Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

全日本マスターズレガッタ:3種目で金メダル!

6月7日、8日、諏訪湖で開催された全日本マスターズレガッタに出場しました。
私が出場したのは、6/7土曜日に行なわれた3種目です。
何れも1着でゴールし、金メダルを3個も頂きました。

今回の全日本マスターズレガッタでは、エイトで大接戦し、逆転で勝利するなど、私の長い漕艇人生の中でも記憶に残る大会となりました。
ということで、出場した3種目を振り返りたいと思います。

1.M1X カテゴリーG(65-69歳):
朝、早い時間帯に行われた65歳以上シングルスカルに出場しました。
5月末、台湾で開催されたWorld Masters Games 2025で金メダルを取ったばかりのシングルスカルですから、負けるわけにはゆきません。2位以下を確り引き離して金メダル獲得!

微順風で、水面もフラットの上々のコンディションで、気持ちよく漕げました。

<写真>
400m通過付近です。
 メダルセレモニーにて

<レース記録と艇速データ>


<レース動画>

大会公式動画:
第16回全日本マスターズレガッタ 7 M1x G 2025 16th All Japan Masters Regatta
https://www.youtube.com/watch?v=YFaNP1Wh0Fo


淡青会チームで撮影した動画:
1000m全行程のレース動画です。
https://www.youtube.com/watch?v=xqCMscbW86s


2.M8+ カテゴリーE(55歳~59歳):
エイトは母校:東京大学全日本選手権で、優勝回数18回を誇る淡青会RCの旗艦種目です。

しかし、淡青会単独でエイト編成が難しくなっています。
また、全日本マスターズのエイトは近年競技レベルが上がっており、東大OBだけで編成したクルーでは、なかなか勝つのが難しくなっています。
ここ10年ほどを振り返るに、全日本マスターズのエイト種目で優勝しているクルーは、単一大学OBクルーではなく、様々な大学OB漕手によるクルー編成をしたマスターズクラブチームが殆どとなっています。
(例:三菱BC、団塊号、パルテ会、キラーホエール等)

ということもあり、全日本マスターズに出漕するこ淡青会の中年エイトクルーは、昨年から他団体との連合によるエイト編成としています。
今回は新潟RCから3名、茨城の黄門RCから1名参加頂きました。

本番の全日本マスターズに向けて、本番クルーに近い編成で冬場から何度も乗艇練習を重ねてきました。
ただ、新潟の1名は半農という仕事柄、田植えの時期は動けないということで、今回のクルーで全員揃っての乗艇練習はレース前日の一回だけとなりました。
しかし、昨年も淡青会エイトで漕いだ方なので、直ぐに馴染み、良い感じで漕げました。

さて、レース。

今回は壮観な6杯レースですが、内、1艇の故障があり、発艇が5レース(約40分)遅れてのスタートとなりました。
スタートが遅れる間に南西の風が強まり、浮き防波堤が切れた水域(スタート地点及び、450m地点等)で、荒れた湖沖合からの大きな横波を食らい、我々の6レーンは漕ぎにくいコンディションでした。

結果、ノーマークだった富士山RC(今回、初参加)に前半で半艇身リードされました。
500m地点通過時のタイム差は1.8秒でした。(約1/2艇身)

こちらも前半も確り漕げていたので、相手は前半にオーバーペースで漕いでいると、頭の中で速算し、後半に勝負をかける事を目論見ました。


防波堤が切れて荒れている水面を乗り越えた600m辺りで、早めの1枚上げをコックスに要求しました。

この結果、前半飛ばして後半に疲れの出た富士山RCとの差が縮まりました。
ラスト250mで、整調の私からも、相手の船尾が見えてきました。
ラストスパートで差し切る射程圏内です。
ラスト150mで、相手と横並びになったところで、大会に向けて練習してきたフィニッシュハーフ漕ぎでの超ハイレートによるラストスパートを早めに入れました。
スパートで一気に艇速を上げ、相手の整調の背中がはっきり見えました。そのまま、ゴールになだれ込み、逆転勝利!
ノーマークの富士山RCのお陰で、練習成果を遺憾無く発揮出来るレースとなりました。


<写真>
 レース前日の乗艇練習。良い艇速が出て、自信を持ってレースに臨めました。
 レース前の点検・整備を終えた愛艇:天祐
 850m付近では全くの横並び
 ラストスパートでSR42まで上げて差し切りました。
 メダルセレモニーにて(シート順に並んでいます)

<レース記録と艇速データなど>
 公式記録。ラストスパートが効いた証拠で、後半の方が速かった様です。
 クルー表(我々は漕手8名中6名が60歳以上でした)
 GPSスピードコーチの艇速データです。

<レース動画>

大会公式動画:
第16回全日本マスターズレガッタ 52 M8+ E 2025 16th All Japan Masters Regatta
https://www.youtube.com/watch?v=rlvGruKdI10


3、65歳以上付きクォード:
エイトのスタートから70分後のスタートで、元々、時間的に余裕がない乗り継ぎでした。
加えて、前述の通り、エイトのスタートが40分程遅れたため、スタートに間に合うかどうか、際どい状況になりました。
クルーの仲間がこちらの状況を大会審判に伝え、2レース遅らせて貰いました。
それでも、岸けりからアップ無しで直ちにスタートの状況でした。
幸い、我々の1つ前のレースで、スタート直後に2艇によるチャンバラ接触が発生し、スタートやり直しとなりました。
この間に少しウォームアップが出来ました。

さて、スタート。
直ぐに我々と隣の団塊号との一騎打ち状態となりました。
ブッツケ本番みたいなクルーだったので、ハイレートで飛ばす事は出来ないと判断。
拮抗状態をキープしたまま中盤を凌ぎ、ラスト400mからレートを徐々に上げて相手を差す戦術を取りました。
この戦術が当たってラスト150m辺りで差し、そのままゴールイン。
何と今大会、3個目の金メダルを取れました。

<レース記録と艇速データなど>
 公式記録。
 GPSスピードコーチの艇速データです。

<レース動画>

大会公式動画:
第16回全日本マスターズレガッタ 61 M4x+ G 2025 16th All Japan Masters Regatta
https://www.youtube.com/watch?v=dS1mJjFPiDI&t=103s


淡青会チームで撮影した動画:
全日本マスターズレガッタ諏訪湖 R.No.61 M4X+ 淡青会スタートより
https://youtu.be/m0ebgnq55fE


大先輩エイトクルー(J)も金メダル
今大会、淡青会はカテゴリーJ(80歳以上)エイトもラストスパートで逆転勝利しました。
従い、大会#1日に淡青会クルーが出場した4種目全てで、金メダルを獲得しました。

<写真>
 メダルセレモニーにて

<レース動画>

大会公式動画:
第16回全日本マスターズレガッタ 11 M8+ JL 2025 16th All Japan Masters Regatta
https://www.youtube.com/watch?v=xGGf6qSDI9I


淡青会チームで撮影した動画:
こちらはスタートからゴールまでレース全行程の動画。ラストスパートで差すシーンも見れます。
20250607 第16回全日本マスターズレガッタ Race No.11 男子エイト カテゴリーJ
https://www.youtube.com/watch?v=6_BfgrwR2kw



夕刻に行った懇親会は、大盛りあがりの祝勝会となりました。

全日本マスターズレガッタ初日:祝勝会での乾杯風景
https://youtube.com/shorts/b9s2bJ4D1V8

<祝勝会の写真>

来年は石川県の津幡での開催予定です。

以上

WMG台湾遠征記 その11 M4-:独漕でで金メダル

WMG2025台湾の最終日:5/28、戸田でずっと練習を重ねた無しフォアクルーでレースに出漕しました。
対戦相手がおらず、独漕レースでしたが、金メダルを頂きました。

以下、最終日の様子:

朝、5:20に起床して、朝飯を、食べ、6:10過ぎにホテルを出発。
この日も雨が降っていました。
駅前のバス停でWMGチャーターバスに乗り、6:50頃に大会会場に到着。

先ずは無しフォア艇とオールのリギング・整備。
オールはスキニーのソフトシャフトがありましたが、長さがlongタイプで1番短くしても373cmでした。(戸田では369cmのオールを使用)
長さがいつもより4cm長いので、インボードを1cm長くして115cmに設定しました。

次に艇のリギング。
無しフォア艇は設定体重75〜95kgの重量級艇。
そこで、クラッチのハイトは戸田で使っている軽量級艇(70kg)で設定しているハイトより1cm低めに設定しました。
リガースプレッドはオールのインボードを1cm長く設定。
その他は戸田で設定している値に設定しました。
雨の中、約1時間かけてリギング完了。
 雨の中でのリギング

 操舵装置
 設計体重75kg~95kgの重量級用の艇

リギング後、少し休んでスタート時刻9:35の45分前8:50に岸を蹴りました。
岸蹴り

乗った第一印象は、やはり艇の器が大きく、軽量クルーの我々が乗ると、プカプカ浮かんで座面がいつもより2~3センチくらい高い感じ。
ただ、艇の幅も広めなので、安定性に不安は感じませんでした。
キッチリ、リギングできたので、違和感なく漕げました。

レースは独漕。いつもの1000mTTの練習と同じペース配分で漕ぎました。
独漕ですがラストスパート迄入れてゴール。
漕ぎ終えると直ぐに着岸。
 レース後、着岸用ポンツーンにて

艇とオールは担当スタッフに預けて、直ぐにメダルセレモニー開始。
 表彰式で両手を挙げて万歳!
 金メダルを頂きました。

地元テレビ局がWMG rowing最終日の全レースを撮影し、上記のサイトに動画アップしてくれました。
私の出場したM4- 60+のレース(単独レース)もスタートからゴール迄、通しで漕ぎを見る事が出来ます。

May 28, Rowing|2025 World Masters Games
https://www.youtube.com/watch?v=WkVPlvRLyGE 1:04-1:14に映ってます。

尚、タイムは3:45で、最終日の全種目の中での最高タイムだった様です。

ホテルのチェックアウト期限である11時に間に合う様に10:10のチャーターバスに乗りました。
幸い、10:30にはホテルに着き、部屋で着替えて11時にチェックアウト出来ました。

これで台湾遠征を修了です。
私はシングルの金メダルと併せて2個の金メダルをゲットしました。

今回の遠征はいろいろトラブル多発でしたが、最終的に強敵Helmutと対戦して破り、金メダルを獲得し、シングルスカルのマスターズ世界チャンピオンに仲間入り出来た記念すべき大会となりました。
また、他クルーとの対戦はかなわず、独漕でしたが、良く練習してきた舵手無しフォアクルーで金メダルを獲得できたのも幸いでした。

次は2027年、琵琶湖でのWMG関西大会です。

次も金メダル取るぞ!

以上

WMG台湾遠征記 その10 M1X決勝で金メダル!


 強敵= Helmut Longinusを破って、念願の金メダルを獲得

さあ、いよいよ65歳以上M1Xの世界チャンピオンを決める決勝の日です。
スタート時刻は8:55と早いので、5:20に起床し、昨晩買っておいた朝食を摂り、始発の6:25発のチャーターバスで会場へ。
6:50頃には会場到着。
先ずは昨日リギングした艇の再確認。クラッチ軸の角度が0度になる様に微調整しました。
また、コースの水が泥交じりで船底に泥が付着していたので、水とタオルで船底の汚れを拭き取りました。
7:30頃には準備万端整いました。
 リギング完了
 船底も綺麗にクリーニング

岸蹴りまで、少し時間があるので、コースに沿ってスタート地点付近まで歩いて様子を見に行きました。
スタートの約45分前に岸を蹴りました。

いつもの定番アップメニューを行いました。
朝なので風は穏やか。僅かに逆風を感じました。

決勝4名の内、3名はアップ中に見かけましたが、Helmutの姿がスタート10分前まで見えませでした。
5分前にステッキに着けると、遅ればせながらHelmutがスタート地点に来ました。
この日、彼は3つの決勝レースに半ば連続で出場するために、アップを少なくしていた様です。(レース後に知りました)

決勝の戦術は、予め頭の中でシミュレーションしておきました。

ライバルは予選で対戦したドイツ人スカラーのHelmut Longinus。スタートがメッポウ強い。
私はどちらかと言えば、後半追い込み型でラストスパートに強みがあります。
過去のレース経験から、前半で相手を意識し過ぎると、漕ぎのリズムが崩れて後半へばる傾向があります。

そこで、今回は、前半は少し飛ばし気味にはするが、相手は全く見ずに自分の漕ぎに徹することにしました。(私は4レーン)

従い、500m通過時迄のHelmut(2レーン)との艇差がどうだったかは、全く知りません。

一方、400m地点から500m地点の間で審判艇?の大きな曳き波を食らいました。

モーターの曳き波の中でレースペースを漕ぐのは相模湖で、慣れているので、曳き波を食らってもペースを落とさず、積極的に漕ぎました。

500m通過時にチラリと2レーンのHelmutの背中が見えました。
何と、予想外の展開で、500m通過時に既にトップに出ていました。しかも1.5艇身程の艇差がありました。
少々、拍子抜けでしたが、500m通過から予定通りレートを上げ、後続の引き離しをしました。

更にラスト250mからスパートを入れて、一着でゴール。ゴール時の艇差は3艇身以上(8秒)ありました。
ゴール後に、ヘルムートに「what happen, any truble?」と聞いたところ、「Terrible wave, at 400m」との事でした。
どうもHelmutはレース中盤の酷い曳き波で上手く漕げずに減速してしまった様です。
ヘルムートは強いスカラーですが、漕歴10年程度と言う事で、ラフな水面への対応能力に難がある様です。
逆にこちらは、相模湖のラフコンに鍛えられているので、荒れた水面を味方に付けて、今回は快勝出来ました。

以下、レース結果:
 公式レース結果。2着のHelmutとの差は8秒でした。(曳波が残っていてラフコンだったのでタイムは良くありません)
 SpeedCoachの艇速データ:コンスタントは37と高めで漕いでいました。
 予選・敗復・決勝の3レースの艇速データ比較

レースの動画:
動画は無しフォアクルーの西澤さんが、撮影したモノです
https://www.youtube.com/watch?v=P3SCizwl3Jc


表彰式の様子:
 強敵= Helmut Longinusを破って、念願の金メダルを獲得
 金メダルと大会マスコットの「Strong」を頂きました。
 銀メダルのHelmutと二人で
 無しフォアの皆さんと


WMGレースのメダルセレモニーの後、一旦宿に戻りました。
その後、昼から高速バスで台北に出て、遅まきながら、観光をしています。行き先は故宮博物院です。
有名なハクサイを観てから、全館一巡りしました。
ハクサイ
 故宮博物院

以上

WMG台湾遠征記 その9 大会四日目(レース無し)

大会4日目は私はレースがありませんでしたが、午前中、レース会場へ行き、瀬田ローのレースのサポートをしました。
 M2X岸蹴りの瀬田ロー:安達・下村ペア
 こちらは瀬田ローW4Xクルー
 メダルを量産する瀬田ロー女性陣

10時頃には瀬田ローの午前中のレースが終わったので、羅東に戻り、羅東市内の観光をしました。

羅東は山地で採れる檜などを伐採した大木の丸太を貯木して製材する林業で栄えた街だそうです。
その歴史や文化を展示する羅東林業文化園に行って見学して来ました。
 園内の案内図。昔、貯木場だったところが池になっています。
 貯木場の名残
 その昔は伐採した丸太で筏を組んで水運で木材を運んでいました。その後鉄道へ移行。

見学は1時間+α程度でしたので、再び冬山親水公園に戻り、ステーキレストランで美味しい肉料理を頂きました。
今回はドイツで有名なアイスバイン(要するに豚足)コースを頂きました。
 本格的なアイスバインを初めて食べました。

ゆっくり昼食を頂いた後、瀬田ローの午後のレースをサポート。
瀬田ローは午後も沢山のメダルを獲得していました。 B

明日8:55のシングルスカル決勝レース(M1X 65+)に向けて、明日レンタルを受ける艇のリギング・整備を行いました。
予選や敗者復活で使った軽量級用の艇は私より早いスタートの女子選手にレンタルされてしまうため、私は決勝では75〜85kgの中量級用の艇が充てがわれる事になりました。
さて、リギング。
17時頃の最終レースで使われていた艇なので、このレースで使われた艇が帰ってくるのを待ってリギングを行いました。
作業を始めたのが17:15頃。
リギングは、無しフォアクルーのメンバーがサポートしてくれました。

先ずはシューズ交換(45→44)し、ヒールデプス(15cm)の設定。
大き目の体格用の艇(75kg~85kg用)なので、PTHの下限値も33cm程度と私の30cmには出来ませんでした。
また、ワークハイトもs-side側の下限値が17cm程度迄しか下げられません。
よく見ると、バックウィングリガーとガンネルの間に厚さ1cmのスペーサーが挟んでありました。
もう少し薄いスペーサーがないかと、同じ無しフォアクルーの仲間に、スペーサーを探しに行って貰いました。
しかし、適当なモノがなく、雨が降り出す中、途方に暮れていました。
隣では強敵Helmutも中量級艇をリギングして、丁度終わるところでした。
そこで、彼に声を掛けました:
「貴方も中量級用の大き目の艇が充てがわれていると聞いたが、ハイトが高すぎませんか?」と聞いたところ、
「私はスペーサーを外したよ」とのアドバイスを頂きました。
「そうか、スペーサーを外せばよいのか!」と気づき、早速、スペーサーを外してリガーを下げる事が出来ました。
流石、強者Helmut、敵(私)に塩を送ってくれました。
 S-sideクラッチは下限まで下げて15.5cm(艇が大きく、浮くので5mm低めに設定)
B-sideクラッチはハイト差3cmで18.5cmに設定(艇が大きく、浮くので5mm低めに設定)

また、ウィングリガーはガンネルの取り付けボルト穴が沢山開けられていて、リガーの前後位置を±3cm〜4cm程度、変更出来ます。
そこでPTHを30cmに設定出来る様にリガーの位置を船尾方向に3cm程移動しました。
 ストレッチャーは目いっぱい手前に設置。
 リガーは2穴分(3cm)船尾側に移動し、漸くPTH=30cmに出来ました。
これで、ハイトとPTHの問題が解消出来ました。

これらを終えたのが18:15頃。結局、小雨が降る中で1時間もかかりました。
今日の時点でのリギング・整備はここまでとし、帰路に着きました。

リギング・整備では無しフォアクルーの心強いサポートを頂きました。

この日は翌日の決勝に最善を期し、夕食の飲酒は控えました。

以上

WMG台湾遠征記 その8 大会三日目:敗者復活戦など

5/25 大会三日目。

前日の強風によるレース順延で、M1X 65+の敗者復活戦は大会三日目の午前に順延されました。

元々、敗者復活に出る事を予定していなかったので、敗者復活戦でのボートレンタル予約をしていませんでした。

従い、レンタル業者から、軽量級用の艇が既に他のスカラーに配艇されていて、先にレースした艇が戻って来たら、それを使えと言われました。
先にレースしている艇のリストを見ると、瀬田ローの安達さんと下村さんの名前がありました。
そこで、安達さんがレースから上がって来たら、その艇をもらい受けて、直ちにリギングして出艇しようと考えました。
安達さんがレースを終え、艇が戻ってくるのは9時過ぎ、即ち、私の敗復スタートの1時間前です。

 5/25AMのレーススケジュール表 安達さんのM1X 70+の予選は8:50スタート、私の敗復は10:10スタート

瀬田ローの方々がいるテントの直ぐ裏手に馬を置いてリギングしたので、瀬田ローの女性陣に、色々手伝って貰って、10分程度でリギングを確り調整完了出来ました。
(例えば、シューズの取り替え、レーンプレートの受領手続き&取り付け、ストレッチャー位置の調整し直し等を手伝って頂きました)
瀬田ローの女性陣には大変感謝です。

さて、9:25頃(スタート45分前)には岸を蹴り、国内のレースと同じ感覚でアップ出来ました。

昨日の強風と打って変わって、ほぼ無風(風速1m以下の微順?)、小雨の降る良いコンディションでした。

予選はゆっくり丁寧にスタートして遅れを取ったので、敗復は決勝の予行練習のつもりでスタートを飛ばしてみました。
幸い、スタートで出る事が出来ました。
後は高めのレートをキープし、軽くリズムで漕ぐ事に徹しました。
レース中は瀬田ローの方々が黄色い声援を送ってくれて励みになりました。
 敗復レース:瀬田ロー女性陣の声援を受けて快走する私
 敗復ゴール手前

タイムは4:07で、今季の1000mTTとしてはベストタイムでした。

これで明後日のFA(決勝)進出が決まりました。
動画や写真も撮って頂きました。海外遠征でサポート頂ける仲間がいると大変心強いです。

<敗復のレース記録>
 敗復レースの記録。私は4:07で敗復4名の中のトップタイムでした。
SpeedCoachのデータ。中盤はSR35~36で漕いでいました。スタートとラストスパートも上々でした。
 強敵:Helmutもこの日にレース(M1X 55+の予選)に出ていました。タイムは4:09(私より少し遅かった!)

 M1X 65+の敗復レース(2組あり)で一着となり、決勝進出を果たした私と香港の友人:マークさんとツーショット。

午前のレース後、11:30から行われたテクニカルミーティングに参加しました。
ここでは本日午後のレーススケジュール調整が行われました。
私は明後日のM1X 65+の決勝レースが次のレースになりますなので、このミーティングには気楽に参加していました。
ここで面白い事案が発生!

午後のM1X 36+の敗者復活レースになんと私の名前がリストされていました。
 MTG中にスクリーンに掲示された午後のレースの間違い。何故かM1X 36+に私の名前が!

完全に間違いで、その場で大声で、俺はそのレースに出ないよ!間違いだ!と指摘し、名前を消して貰いました。
WMG台湾ではこの様な類のミスが多発しています。

MTGの後、午後のM2X 65+決勝に出る四神会の二人とレストランで昼食を頂きました。
 公園近辺にはコンビニが無く、昼食は毎回、バス停近くのレストランを利用しました。

この日は、午後から決勝レースが始まりました。
決勝3位以内入賞クルーが、メダルを授与されるセレモニーです。

先ずは瀬田ローの男女Mixダブルの金メダルセレモニー。メダル授与は滋賀県ローイング協会会長の奥村さんです。(因みに彼は大学時代の同学年で、何度もエイトで対戦しました)
年齢区分の異なる二組のクルーが金メダルを授与されました。



 瀬田ローの女性陣は多数の種目でメダルを沢山獲得されていました。

また、戸田からの遠征組の仲間である四神会のダブルスカルが銅メダルを獲得しました。

また、このレースの金メダルのドイツクルーの1人は私とシングルスカル決勝で対戦する強者のヘルムートさんです。
メダルセレモニーの後、ヘルムートさんと少し親睦をはかりました。

夕刻、ホテルに戻ると、無しフォアの残りのメンバー2名(西澤・日下部)が台湾入りし、ホテルに到着。
WMG 2025台湾遠征の戸田チームが、羅東に集結しました。
美味しい夕食を囲み、団結力を高めました。

以上

WMG台湾遠征記 その7 強敵ドイツ人漕手:Helmutの情報収集


シングルスカルの予選で私と対戦したドイツ人スカラー、名前は Helmut Longinus言う人です。
5/24の晩にスマホを使って、グーグル検索したところ、Helmut Longinusがヒットしました。
世界各地のマスターズのスカルレースに出て活躍している人の様です。本人から聞いた年齢は67歳で私より2歳上です。

以下のYouTubeの動画にレース中の漕ぎが映っていますが、スタートがメッポウ速い様です。
確かに今回のレースでも、500m迄は影も形も見えませんでした。ラスト250mチラリと姿が見えたので、スパートして追い上げたところ、半艇身差位迄詰めました。
先行逃げ切り形の様です。

Rowing US Masters Championships 2023, MMG1x heat2, Helmut Longinus, RC-Bergedorf
https://www.youtube.com/watch?v=px35DM4eoss

マスターズの世界では世界トップクラスの様ですから、相手にとって不足はありません。私も先々、世界チャンピオンを狙うつもりなので、今回のWMG2025は絶好のチャンス!
確り全力を出し切って挑戦したいと思います。ラスト250mで半艇身以内なら差せると思います。

また、WMG2025の公式ウェブサイト(何故か、情報がアップデートされています)で色々確認したところ、シングルスカルは65+の他に、60+(予選でトップタイム)、55+にもエントリーしています。
加えて四神会の出る65+のダブルスカルにもエントリーしています。

マスターズ世界大会ではHelmutは本当に強い人みたいですね。

もし、決勝で勝てたら、私も世界チャンピオンの仲間入りと胸を張れそうです。

https://www.instagram.com/p/Cxcwe74NhCU/

以上

<後日、ネットで得た情報>

WMGからの帰国後、改めてHelmut Longinus Masters Rowingで検索したところ、Helmut自身のYoutubeチャンネルを見つけました。

以下、彼のチャンネルから抜粋した彼のシングルスカルレースの動画。
どうも2016年(彼が58歳)頃からMasters Rowingのシングルスカルで勝ちまくっていた様です。

Rowing US Masters Championships 2023, MMG1x, Final, Helmut Longinus, RC-Bergedorf
https://www.youtube.com/watch?v=dBuCgi-UUvc

Rudern, Euro Masters 2018, RC-Bergedorf, Finale Re333 MM1xF, Helmut Longinus
https://www.youtube.com/watch?v=hGyUcFq1Y7I

Rudern, Euromasters 2016 München, Re124 MM1xE, RC-Bergedorf, Helmut Longinus
https://www.youtube.com/watch?v=Y1CfSol8XIg

Rudern, WRMR 2016 Kopenhagen, RC-Bergedorf, Re329 MM1xE, Helmut Longinus
https://www.youtube.com/watch?v=16dlOyNb-M0

WMG台湾遠征記 その6 大会二日目:強風でレース中止

大会側の連絡不手際で、急遽、予選2位の私は大会二日目の敗者復活戦に出る事になりました。
昨晩から、急遽、台北観光ツアー(約9000支払い済)のキャンセルをしたりして、夜から悶々としていました。

朝会場に着くと、丁度、瀬田ローの艇が岸けりするところでした。直ぐにサポートに回りました。

コースの水面を見ると、強い逆風が吹いていて、水面にはウネリに近い大き目の波が立っていました。かなり漕ぎにくそうに見えました。

瀬田ローのシングルスカル2艇が、今、岸を蹴ると言う瞬間にゴール判定テントから、何やら大声を掛けられました。

どうも強風と波で発艇用ポンツーンの係留が崩壊して、発艇台船ユニット全体が風下に漂流してしまった様です。
これではレースが出来ません。この頃、更に風が強まり、白波が立ち始めました。
これは暫く、レースは出来ないなと思いました。

そうこうする内に、既に岸を蹴った艇が続々と岸蹴りばに戻って来ました。と言う事で水上の全艇が撤収。
 戻ってきた瀬田ローのダブルスカル。
 出漕予定だった瀬田ローのシングル2艇は艇検査場脇に馬に仮置き。

雨も少し降ってきたので、テントで休んでいると、大会役員が巡回してきて、10:30からテクニカルミーティングが開催されるので、来てくれと言われました。
どうやら、本日のレースはなくなり、明日以後に順延される事がミーティングで伝えられる模様。
1時間程、テントで瀬田ローの方々と雑談して、互いにコミュニケーションを取れました。

さて、10時半からのミーティング開始。
案の定、本日のレースは無し、明日の朝から本日のレースを行い、明日予定されていたレースは明日の午後から行うとの事。
明日午前中のレーススケジュールはWMG本部に送るので、皆さんは公式ウェブサイトで見て下さいとの事。さて、これが問題!
私も含めてWMG参加者は、最新のスケジュール表をWMG公式ウェブサイトで見る事が出来ていないのです!

レガッタ事務局が言うには、自分達はWMG本部にレーススケジュール最新版を送っているので、ウェブサイトで見れないのは本部のウェブサイト関係者の問題で、自分達の手抜かりでは無いと。フザケンナ!です。

早速、私が手を挙げて、ウェブサイトでスケジュールを見る事は出来ないので、大会会場の公式掲示ボードに印刷したスケジュールを貼り出して欲しい。見に行って写真を撮るので、何時に貼り出すのか教えて欲しいと訴えました。
するとミーティング参加者から「オー、イエス!」の声。これにて、ミーティング解散。

昼飯には少し早めですが、公園近くのレストランで何か美味いモノを食べようとの事になりました。
私が二日前に食べたステーキレストランが良いと言う声が出て11名でレストランへ。

皆さん、各々に食べたい料理を注文。美味しい料理を頂きながら、楽しく歓談しました。
人間、美味しい料理を楽しく食べるとストレスが発散されます。私も敗者復活戦のモヤモヤを吹っ飛ばす事が出来ました。
この辺り、おばちゃん達の人の心を和ませるコミュニケーション能力流石と感じました。
 昼食中の瀬田ローの皆さん。

そうこうする内に明日午前中のレーススケジュールが、レンタル業者さんから、SNSで送られて来ました。これで2時迄待って見にゆく手間が省けました。
私自身は大会本部の掲示ボードを見たことがなかったので昼食後に会場まで戻って現物のボードを確認しました。
1時過ぎでしたが、既に明日のレーススケジュールが張り出されていました。

 これが明日5/25午前に順延となった敗者復活戦のレーススケジュールです。私の名前もあります。

また、今朝の時点では張り出されていなかった昨日の私の予選レースの結果も遅まきながら貼り出されていました。

 大会初日のレース結果が、遅まきながら本日全て掲示されていました。

次のチャーターバス迄、少し時間があったので、誰もいない艇置き場をパトロールして回ったところ、雨に誘い出された大きな 陸性カタツムリ(所謂エスカルゴ?)が地面を這っていました。初めて見る台湾の大きなエスカルゴに驚きました。

さて、チャーターバスの時間にバス乗り場にゆくと、定刻になってもバスがきませんでした。
どうも、レースが中止になったのでチャーターバスも運休にした様です。

止むなく、路線バス停にゆき、路線バスで羅東駅に帰りました。
今回の遠征は色々問題多発で、エピソードになる事案に事欠きません。(笑)