Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

D社レク艇実験艇の浸水試験:

レク艇開発P/Jでは、今年3月よりD社よりレク艇を1艇借り受け、各種試験を実施し、レク艇として必要な要件を検討しながら、リガー形状や適正リギング値に関して検討成果を適用し、実験を重ねてきた。ラフコンによる波の浸水による浸水時残存浮力に関しては、FISA安全基準(=日ボ安全基準)を日ボ版レク艇に適用する方向で検討中。この中で船首及び船尾のカンバス部分はシェル艇同様に空気室として十分な浮力を確保しないとFISA基準をクリアしないと判断。そこでこの構造を適用しているD社の最新レク艇をN医大ボート部より借用し、今回の試験に臨んだ。

写真1(D社レク艇):バケツで艇内に進水させる京大新人部員。ガンネル部に貼ってある青いテープはFISAの安全基準シート高(水面から5cm以上沈まない)をキープするための喫水上限ラインを示す。

写真2(D社レク艇):艇内満水後に各シート位置での乾舷高さを計測。艇が揺れると艇内水が零れるのでCOXは常に水を補充し続けている。

写真3(D社レク艇):艇内満水後にローイングタイムトライアル(TT)実施。漕ぐと艇内に浸水した水(フリーウォーター)が、舷外で排水される=艇が浮く。

写真4(D社レク艇):艇内満水後のローイングタイムTTの様子。耐航性能改善型のリガーではあるが、ここまで艇がしずむとメインステーが水面下に没して推進抵抗になる。通常のダブルパイプ型リガーより抵抗が小さく、改善出来ているが、もう少し形状を工夫して抵抗を減じたい。

写真5(D社レク艇):艇内満水ローイングTT後の様子。ローイングにより、艇内のフリーウォーターが排水され、艇内の水が減っている様子が分かる。

写真6(D社レク艇):TT後、40分間水上に留まり、空気室機密性をチェック。空気室水密性について、浸水速度をチェックするために長く水上に留まった。

写真7(D社レク艇):空気室機密性チェック時に落水・回復も実施?D社艇を使って、いろいろ試した模様。