Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

14日(金)借艇・リギング・乗艇練習:

朝はホテルでビュッフェスタイルの朝食。大会側が準備してくれたシャトルバスでSha Tin Rowing Centerへ。(略称STRC、現地にある共同艇庫)バスを降りると海外からの出漕者接待役Peggy Wonちゃん(若い女性)が艇庫を案内してくれた。艇庫へ降りると配艇役のLeeさん(大柄な男性)が我々が大会で使う艇とオールを1艇ずつ示してくれた。下の写真は艇庫内。艇庫内にはこの共同艇庫を利用している各クラブチームのエイトやフォア、それとスカルが置かれている。

艇は中国のWudi社製。日本では桑野造船が同社の艇を販売しているので、扱いの方は概ね分かっており心配なし。先月、香港でアジアジュニア選手権が開催されたとかで、艇によっては新品状態の艇もあった。1X艇については出漕クルー数が多いこともあり、新しい艇から若干古い艇まで様々だった。おやじが借りたWudi艇は艇庫の外に置かれている艇でもあり、船齢(3〜4年?)の割にレールや金具類が若干錆びて劣化していた。下の写真は暴露に置かれた艇と艇庫前のコースの様子。

オールはクローカーオールの新品。これは現地のボート初心者教室用に最近購入したばかりの新品。見た目は我々が使っているクローカーオールと全く同じに見えたが、持ってみると少々重た目。シャフトの銘柄をチェックすると、S6と書かれていた。どうもガラス繊維が若干入ったトレーニング用のシャフトの様だ。(日本で一般的に利用されているのはS2で、フルカーボンの軽量シャフト)
Leeさんに借りた艇のリギングを調整して良いかと尋ねると、艇は各クルーに固定配艇としているので調整しても問題ないとのこと。出漕費や借艇料などの細かい費用も予め銀行送金しておいたので面倒な支払手続きも無く直ぐにリギング調整に入った。ハイト計と最小限のリギング用工具を持参してきたのが1X艇2杯と2X艇1杯の4名で同時にリギング作業したので、工具が取り合いの状態になり、若干手こずった。それと艇庫前の艇整備用広場が狭く、傾斜しているので角度関係のチェックがやり難かった。下の写真は艇庫前のリギング場。

それと4名の内、おやじ以外の3名は、艇を一から本格的にリギングし直すのは、今回が初めてでもあり、一つ一つ数値や要領を説明しながらリギング調整するのは結構気疲れした。おやじの借りた1X艇はWudi製。(桑野造船が販売しているWintech艇はWudi社のOEM生産によるもの)カーボンウィングリガー艇だが、このウィングリガーのリギングのやり難いこと。ハイト、外傾、ピン角度などを自在に変更できる様にしてあるのは良いのだが、外傾やピン角度などは0度になっていれば本来弄らなくても良いところ。一つを変更するのに幾つもボルトを緩めたり締めつけたり、少々辟易した。香港のSTRCにはWudi製の真新しい艇が沢山保管されていたが上記のカーボンウィング艇はなく、皆アルミウィング艇に代わっていた。恐らくカーボンウィングはリギングが面倒で扱い難いし、値段も高いので人気がないのだろう。おやじの1X艇は以下のリギング値に設定。

  1. オール長:285cm(借りたオールがこの長さだった)
  2. インボード長:85.5㎝(下記スパンに合わせて設定)
  3. リガースプレッド:158cm(157cmにしたかったがこれ以上短くならず)
  4. ワークハイト:S=16cm/B=18cm(艇が小さく、これでは少々低かった)
  5. ヒールデプス:15cm
  6. ワークスルー:9.5cm
  7. ブレードカバー角:3度

結局、リギング作業に1時間30分程度かかった。下の写真は漸くリギングを終え、リギング確認の乗艇で岸蹴りした4名。

上の写真でも分かる通り、金曜日の日中は東の風が強く、水面は結構な波立っていた。リギング数値は合わせたものの、やはり漕ぎ慣れた自艇ではないので少々違和感があった。特に靴が窮屈だったのと、艇が軽量級用のためか若干乾舷が小さく艇が沈み勝手の様に感じた。まあ、こんなもんでも何とかなるだろうということで2周(8km程度)漕いで揚艇。長旅の疲れか、太ももが張っていた。
スカル乗艇終了後、大会事務局が準備してくれたランチを食べた。(チキンカレーだが、結構大味)
昼食後、休憩を取る時間が惜しいので、早速舵手無しフォアのリギング。この艇は正に新品。リガーはアルミウィングタイプ。リガーがイタリアン配置になっていたので、ノーマルの配置に付け替え、以下のリギング値に設定。

  1. オール長:372cm(借りたオールがこの長さだった)
  2. インボード長:114㎝
  3. リガースプレッド:85cm
  4. ワークハイト:17cm前後
  5. ヒールデプス:15〜16cm
  6. ブレードカバー角:4度(オールが1本1本捻じれていたのでブッシュで調整)

下の写真は無しフォア艇のリギング風景:

リギング後、リギング調整結果を確認するために出艇。まる一日リギング作業で立ちっぱなしだったので、もう少々グッタリ。乗艇途中で体調が悪くなったので1周で早々に揚艇。Team Manager's MTGに出席後ホテルへ戻った。