Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

VPPシミュレーション結果と実艇データの対比:

実艇実験に対して、このVPPによるシミュレーションを行い、両者を比較した。下図は、Group Dについて、キャッチ→フィニッシュ→フォワード→キャッチ前にいたる1ストローク中の船体速度(船体のみであり、漕手と艇を合成した全体系ではない)の変化をシミュレーションと実艇計測値を比較したものである。VPPのシミュレーションは実艇の状態をよく再現していることが分かる。(何れのGroupも良くあっている)
尚、キャッチ直後の艇速減衰は、ブレードが完全に水を捕らえ、オールがベンドして推進力を発生するまでの間(タイムラグ)、推進方向と逆の力であるストレッチャーを押す力の方が勝っているために生じるものであり、漕ぎ手の技量次第で大きくも小さくもなる。これがローイングのブレードワークという技量の差が大きく現れるところである。このマイナスは少なくすることは出来るがゼロにはならない。(しかし、ブレードエントリーやフィニッシュでの技量差はどの様にシミュレーションしているのであろうか?今度、木下先生に聞いてみようと思う。)

本日の解説はこれまで