Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

Head of the Seta日帰り遠征

昨日、瀬田川で開催されたHead of the Setaに日帰りで遠征してきました。
朝4時半に起きて、6時16分小田原発の新幹線に乗り、瀬田の京大艇庫に到着したのが9時前。
京大のマネージャーに挨拶し、現地で借艇するJASMINE号を艇庫から出してリギング。
J号は東大ボート部の後輩:勝野さんの所有艇。オールも淡青色に塗られたものを借用。
一昨年もHOS出漕の際にお借りしたが、その時の状態のまま置かれていた。
ということで2年間分の埃が船底に積もっていたので、先ずはこれを洗い流した。

リギングは2年前に調整したままなので、そのままでも漕げるが、当時の体重は81kg。現在は2kgほど軽くなって79kg。また、お腹のぜい肉も少し凹んだので、ハイトを少し下げた。また、2年前はリガーススパンが少し小さくて漕ぎ難かったので、今回は3mm広げて158.7cmとした。

 Jasmine号(設計体重75kg、艇重量13.8kgの軽量艇)
 9時33分、リギング調整中

9時40分頃にリギング調整完了。
予定では自転車をお借りして瀬田漕艇クラブまで出漕受付・ゼッケン受け取りに行くことを考えていたが、京大OBの増崎さんは京大マネージャーに取りに行っていただくとの事。そこで私のも一緒に受付して頂くことになった。

という事で、少し時間に余裕が出来たので、リギング確認乗艇を実施。
艇を浮かべてスタート地点までリギングを確認したがら漕ぎあがり、コースの下見。
リギングはバッチリだった。ただ、一つだけ違和感があったのはグリップの太さ。私はCrokerの一番細いピンクのグリップを使用しているが、お借りしたオールは黄色の少し太めのサイズ。やはりオールは自前のを持ってきた方が良い。来年はオールを積んでマイカーで遠征しようと思う。その場合は前日入りとしよう。


 10時34分、リギング確認乗艇後

さて、艇庫前でユッタリしていると京大の女子コーチと女子選手から挨拶頂いた。
女子艇のリギングなどに関して、話を聞きたいという話があったので、レース後に情報交換することとなった。

さて、レース本番に向けて岸蹴り。
W.Upをしながら、本番前にコーストレースをするため、スタート時刻の50分ほど前に岸を蹴った。尚、京大の船台は蹴りだすところの縁が非常に高く、水面から20㎝?程あり、シングルスカルの蹴り出しや着桟の難易度が非常に高く、慣れない私は恐怖を感じた。

まあ、何とか蹴り出し、コースに沿って下流の折り返し地点へ向かった。

HOSは過去に何度も出場しているので、コースを思い出しながらトレースした。
往路の石山カーブはなだらかなカーブが続くので、なかなか船尾の目標が定まらず、最適コース取りの設定が難しい。
京滋バイパス上流のカーブは、カーブがキツイ上に水路が狭いのでなかなか難しいが、護岸の岸寄りを攻めてショートカットするように進めば上手くゆくことを確認した。
京滋バイパスより先は直線コースなので簡単。

折り返し地点を確認して折り返し。
この日は南からの強めの風と川の流れが喧嘩して、水面には風浪が発達してチャプチャプしていた。
復路は京滋バイパス通過後、200m程度まではほぼ直線。その後左へカーブ。この辺りはセンターブイに沿ってカーブしてゆくと最短コースとなる。
その後は、石山寺前の右に曲がるカーブとなる。
一方で、このカーブはイン側が窪んでいるので最短コースを取るには窪んでいるイン側の岸に沿い、直線的なコース取りを擦る事ができる。
この水路での船尾目標となる鉄塔などの目印を確認。
後は、名神高速・新幹線橋の橋脚や唐橋通過のポイントを確認しながらスタートラインに向かった。

日帰りなので、詳細なコーストレースは出来なかったが、過去の記憶も呼び起こしながら、コース取りのイメージを考えた。

さて、スタート。

私の一つ先のスタートは同じ50歳以上の竹内さん。
かれは私より7歳若く、現在、50歳以上の部では圧倒的な強さを持っている。
何かハプニングでも起こらない限り、私が優勝することは難しい。

ということで、過去に安達さんが60歳代の時に出した28'19"を切る事を目標にして漕ぎ出した。
出だしは力まず、スムーズに漕ぐことをイメージして漕いだ。
序盤のレートは25当りを考えていたが、26でスムーズに漕げたので、そのまま行った。
概ね事前のコーストレース通りのコース取りが出来た。
名神自動車道の橋を通過後、石山寺前のカーブをセンターブイに沿って下ってゆくと、一人追い抜いた。
また、コース確認のため後ろを振り返ると私の針路上を同じコース取りで1名のスカラーが漕いでいるのが見えた。距離は10m程度であり、このまま行くと接触する。
レース規則にある通り、追い越す際には速いクルーに有利なコースを譲ることがルールなので、私に抜かれることが分かっている彼は早めにコースを私に譲らねばならないのだが、ルールを理解していないのか、避ける気配がなかった。
そこで後ろを振り返り大きな声で”退け!”と叫んだ。
ここでようやく気付いてくれたようで、避けてくれた。
後はコーストレースのイメージ通りに折り返し地点まで行った。

ここで初めて分かったが、折り返し地点の往路側ゴールは、復路側スタートラインより下流にあることが分かった。
折り返しのゴール時のタイムを頭に入れ、折り返しながら1分間の休憩を取った。この間に少し給水。
1分を過ぎたところで折り返しのスタートに向けて漕ぎ出した。

復路は川の流れ(漕ぎてからみて逆流)と南風が喧嘩して、水面に波が立ってチャプチャプしていた。
京滋バイパスの少し先まで直線コースなので、概ねセンタープイに沿って航行。

そして、ここで以下に記す事故が発生した。

復路、京滋バイパス上流カーブで正面衝突事故


折り返し後の復路、京滋バイパス橋を過ぎ、200mほど過ぎた辺りだったと思うが、後方で”逆走、戻って”という水上スタッフの声が聞こえた。自分自身は右側航行を遵守し、正規コースを航行しているので、問題ないと思っていた。しかし、往路を下ってくるスカラーから、”危ない!”という声も聞こえたので右後方を振り返ると、逆走している高齢スカラーの艇が10m以内で衝突コース上にいるのが見えた。直ぐに漕ぎやめ記憶ではB-side側に艇を傾け、S-sideのオールを空中に上げて回避しようとした。
辛うじて船体の接触やリガーの接触は回避できたが、船体の間隔は2m以内であり、私のS-sideのオールが相手の背中に当たって勢いが吸収されて互いに停止した。
どうやら、相手はインカーブ側を攻める事ができず(或いはカーブだと気づかず?)、センターラインのブイを遥かにオーバーして膨らみ、私の針路上に飛び出してきた模様。
咄嗟に、”何やってんですか!”と相手を非難。
相手のオールが私の体の後ろにあった(当りはしなかった)ので、直ぐにオールを取って相手の艇を横に押し出した。オールが相手の艇に当たらない事を確認して、直ぐに漕ぎ出した。
また、離れ際に”10秒損した!”と捨て台詞を吐いた。

それまで、後続を大きく引き離していたが、この衝突事故の間に、一気に差が詰まっていた。

本日、SpeedCaochのメモリーデータをPCにダウンロードし、衝突時の距離、時間、艇速、レートなどを解析。
衝突直前の巡航速度はは2'20"/500m、レートは26。
衝突して完全ストップし、そこから加速し、元の速度に戻すまでに23.6秒、距離45m掛かった。艇速は3.6m/秒程度なので、衝突しなければ45m進むのに掛かる時間は12.5秒。即ち、この衝突により損した時間は23.6秒-12.5秒=約11秒
という事で、その場で咄嗟に推定したタイムロス:10秒は正しく当たっていた。

事故でタイムをロスしたこともあり、その後は、若干戦闘モードトーンダウンした感は否めない。

まあ、漕ぎながら調子を戻し、コーストレースのイメージを出しながら復路を進めた。
途中、唐橋の袂から”氏家さん頑張って”という女性の応援が聞こえた。
一眼レフのカメラを構えていたので、それは東レボート部OGの八木さんであることは直ぐに分かった。
若干、気分が良くなり、ゴールまでレートを上げて漕ぎあがった。

ゴール後、ゴールのスタッフに、復路での事故の状況を報告し、揚艇した。

八木さんが撮影した写真をダウンロード(復路:唐橋手前)

50歳代の優勝;竹内さん
 同上

 50歳代2位の私 (リリース)
 ハンズアウェー
 FWDスライド開始
 FWD中盤のグライディング
 FWD後半
 同上
 Entry直前
 Entry
Catch
Leg Drive
Driveミドル
Leg Drive完了、腕引き開始

 13時02分、レース後。
 同上

揚艇し、艇を片付けると、地元の吉田さんが京大艇庫まで来てくれた。
アドリアで瀬田川の川面を見ながら、一緒に昼食を食べながら雑談。

昼食後、14時から京大の女子選手と談話しながら、1時間半ほど交流をした。
話した内容は以下の通り:

  1. ERGOトレーニングのメニュー
  2. ERGO記録の体重換算と乗艇タイムへの換算
  3. 女子選手の体格に応じたリギング数値
  4. スカル漕ぎでの左右ハイト差について
  5. 一流選手の漕ぎ
  6. 乗艇のウォームアップメニュー(技術練習)

京大も女子選手の人数が増えている模様。
また、高校でボート経験者が入っており、リギングに関する知識がある程度頭に入っている点に関しては感心させられた。

最後にHOSの表彰式。
上記の女子選手に自転車を借りて、瀬田漕艇クラブまで足を運び。表彰式に参加した。
以下、表彰式の様子。

表彰式でレース結果の記録を写真に撮った。
 マスターズ部門のレース記録。私の記録は29分06秒。復路で衝突事故あり10秒タイム悪化したので、実質は28分56秒辺り。でも優勝の竹内さんの27分22秒とは1分半の差あり。完敗。しかし、来年は60歳以上なので優勝出来そう。(^_^)

 16時46分、HOS表書式:50歳以上優勝の竹内さん
 60歳以上優勝の鴨井さん
 70歳以上優勝の安達さん

最後に、石山駅前の焼き肉屋:麗門での京大OBエイト懇親会に飛び入りで参加させて頂きました。
ボート談義に華を咲かせて帰路につきました。

以上