Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

半藤先輩講演会:

今日は午後をオフとしたが、15時より三菱艇庫にて半藤一利先輩の講演会が行われた。
主催者は淡青会平成年代若手OB会。

元々は、都内で開催される予定だったが、今日は午後をオフとするので、東大漕艇部の学生諸君にも聴講しやすい様に戸田での開催をお願いしたところ、三菱艇庫での開催となった。
今日は現役部員も10名程度聴講していた。

お話は約2時間程度。
主に日露戦争における教訓、そして太平洋戦争での日本敗北から得た教訓、そして現代の日本におけるリーダー像に関してお話頂いた。

非常に勉強になった。

昭和史として、日本の国家としての教訓5項目:

  1. (多くの考えを踏まず)一つの思想だけで突っ走る様な国民的熱狂に走ってはならない。
  2. 日本人の頭の良い人の癖として、抽象的な観念だけ持ち、具体的な方法論を考えない傾向がある。
  3. 秀才が集まり、秀才だけのタコツボ社会を作り、他の人間の考えを軽んじる傾向がある。
  4. 国際的な常識・感覚が欠如している。
  5. 問題の発生に対して、その場限りの対処療法を好む傾向がある。根本的な解決・処置をジックリ導き出そうという努力が足りない。

現代のあるべきリーダー像とは:6項目(5項目と仰っていたが、6項目話が出た)

  1. 決断は自分でする。
  2. 目標の意味を部下に良く説明し、徹底する。
  3. 焦点の位置に位置して事に当たる。(関係する人々に対して)
  4. 情報は確実に自分の耳で聞く。
  5. 成功体験だけを(金科玉条の如く)大事にするのではなく、失敗体験を明らかにし、本当の教訓とする。
  6. 部下には明確な目標を伝え、部下を信じて全責任を預け、任せる。

最後に、米国のトランプが大統領選挙に勝った事に関して:
1929年の米国ウォール街大恐慌に雰囲気が良く似ている。
米国を起点として各国が自国主義に走り、引っ込む時代が来る可能性あり。
1929年は、当時の日本陸軍がこれをチャンスと見て満州事変を起こした。これが日本を戦争へ引っ張り込み、日本敗北へのきっかけとなった。
今回は、中国がこれっをチャンスと見て東シナ海などで、事を起こす可能性がある。
日本はこれに巻き込まれてはならない。
講演会後の集合写真

以上