Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

エイトに於けるインペラーの抵抗影響:

インペラーは1Xもエイトも同じものを船底に取り付ける。従い、上記1Xで計算したインペラーの抵抗の絶対値はエイトでも同じとなる。異なるのは艇速である。当然ながらエイトの方が速い。エイトの艇速(5.8480m/s)に於ける抵抗を計算すると (抵抗Rは速度の2乗に比例する):

  • エイトでのインペラー抵抗=0.05kg * (5.8480/4.7506)^2 = 0.076kg
  • エイトの全抵抗(55.00kg)に於けるインペラーの抵抗増加=0.076kg / 55.00kg = 0.14% (1.0014)

これをタイム悪化影響に換算すると(1Xと同じ要領):

  1. V = (1.0014^-1)^(1/3)*V0 = 0.9995*V0 = 5.8453m/s
  2. 2000mのタイム:2000m / 5.8453m/s = 5'42"16
  3. 同上、タイム悪化:5'42"16 - 5'42"00 = 0.16秒
  4. 同上、艇差:0"16 * 5.8453m/s = 0.94m

上記の通り、インペラー取り付けによるエイト2000mレースでの影響は、タイムで0.2秒弱、艇差で約1m即ち、1シート弱という事になる。

今回、インペラーの抵抗影響を試算した訳だが、思ったよりその抵抗影響は小さいものだと分かった。(1X艇の2000mレースで1艇身ぐらいあると思っていたが、計算上はその半分の半艇身だった)1X艇の場合は半艇身で有意の差と言えるが、エイトの場合は1シート以下なので、殆ど無視しうる影響と言えそうだ。(1シートを争うレースが想定されるなら話は別だが。。。)
なお、上記の計算は、SpeedCoachのマニュアル通りに両面テープを使ってインペラーを船底に貼り付けた場合の計算試算である。当然のことながら、テンポラリーな貼り付け要領、即ち、ガムテープ等でインペラーを貼り付けた場合は、その抵抗影響は2倍に近いものになると思う。その場合はエイトでも無視しうる影響とは言えないだろう。(もともとガムテープでベタベタ貼り付けるものではない)

以上