Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

昨日はK都大学の琵琶湖周航を見学

oyajisculler2009-08-08

昨日、K都大学ボート部による琵琶湖周航(3日間の行程)の初日を見学させて頂いた。目的は、現在日ボで開発中の日本版レク艇(丸底ツーリングボート)を琵琶湖周航、特に荒れると海の様になる琵琶湖のラフコンでの耐航性の確認。
結果から言えば、昨日は風が穏やかで、午前中の行程だったこともあり、ラフコンにはならず、荒川とさして変わらぬ様なCalm Conditionでの琵琶湖ローイングとなった。
琵琶湖周航といえば、嘗て旧制四高が琵琶湖で遭難した事故に代表される様に、荒れると命さえ奪われるという厳しい環境というイメージがあり、初めて琵琶湖本体に望むおやじとしては、それなりに身構えて行った訳である。
ところが、今回、周航を見学してみると、コンディションが良かったこともあるが拍子ぬけに明るい同校新人部員の明るさ、その遊び心に驚かされたというか、こういうボートもあるのかという感じ。
一方で競技ボートを離れて、レク艇のユーザーであるレクレーション目的のボート初級者は、正しく彼らの様に楽しむ事を目的としてボートを漕ぐ訳である。日ボでレク艇開発を取り纏め役をしているおやじ本人もレク艇の使い方、レク艇での遊び方に関して、頭を切り替えて考えてゆかねばならぬと感じた次第。

レク艇の浸水試験について;

琵琶湖周航に先立ち、8月6日にレク艇2艇(D社とK社)及び従来のナックル艇を使った浸水試験を実施頂いた。結果は、最新型のシェル艇に採用されている構造様式(BowとSternのカンバス下を空気室にすることに加えて、シートデッキ下を水密構造として空気室化する)をレク艇に採用することで、FISAの安全基準(艇内が満水になるまで浸水しても、シート座面が水面より5cmを超えて沈まない=日ボの安全基準)をクリアすることが確認できた。下の写真は日ボのレク艇開発PJで検討中の残存浮力対策を施した艇の艇内浸水後(ローイングスペースが満水になるまで水を浸水)の状況。浮体区画は水密構造になっているので、ローイングスペースにいくら水が入ってもこれ以上沈まない。

この程度浮いている(FISA安全基準をクリア)と、最寄の岸まで自力で漕いで退避することが出来る。

理屈では分かっていても、実艇試験頂いたことで安全性に関して確証を得る良い機会となった。実験に協力頂いたK都大学ボート部に感謝したい。
写真やビデオを沢山撮って頂いたので、おってその概要を紹介する予定。
以上