Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

M野氏の手紙:

本来、個人宛の手紙の内容を第3者に公開すべきものではないが、M野氏の手紙の内容が中高齢スカラーにとって興味深い内容であり、おやじ1人に止めておくのは惜しいので、この場で要点を紹介したい。

  1. 日本国内の40代、50代には、飛び抜けて上手いスカラーがいる:これについてはおやじもそう思う。おやじ自身は母校T大や長大医学部のコーチで忙しく、自分自身で本格的に漕いでいなかった期間が10年以上あった。最近になって、これを取り戻すべく、必死で乗艇とエルゴに取り組んでいる。しかし、昨年の城崎で開催された全日本社会人選手権で5位という屈辱的な順位に終わった。おやじ自身はリギング理論や漕法など、ある程度のレベルに達していると自惚れていたが、メダルを獲得した上位3名とは実力差があることを痛感した。2000mエルゴ記録でみれば、この3名とおやじはせいぜい5秒も差が無いと思うが、1000mレース決勝のタイムは10秒位、離されてしまった。やはり、1Xレースでは熟練の技術+勝負勘が必要ということであろう。彼らのエルゴ記録と1X乗艇記録を、M野式の技術レベルを試算すると、彼らは恐るべき技術力(D.T.氏より圧倒的に高度なレベル)ということになる。でもM野氏の情報によれば、彼らは1X乗艇は必死で漕ぐが、エルゴは必ずしも必死で漕いでいないのでは?ということだ。しかし、おやじ自身は必死でエルゴに取り組んでいるつもりなにだが。。。でもやはり、1年間の取り組みを勘案すると大半は乗艇練習の方に注ぎこんでおり、エルゴに本格的に取り組むのは冬場の2〜3ヶ月程度ではある。(当面、おやじの目標は長野のIさんに勝つこと!今はエルゴと1X乗艇での両方で負けている。)
  2. 平衡感覚の衰えた高齢者はバランスの良い艇の方がタイムが出る:これについては、おやじも全く同意見だ。おやじが大学2年生の時にスカラーとして約半年間取り組んだが、この頃はクラブにある艇は木造の安定性の良い艇で、必ずしも抵抗の少ない艇では無かった。その反動もあって、30歳代前半(1993年?)で購入した現在使用中の自艇は、断面形状はSemi-circularで、且つ、細長い艇(8.3m)で、抵抗は少ないがバランスを取るのが難しい超エキスパート向きの艇を選択した。この艇は無風の良いコンディションでは気持ち良く漕げるが、横風やラフコンになるとバランスを取るのが難しい。M野氏の考えは、高齢になると平衡感覚が衰えるので、多少抵抗は増えてもバランス安定性の良い艇の方がタイムが出るというもの。この点に関してはおやじも同じ意見だ。最近、強風の中、LBRCエイトの練習でラフコンの荒川に出艇する機会が多いが、こういうラフコンの中で安定性の良い艇で漕ぐと、別の面白さを感じる。凌波性能が良く、安定性の良い艇に乗り、ラフコンの中を波を切る様にしてスイスイ進むのは非常に爽快感がある。これは味わったことが無いと分からないと思う。この意味でバランス安定性の良い艇はローイングの面白さの幅を広げてくれるので良いと思う。(今年の社会人選手権はラフコンで名高い長沼であり、この意味でも重要な要素だ)

今週末は赤坂プリンスホテルでボート人口増大フォーラムhttp://boat-sports.at.webry.info/が開催される。ここで全国の良い意味でのボート馬鹿の面々にお会いするのが楽しみだ。
以上