Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

社会人選手権後のリギング調整

oyajisculler2004-08-01

前回のログに記載したが、社会人選手権レース中の写真を見るに、トップスカラーストローク中の上体姿勢とおやじ本人の姿勢に違いがある。体格的な違いはどうしようも無いが、エントリー直前の姿勢、ストローク中のハンドルの高さ等、改善の余地があるので、本日リギング調整を実施したリギング内容とその結果について考察したい。右上の写真は社会人選手権レース中のエントリー直前の写真。

Work Heightの変更とエントリー直前の状態の姿勢:

右上の写真を見ると特にエントリー前にブレードがフライアップしている訳でもないのに、上体が下がり視線がやや下を向いている。客観的に見ると少しWork Heightが低すぎていたようだ。これを改善するため、Work Heightを1cm程度高くしてみた。調整後のWork HeightはB:19.0cm, S:17.5cmとした。オールと水面の成す角度が少し大きくなり、実質のオーバーラップが小さくなるので、リガーのスパンを1cm少なくした。本日のリギングはオール全長289cm, Inboard89cm, スパン161cm, オーバーラップ17cm
これで試漕したところ、ハンドル位置が高くなったが特に違和感はなく、キャッチ前に上体が下がらないのでスムーズにフォワード出来る様になった。しかし、ブレードが浮き気味で意識してブレードを押し込まぬとブレードが浮いてしまう感じがあった。これは工学的に言うと、ストローク中の肩からハンドルへ向かう力のベクトルが水平近くなり、ブレードを水中に押し込もうとする力が弱くなった分ブレードが浮きやすくなった結果であり、極自然なことである。

Height調整後のブレードピッチ(カバー角)調整:

前述の通り、ブレードが浮きやすくなった分、クラッチのブッシュを調整してブレードピッチを1度減らした。(変更後のブレードピッチ:B:3度、S:4度)この結果、エントリーがスムーズになり、且つ無理なくブレード一枚がキープできる様になり、上体から無駄な力みが消えた。一般論として、ストローク中にブレードが切れ込まない限り、ブレードピッチは出来るだけ小さめにした方が上体から無駄な力みが取れる模様。

ストレッチャー高の調整:

写真を見ると、特にキャッチのレンジを大きめに取ろうと意識した訳でもないのに、脛がやや前傾している。バランス優先で少しストレッチャーを下げすぎた模様。1cm弱靴を高くして見た。特にバランスに違和感はなく、脹脛にレールが当たる感覚も無くなり、漕ぎやすくなった。

Work Heightアップによる効果(影響):

  1. 上体及びハンドルワークがより、水平に近くなり、無駄な力みが減った。
  2. ブレードと水面のクリアランスが増えた分、多少、艇がローリングしてもブレードが水面を摺りにくくなった。
  3. 一方、強い逆風の状況で後ろから煽られるとブレードがフライアップしたり、大きくバランスを崩しやすくなった様に思われる。(この点に関しては、練習でカバーできると思う)
  4. 無駄な上下動が減った分、艇のピッチング運動が減った様に感じた。

暫くは、本日調整したリギングで練習して見たいと思う。  以上