Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

強風の荒川、ツーリングボートで秋が瀬往復

oyajisculler2010-09-25

今日の午前は、千葉沖を台風が通過する影響で、朝から強風が吹きまくっていた。荒川も波が立っており、シェル艇だと少々乗艇が厳しい状況。だけど今日はツーリングボート(TB)「ひまわり」で荒川出艇することになっており、安心して出艇できた。(昨年春にTBの耐航性能テストで白波がチラホラするラフな水面でも問題なく漕げることを確認済み。)
出艇前に「ひまわり」のリギング調整及び整備を行なったが、一つ大きな問題があった。即ち、整調のシート座面(FRP製)の中心に大きな亀裂が入っており、そのままでは漕げない状況。たまたま手持ちの予備シートがあったので、急遽シートを換装。何とか間に合わせる事が出来た。まあ、百歩譲ってシートを壊してしまったのは許せるが、それを報告もせずにほったらかしにしておくという事はオアズマンとして許せる行いではない。要は躾の問題だ。この一件で、腹は立つし、イライラしたが、何とか気を取り直して荒川へ向かった。TBの艇重量は85kgでナックル艇に比べればかなり軽いが、これを4人で担いで荒川の土手を越えて行くのは一仕事だ。特に今日は北風が強かったので、土手の頂上では重たい上に風で煽られてフラフラした。特に背の大きな者はヒーヒー言っていた。こういう時には背の低いズングリムックリ型のおやじの様な体型の方が安定感がある。
早速、艇を進水させ、乗り込んだ。(TBはナックル艇の様に船尾から進水させる)笹目橋までは川の流れは東西方向なので、北風がいくら吹いても波は発達しない。笹目橋に至る途中で水上警察のパトロール艇の曳き波を食らったが、TBは波に強いので全く問題なかった。
今日のTB乗艇クルーは、C:F田、S:Y野、3:O塩、2:M、TB:おやじ本人。#Sと#3はスカル漕ぎ初級者だが、TBはバランスが安定しており、リギングも確り調整してきたのでスカル漕ぎ初級者が2名入っている割には良い漕ぎが出来た。いつものエイトを漕ぐ時のイメージに近い漕ぎが出来た。
しかし、大曲を過ぎ、真北に向かって漕ぎ上がる水域に入ると、風向きと川の方向が同一となり、風浪が発達して白波がチラホラするラフコンになった。こういうコンディションになると初級者は急にブレードコントロールが覚束なくなる。恐らく、緊張して余計な力が入るのだろう。さっきまで良い漕ぎをしていたのに、急に#Sと#3のB-sideオールが時々ミスオールし始めた。因みにこの2人はスイープではS-side。そこでおやじから「逆風・ラフコンは1km程度我慢、帰りは順風で楽々だよ」と声を掛け、励ました。逆風で重たいが徐々に進んでおり、そのうち秋ヶ瀬に到着。
折り返したところで、往路はユッタリ漕いだ事、また、逆風で体が冷えたのか汗もあまり出ず、小の方がしたくなった。エイトで紙パックの尿瓶を使うが、TBは安定性が良いので艇上に立ち上がり、ガンネルに片足を掛けて放水。
さて、復路は順風。往路の逆風と異なり、ちょっと確り押しただけで艇がグッと加速した。こういう時にはフィニッシュに向け加速する様に押すと気持ちよく艇が走る。「フィニッシュは踵で確り押し切ろう」と声を掛け、復路は順風を満喫しながら漕ぎ下った。往路で逆風に耐えたご褒美だ。復路はあっと言う間に戸田の岸蹴り場に到着。艇を揚げる頃には風も少し治まり、雲も晴れて日が射してきた。どうやら台風は行ってしまった様だ。TB「ひまわり」はラフコンに強いし、確り漕げるので良い練習になる。LBRCでは1Xトレーニング艇「杉田」やレース艇仕様新艇「向島」の購入など、スカル艇も充実させているので、「ひまわり」を使ってスカル漕ぎトレーニングも充実させて行きたい。

昼食後は、艇誠整備:

午前乗艇後は、国谷で昼食を摂った。700円〜800円というお手頃価格で腹一杯食えるのでアオズマンにとって非常に良い食堂(蕎麦屋)だ。食ったものが消化されるまで少々時間がかかる。そこで、この時間を使ってLBRC艇の整備を行なった。
先ずは先日乗艇した2X艇「烏騅」の#Bシートのローイングシューズ交換。4年ほど前にMartinoli製の靴を付けた。乗艇頻度からして、それ程痛むとは思われないのだが、先日乗った時には、ローイングシューズの命である踵がボロボロ・フニャフニャになっていて、もはや踵を支えられない状態になっていた。これではマトモに漕げないので、LBRCで持っている在庫ローイングシューズ(新品)と換装した。下の写真は換装前の古い靴と新しい靴を比較したもの。

下の写真は換装後のストレッチャー。おお美しい!

上記以外にもマイナーな艇整備作業を行なった。そうこうしている内に15時頃になり、午後の1X乗艇とした。

午後は、1Xトレーニング艇で荒川出艇:

昼過ぎまで吹き戻しの強風が吹いており、荒川は未だラフコンと思われた。白波がチラホラするような状況で1Xレース艇の自艇で出るのは少し危ないと思われた。でもポンドは社内レガッタで閉鎖中。そこで1Xトレーニング艇「杉田」の耐航性テストも兼ねて、杉田で荒川出艇することにした。出艇前は未だ強めの風が吹いており、1人で土手を担いで行くのは危ないので、T大のJr選手に頼んで2人で荒川土手まで運んだ。
下の写真は草地に下ろした杉田号。

早速、荒川に漕ぎ出す。先ずは腕漕ぎからのフィニッシュワーク(ノーフェザー)をタップリ実施。幅の広い杉田号、やはり安定性が抜群でノーフェザーでも全く水面を擦らずに漕ぐ事が出来た。さて、ラフコンでの耐航性能を試すべく、漕ぎ上がるが一向にラフコンになる気配がない。というか、風がドンドン治まり、ついにはベた凪状態に。。。大曲がりまでノーフェザーで漕ぎ上がったところでフェザー付きのLSD漕へ移行。下の写真は大曲で撮った一齣。

ストロークコーチ等の計測機器は何もつけていないので、体感値ではあるが、SR17前後のユッタリしたペースで秋ヶ瀬橋まで上がった。杉田号はバランスが良いのでフィニッシュ後フォワード中に一切擦らずに気持ちよく漕ぐ事が出来た。下の写真は秋ヶ瀬橋で折り返し時。台風一過で晴天の状況が良く分かる。

復路も同様にLSD漕で漕ぎ下った。杉田号は1X導入トレーニング、及び上級者の技術練習を目的としてデザイン・仕様設定した艇だが、荒川をジョギング感覚で漕ぐのに最適な艇であることが分かった。兎に角、安定性が良いので余計な緊張感は無く、また、LSD漕なら通常のレース艇と遜色ないスムーズなローイング感触を楽しむ事が出来る。
そうそう、戸田橋に到着する少し前にウェイクと擦れ違った。丁度満潮時刻で、曳き波がなかなか消えない酷い状態だったが、安定性の良い杉田号は、そのコンディションでも大きくふらつくことなくリラックスして漕ぐ事が出来た。期せずしてラフコンでの耐航性能の良好さを確認することが出来た。
今日は楽しく36kmを漕破することが出来た。ボートは本当に楽しいスポーツだ。
以上