Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

Vortex Edge加工はお奨めしない:

以前も書いたことがあるが、おやじはVortex Edge加工は止めておいた方が良いと思う。(ブレード先端にVortex Edgeプレートを取り付けて、ブレード先端の角を丸くカットしたブレードのことを言う)その理由は以下の通り:

  1. 先端のVortex Edgeのギザギザ部分から渦を発生させて、キャッチハーフでのブレード揚力を改善する原理。しかし、学生クルー等が手荒に扱うと、1年もすればプラスチック製のEdge先端が丸まって角が無くなってしまい、効果が無くなってしまう。船台で見掛ける古いVortex Edgeは角が無くなっているモノが多い。
  2. Vortex Edge加工されたブレードは、先端の角を丸くカットしてある。Vortex Edgeはフィニッシュハーフでは効果が無いので、フィニッシュハーフでは単に面積が小さくスリップしやすいブレードという事になる。また、Edgeが削れて効果が無くなれば、キャッチハーフでも単に、面積が小さいブレードと言うことになる。
  3. Smoothieは良いが、Big BladeにVortex Edge加工したブレードは、どうやってブレードピッチを計測するのだろうか?おやじは要領を知らない。(Smoothieはブレード先端でなく、ブレード面でピッチを計測するので、先端の角が丸くカットされていてもOK)
  4. Vortex Edge部分は塗装の際、マスキングしなければならないので、面倒。これは再塗装するときも面倒だ。

オール管理の実際を良く知る玄人なら上記は容易に分かること。実際、世界選手権でVortex Edge付きのオールを使用しているのは、日本人クルーぐらいで、昨年の岐阜世界選手権でも決勝に進出する強豪クルーでVortex Edge付きオールは殆ど見ることが出来なかった。Vortex Edgeはハッキリ言って効果が1年しか持たない飾り物と思った方が良さそうだ。
以上