールはこうやって運ぶと安全且つ確実。
  4. 荒川への陸送難所の土手超えの階段。艇を階段や手摺にぶつけないように、艇を階段と平衡にして運ぶ。
  5. 荒川初級者は水際の手前にある草地に艇とオールを先ず下ろす。(1X艇は軽いので草地の上に下ろしても全く問題なし。)ここでオールを縛った紐を解き、先ずオールを水際へ運ぶ。
  6. 続いて、オールの置いてある水際まで艇を運び浮かべる。
  7. 後は艇にオールを取り付けて岸を蹴って乗艇するだけ。この写真でも分かるがバックステーが無いと艇の乗り降り等が非常に楽チン。
  8. 乗艇を終え、揚艇したら、初級者は先ず艇を草地の上に置き、オールのネックを縛って陸送準備する。(水際でモタモタしているとモーターボートの曳き波を食らったりして大事な艇に傷がついてしまう。だから先に艇を草地に上げてしまおう)

第2回Head of the ARA準備会議:

前述の1X荒川出艇講習会で秋が瀬往復乗艇を終え、昼飯を食べた後、午後から三菱艇庫で#2会HoAの準備会議を開催した。集まって頂いたのは三菱艇庫で活動するMBCとP会の要人。昨年の#1HoAは、殆どおやじ1人で準備したが、今年は11月下旬に公認コーチ講習会の合宿研修などあり、中々纏まった時間が取れない。そこで#2回の運営についてはMBC及びP会の方々にお願いすることにした。集まって頂いた方々は皆さんボートの熟練者である上に一流企業やお役所の幹部ばかり。昨年の大会の概要を説明するとあっという間に理解して、今年の#2回もキッチリやろうということになった。#2回の大会概要については当ブログの2007-12-01のログに先行して掲載した。大会要項や出漕申込書などの詳細は別途P会のホームページにリンクして掲載する予定。先ずは日時が12月1日(土)の午後ということで、広く周知し、参加を促したい。下の絵は本日作成した#2HoAのポスター案。昨年#1回大会時にP会のW田さんが撮影してくれた写真の上に大会情報を追記しただけの簡単なものだが、写真が綺麗なので、我ながら綺麗な出来栄えだ。おーヨシヨシ!

尚、#1回HoAの状況及び大会準備の経過などを下記サイトにリンク集を纏めたので詳細を知りたい方は参照頂きたい。
http://d.hatena.ne.jp/oyajisculler/20070215#p17

以上