Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

HoAのコースガイド

oyajisculler2018-11-14

今日は戸田へ行き、荒川でスカルを漕いだ。
11/24にHead of the ARA(以下、HoAと略す)が開催されるが、今年は過去最高の205艇が出漕する。
大半が日本代表選考に出場するためのシングルスカルで、戸田界隈のチームだけでなく日本各地からチームが出場する。
その中で、”荒川に不慣れな為に最適なコース取りが分からない”と言う声がチラホラ聞こえて来た。
コース取りの選択や、舵取りの上手さも含めての川でのヘッドレースの醍醐味である。
しかしながら、日本代表選手の選考会ともなっているので遠征してきているチームが不利にならない様にしたい。
ということで、私なりの最適なコース取りをしながら、コースの要所要所でポイントとなる目印などの写真を取り、コースガイドを作ってみた。

HoAを開催する目的

もともと私がHoAを開催した目的は、荒川が素晴らしい乗艇環境である事を皆さんに知っていただくため。
また、カーブのある荒川で、シングルスカルなどの舵手無し艇が安全に乗艇練習するには右側航行を遵守する事が必要です。
そこで、HoAでは右側航行遵守をレースルールとし、HoAに出漕することを切っ掛けに荒川の右側航行の航路取りを憶えて頂く事を目的としています。

HoAの公式HPとコース図

HoA公式HP:
大会要項、レースルール、過去の大会記録などの情報が掲載されている。
http://www.partezrowing.com/ARA/

HoAレースルール:
安全にレースを行う為のルールが記載されているので、出漕者は必ず目を通してルールを理解しよう。
http://sv82.wadax.ne.jp/~partezrowing-com/ARA/2018hoa/rule/13th_HoA_RaceRule.pdf

HoAコース説明図:
今回、出漕する団体・責任者に添付のコース説明図が配信されている。
昨年、一昨年のHoAで、逆走違反のあった赤ブイは、(2)、(4)、(8)、(9)の4カ所。特に②と⑧の赤ブイで逆走事例が複数あった。
赤ブイはカーブでの逆走によるショートカット防止の為に設置している。即ち、川のセンターより右側を航行していれば、赤ブイより右側を航行する事が出来る。
レースルールにより赤ブイより逆側を航行すると1カ所につき、30秒のペナルティーを課される。
HoAコース説明図(20181109).doc 直

最適なコース取りをするための陸上目印について

HoAのコースは、荒川の右側航行のルールを遵守し、安全に航行することを目的としてルールを定めている。
荒川は、川幅が概ね100mほどあり、この広い川幅の中で、川のセンターより右側で航行すれば良い。
川幅を戸田コースの様に6レーンと見なすと、HoAレースでは右側の4レーン〜6レーンを通れば良く、然程難しくはない。
但し、自然の川なので途中にS字カーブや、笹目橋の下など、水路が狭いところがあり、このカーブや水路の狭いところで、適切なコース取りをする事が必要となる。

以下、HoAコース途中の主なカーブなどで、私の考える最適なコース取りをするための、陸上の目印などを写真で撮ったものを説明する。
尚、地点に関しては、HoAコース説明図に示す赤ブイの番号も併せて記しているのでコース図を印刷したものを手元において参照すると良い。

近眼の選手は眼鏡等で視力を矯正しよう:

以下に記すコース要所で船尾を合わせる後方の目標物(目印)は、1km乃至は2km遠方の鉄塔や構造物としているので、視力1.0以下では目標を良く視認する事が難しい。
近視など視力の弱いスカラーは、荒川で乗艇する際には、視力1.5程度が確保できるように眼鏡などで視力を矯正しよう。
因みに私も近視なので、視力1.5以上が確保できる乗艇用の眼鏡を掛けて乗艇している。(曇天や夜間では無色の眼鏡、日光が眩しい時間帯は度付きサングラスを使用)


<<HoAコースガイド>>

スタート待機水域

HoAのスタートは外環自動車道の幸魂大橋(通称、緑橋)橋梁の上流側ライン。
スタート待機水域は、概ねこの100m上流付近。

HoAスタート地点(外環自動車道の幸魂大橋橋梁の上流ライン)に入る際の後方目印:

幸魂大橋200m手前辺りから、河川敷内の白いポールの後方、土手越しに赤白鉄塔と煙突が見えてくる。この3本が写真の様に見える航路を取り、艇のテールを白いポールに合わせる。こうすると次の写真(スタート地点前方の目印:低い鉄塔)に示す針路を取ることが出来る。

HoAコース:最初の赤ブイ(2)の右側を安全に最適航路取りするためのコース前方の目印:

写真に示すとおり、船尾側からの写真に示す航路&目印を取った場合に、舳先(トップ)は下に示す背の低い鉄塔を指す。
この針路で進めば、赤ブイ(2)の右側を安全に通過出来る。

スタート地点から赤ブイ(2)まで:

スタートラインに入ったら、下の写真に示すように、水門と白いポールの間にある林の辺りに船尾を合わせる。

下の写真は幸魂大橋を通過したところ。

赤ブイ②:幸魂大橋から400mほど下ったところ、下の写真に示す通り、B-side側に減速航行を示す白い標識が見える。この辺りの川のセンターに赤ブイ(2)が設置される。

上記地点通過時の船尾方向の景色。今日は北風が吹いていたので、少しB-side側に流された。これを補正するために、少しS-side側に舵を切り船尾を少し左に振り水門辺りに合わせた。

赤ブイ②の下流はS-side側にカーブしているので、元の針路のままだと右岸側の岸に乗り上げる。従って、赤ブイ(2)を通過したらS-side側に舵を切る必要がある。

赤ブイ②通過後は川のカーブに沿って、舵をS-side側切り、船尾を後方に見える赤白鉄塔に合わせる。その先は漁船係留所(赤ブイ(3))までB-side側の岸に沿って進む。

赤白鉄塔に船尾を合わせた時の進行方向前方の景色。

漁船係留所(赤ブイ(3))通過時:

500mほど進むとS-side側に漁船係留所(赤ブイ(3))が見える。

そのままの針路で進むと、彩湖水門前付近で逆コースに入ってしまうので、B-side側に舵を切る必要がある。

漁船係留所通過時の船尾側の景色。漁船が見えたら、B-side側に舵を切り、船尾を次の目標である幸魂大橋上の道路標識(下に橋脚がある)に合わせる。

上記の際の、B-side側の景色。岸が近い。

漁船係留所で、舵をB-sideに切り、船尾を幸魂大橋の道路標識に合わせた時の船尾に見える景色。

同上、進行方向前方の景色と針路。

彩湖水門前(赤ブイ(4))通過時:

400m程進むと、B-side側に彩湖水門が見える。S-side側には鉄塔が見える。そして上空には高圧線がある。この付近の川幅センターに赤ブイ④が設置される。
赤ブイ(4)を通過したら、S-side側に舵を切り、船尾を次の目印に合わせる。

同上、B-side側の景色。

同上、船尾側の景色

同上、進行方向前方の景色。元の針路のままで進むと右岸側の護岸に乗り上げてしまうので、S-side側に舵を切る。

同上、赤ブイ(4)通過後にS-side側に舵を切り、船尾を次の目印であるグレー色の鉄塔に合わせる。

同上、舵を切り進路変更後の進行方向前方の景色。舳先は笹目橋の橋脚付近を指している。

彩湖からの支流との合流点(赤ブイ(5))通過

暫く進むと彩湖方向への支流との合流点通過。この付近ではB-side側の岸が近くに見える。また横からの流れでB-side側に流されやすい。この付近は釣り人が多いので近づきすぎない様に注意する。

同上、進行方向前方の景色。(赤ブイ(4)通過時に取った船尾目標はキープしたまま)

プレジャーボート係留所通過時:

そのまま進み、プレジャーボート係留所(B-side側)付近まで進んだ時の船尾側の景色。幸魂大橋の奥、視線の右手側に背の低い赤白鉄塔が見える。この背の低い赤白鉄塔と、合流点に岬上に張り出したテトラポッド護岸が重なりあうタイミングでB-side側に舵を切り、船尾を背の低い赤白鉄塔とテトラポッド護岸の重なり合うラインに合わせる。

同上、B-side側にプレジャーボート係留所が見えたら、一度左手側の進行方向前方を振り返り、安全確認する。

同上、針路を変更する前の進行方向前方の景色。このまま進むと逆コースに入ってしまうので、B-side側に舵を切る。船尾の目標は前述の通り。

同上、プレジャーボート係留所付近通過後、B-sideに舵を切り、船尾の目標を背の低い赤白鉄塔とテトラポッド護岸の重なり合うラインに合わせたところ。

同上、進行方向前方の景色。笹目橋の橋脚の直ぐ左手側のギリギリのラインを直進する。

笹目橋通過時:

笹目橋通過前に船尾方向の目印をよく見て、背の低い赤白鉄塔とテトラポッド護岸の重なり合うラインに精度高く合わせる。橋脚衝突の不安があれば何度も振り返ると良い。

上記のラインをキープした時の橋脚通過時のB-sideオールと橋脚の間隔。ブレード先端と橋脚の間隔は約3m。

笹目橋通過後の船尾方向の景色。笹目橋下流のS-side側にある水位観測塔が見えるまで背の低い赤白鉄塔に船尾を合わせて針路をキープする。

水位観測塔(赤ブイ(6))通過時:

笹目橋を通過し、100mほど進むとS-side側に水位観測塔が見える。この付近の川のセンターに赤ブイ(6)が設置される。赤ブイ⑥を通過したら、S-sideに舵を切り、船尾を次の目印に合わせる。

同上、B-side側に舵を切り、船尾を次の目標:笹目橋の奥に見えるゴミ焼却炉の煙突(クリーム色)に合わせる。

笹目橋の大型道路標識と後方の鉄塔を重ね合わせたライン

水位観測塔通過して、200m程進むと、笹目橋の上の大型道路標識と橋の後方に鉄塔が見えてくる。B-side側に舵を切り、この二つの目印が重なりあうライン上に艇の針路を合わせる。

同上、進行方向前方の景色。

この道路標識と鉄塔が重なりあうラインをキープし、1km程進む。

200m程進むとS-side側に28km地点看板&赤白看板、そして笹目水門が見える。

同上、B-side側の景色。

27km地点看板通過:

1㎞ほど直線ラインを進むと、B-side側に27km地点の看板が見える。

同上、元の針路のままだと、中大艇庫裏手のカーブで埼玉側の護岸に突っ込んでしまうので、B-side側に舵を切る必要がある。

同上、船尾方向の景色。B-side側に舵を切り、船尾の目標を道路標識から28km地点看板近くの赤白看板に転じる。

同上、27km地点看板通過後、船尾の目標を赤白看板に転じた後の進行方向前方の景色。

戸田病院の時計台通過:

500mほど進むと、S-side側に戸田病院の時計台が見えてくる。

同上、B-side側の景色。板橋側の護岸が近くに見える。(近づき過ぎると川の流速が遅くなる。艇速が落ちるので要注意)

同上、川がB-side側にカーブしており、そのままの針路だと赤ブイ(8)で逆コース側に入ってしまうので、B-side側に舵を切る必要がある。

時計台通過時の船尾方向の景色。ここでB-sideに少し舵を切り、船尾の目標を赤白看板からリバーステーション(水色のポール)に転じる。

同上、船尾をリバーステーションに合わせたところ。

500mほど船尾をリバーステーションに合わせて進む。

<11/18のフィードバック>

11/18にこのコースガイドに沿ってコーストレースを実施。この結果、戸田病院前からの船尾目標をリバーステーションに取った場合、赤ブイ(8)付近で航路が川のセンター付近となるリスクがあった。そこで目標をリバーステーションの右にある赤白鉄塔に移して対処した。

中大艇庫裏手(赤いブイ(8))通過後

リバーステーション目標で500mほど進んだ時の船尾側の景色。
進んでゆくと、笹目水門と東京サイドの護岸の張り出しが近づいてくる。両者が重なりあうタイミングでS-side側に舵を切り、船尾を笹目水門に切り替える。

400mほど、船尾を笹目水門に合わせて進む。

26km地点看板(赤ブイ(9))通過

少し進むと、S-side側に26km地点看板が見える。

赤ブイ(9)を通過したら、S-side側に少し舵を切り、船尾の目標を笹目水門から少し左手のこんもりした大木に転じる。

同上、B-side側の景色

こんもりした大木に船尾を合わせたところ。

同上、進行方向前方の景色

高圧線(赤ブイ(10))通過

200mほど進むと、高圧線を通過する。(赤ブイ⑩)

ここで、B-side側に少し舵を切り、船尾の目標をこんもりした大木から、その少し左のグレー色の建物の右壁に転じる。

同上、船尾をグレー色建物の右壁に合わせたところ

同上、進行方向前方の景色。残り200m程でゴール。

ゴールライン通過:

ゴールライン

スタートからゴールまでの距離は約5250m。途中で写真を撮るために止まった際に少し風で流されたので、止まらずに進めば5240m程度で行けたと思う。

ゴール後の船尾方向の景色。

揚艇

揚艇して艇を土手の草地の上に置いた。

土手の地面は石段より少し高く、段差がある。この段差を利用してフィンが接地しない様に置くと良い。

地面は草が生えていてタッチがソフトなので、直置きしても大丈夫。

艇とオールを一緒に担いで運ぶ際に、オールがバラつかない様にブレードネック部分を紐で括ると片手で楽に持てる。

以上