Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

レース前の準備:

岸蹴りの時間は11時40分だが、慣れない場所でのレースでもあり、9時半現地集合として早めに集まった。その後、艇置き場の隣にある墨田区のスポーツセンターで着替えてオールと艇のリギングチェックを実施。岸蹴り場まで遠いので、先にオールを岸蹴り場まで運んだ。水面を見ると丁度ナックル艇が岸蹴りをしていた。今日は大潮並みに干満の差が大きく、下げ潮の真っ只中。流速は毎秒0.5mといったところか?東商OBレースの12時過ぎは少し流れが弱まるだろうが、逆流の中漕ぐことを認識した。1000mレースではあるが、大よそ4分強のレースと想定。オールを置き、大会委員長のO氏(同じ年次)に挨拶をした後、艇置き場から岸蹴り場までの艇の運搬要領を確認した。レースまで少々時間があるし、雨も本降りになってきたので、一旦スポーツセンターの更衣室に戻り休憩。対戦相手のH大OBクルーの戦力について雑談していると、H大OBの面々が東商OB更衣室に到着。正しく昨年まで対校を漕いでいた23歳位の面々。LBRCの50代F氏(50代エルゴチャンピオン)が自分の子供より若いじゃないかと心配しだす。おやじは「大丈夫ですよ」と表情で示す。因みに、我がLBRCクルーの平均年齢は42歳。H大クルーとは平均年齢で20歳近い差がある。
艇運搬時刻の10分前に控え室を出て、艇置き場へ向かう。その場に置いてあったエルゴでバック台練習を行い、艇運搬前に簡単にMTGを行う。こちらは練習量で上回り、また、自艇を使うので、圧倒的に優位にあることを確認した。兎に角、先行逃げ切りで行くことを確認。

岸蹴りからレースアップまで:

岸蹴り時刻は11時40分と決まっていたが、台船が空いたので5分ほど早めに岸蹴り。隅田川に浮かべると、風は緩やかな逆風という感じ。船の曳き波が残ったウネリはあるが、波は殆ど無く、グッドコンディションだった。いつもの様にキャッチ、フィニッシュワークの技術練習を行い、両舷でライトパドルを行おうとすると、審判艇や警戒中の消防艇の曳き波で水面がウネリだし、普通のラフコン隅田川に戻った。その後、静止スタート練習などで下に下って行くと大型水上バスに遭遇。川幅の狭い隅田川水上バスに遭遇するのは怖い感じがする。しかもやたらと曳き波が大きい。待っても波は引かないので、ラフコンでLPを敢行。バウ後方のブレークウォーターやリガーとガンネルに設置したテープ製の簡易波除けの有効性を確認した。両者とも本当に効果てき面。あれほどのラフコンでも殆ど浸水しなかった。レガッタ中とは言え、船の往来でなかなか良いW.UPにならなかったが、H大は殆どW.UP無しでステッキボートに向かう。

レース本番:

ステッキに付けると、やはり相当な逆流。H大OBの方は隅田川は始めてなのか、なかなかステッキに着けられない。何度かやり直して何とか両クルーが揃う。逆流の中でブレードスクウェアにするとブレードがバック面から押されて不安定になるので、ブレードをフェザーしたままでAttentionすることをクルーに伝えた。(以前、強い順風の中での静止スタートで実施した要領)さてスタート。
いきなり審判艇から「H大!H大!」の連呼が始まる。5本位漕いだところでCOXが「ひるむな!」と喚いた。何の事かなと横をチラリと見ると、B-sideがH大クルーとチャンバラ状態になっていた。レーン侵害しているのはH大なのでCOXの指示に従い、猛然とスパートに入る。H大の方は一瞬漕ぎ止めている姿が見えた。我がクルー後ろの方から「チャンス!」と叫ぶ声が聞こえる。コンスタントの入り際は一気に落とさず高めのレートを維持して艇差を広げようと頑張った。この一連の経緯で東武線鉄橋を通過するまでに1艇身強の艇差を確保し、水が空いた。
その後、コンスタントに落とすと、H大がジワジワと艇差を詰めて逆カンバス迄詰めようとしてくる。若い力でなかなかやるなと思いつつ、無理をせずリズムをキープしながわ言問橋を通過し、ハーフに至る。この辺りでH大の猛追も収まり1艇身差で膠着状態に入る。(おやじの教え子K君が撮影してくれたレース中盤の映像はこちら:http://numatou-boat.web.infoseek.co.jp/2006WK-toushou.wmv)後方から早慶応援団のブラスバンドの音が近づき、ラスト200mと認識したところでCOXに1枚上げを要求。本部前でもあり、往年の名選手たる雄姿を見せんとラストスパート体勢に入った。(全日本エイト4連覇時のメンバーが4名乗っている)この辺りで1艇身の差がスルスルと開き始め、最後は2艇身差でゴールした。COXがゴールラインを見誤り、イージーオールしてのゴールインで1、2秒経ってからゴールインのピストルが鳴った。
H大が遅れてゴールしたところ、何故か審判艇が赤旗を揚げた。内心「折角勝ったのにレース不成立は止めてよ!」と思いながら判定を聞く。審判から「H大がスタート直後にレーン侵害したが、そのままT大が1着でゴールしたのでT大の勝ちとする」との判定。当然だろうと思いながら、桜橋の観衆に向かってガッツポーズ。

レースを終えて:

今回は、H大クルーのミスで勝利を手にしたが、やはり勝つと気分が良い。昨日のトラブルは過去の出来事になって吹き飛んだ。但し、今日H大の若手OBクルーと並べて認識したのは、如何に練習不足とは言え、つい半年前まで現役で漕いでいた若者は馬力があるという事。東商戦では2000mの本格レースで対戦するので、この2週間、LBRCエイトも確り仕上げて臨まないと勝つことは難しいと認識。頑張ろう。
ところで早慶戦本番の対校エイトレースは最後まで水の空かぬ接戦だった。早稲田が3年ぶりに勝ったが、慶応もラストスパートで意地を見せた。
隅田川での対校戦レース、護岸がもう少し改善されれば良いと思うのだが。。。。