Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

1X艇に於けるインペラーの抵抗影響試算:

さて、上記の仮定により、1X艇(超一流スカラー:7'01")の場合、その抵抗は、0.1kg * 50% = 0.05kgとなる。これを全抵抗のなかでの比率にすると0.56%(1.0056)となる。漕ぎ手の有効出力(EHP)を一定とした場合、ボートの推進抵抗と艇速の関係式に当て嵌めると、

  • EHP = RV/75 (PS)、 但し、R= C* 1/2ρS V^2 (ρ:密度、S:浸水面積)
  • V = (EHP*75/(Cf*1/2ρS))^(1/3) 即ち、V ∝ ((Cf*S)^-1)^(1/3)

となる。ここでは計算を簡素化する為に、インペラー取り付けによる影響は浸水面積(S)の増加と看做すこととする。これにより、インペラー取り付け(抵抗増加0.56%)による艇速(インペラー無V0=4.7506m/s)の影響は、以下の通りの計算となる。

  1. V = (1.0056^-1)^(1/3)*V0 = 0.99814*V0 = 4.7418m/s
  2. 2000mのタイム:2000m / 4.7418m/s = 7'01"78
  3. 同上、タイム悪化:7'01"78 - 7'01"00 = 0.78秒
  4. 同上、艇差:0"78 * 4.7418m/s = 3.70m

上記の通り、インペラー取り付けによる1X 2000mレースでの影響は、タイムで1秒弱、艇差で約4m即ち、半艇身という事になる。