昨日は近畿地区マシンローイング大会に出場するために滋賀県大津市のウカルちゃんアリーナに行った。
日帰りなので朝4時半に起床して小田原で新幹線に乗り換え、京都経由で膳所の会場へ。
今回は関東地区大会が12月と時期が早かったので、近畿地区大会と日程が被らず、参加する事ができた。
近畿地区大会はエルゴマシンを16台並べて、マシンのモニターとPCをLANケーブルで接続し、会場の大画面モニターにレース中の並漕状況を映して観戦者に見せるという方式。
エリートレースに関しては出場選手一人一人のプロフィールを紹介してくれ、また、会場にはレース中にも小気味良い音楽を流して対戦が盛り上がる様な運営になっている。
初参加だったが、大会運営者の瀬田ローイングクラブのスタッフが確り運営していて快適だった。また、更衣室が確りあり、会場の二階にある控え様の観戦席も広くて気持ちよく参加する事ができた。
<会場の様子>
9時00分。2階観覧席から見た会場
9時49分。中学生のトライアル
同上
10時35分。センターのマシン16台については舞台上の大型スクリーンに表示される。
会場には9時前に到着し、スタートの12時まで時間があったので、高校生のレースを観戦したりして会場の雰囲気の把握に努めた。
また、W.Up用のマシンが十分な台数があり、早めにW.Upすることも出来た。(W.Upは、受付後すぐに2000mをジョギングペースで漕ぎ、その後はレース45分前位から定番のW.Up: 2km UT + 2kmファルトレクを実施)
今大会での体重は81.5kgで上々の増量。(大会5日前から毎日切り餅3個を食べて増量に成功)
少し戸惑ったのが、本番用マシンはPCにLANケーブルで繋がれており、個々のマシンも全て大会運営用のPCで集中制御されており、選手は個々にモニター表示をセッティングする事が出来なかったこと。
具体的には下の写真に示す通り、トライアル中の自分自身のデータは、モニターの上半分に表示される4項目に限定される。
即ち、
- 残り距離
- レート
- リアルタイムの瞬間ペース(500m当たりのペース)
- スタートから現在までの平均ペース
モニターの下半分は、トップを行く選手の位置・艇速と自分の前後にいる選手の位置・艇速が表示されていて、表示モードは変更する事が出来ない。
従って、Model-Dマシンの場合、モニターの下半分に表示されるデータ、例えば、Project Time(2000mの予想タイム)、Q毎の平均ペース等、2000mトライアルの際に参考となる重要な情報が表示されない。
対戦相手と並べることを目的としたモニター表示となっており、並べが目的ならこの表示で良いが、今大会では年齢区分の異なる選手が組み合わされたレース(20歳台、30歳台、40歳台、50歳台、60歳台、70歳台)であり、自分の記録を向上させることに集中している私には、並べで勝つかどうかは全く興味が無かった。
そもそも、全体の並漕状況が表示されている大スクリーンを見るには斜め上を見上げる必要があるので、選手としては見づらい。(同方式のレース動画をYoutubeで見たことがあるが、大スクリーンは選手の正面に表示されているのが一般的だ)
という事で、仕上がりタイムを予想するには、平均ペースとリアルタイムペースから頭の中で計算する必要があり、少々面倒だった。
結局、自分のタイムは終わってみて初めて確認できるという状況。
さて結果は、記録は6:57.2。
私の500m毎のスプリットタイムは下の写真に示す手書きメモの右半分に記載の通り。
今回は単独での遠征だったのでチームの応援者はいなかったが、私のすぐ後ろで観戦していた女子高生に挑戦目標のメモを渡して、応援をお願いした。
前半は少し目標に達しなかったが、後半は女子高生の黄色い声援により、何とか粘って目標通りのペース迄、挽回出来た。
2000mのタイムでは挑戦目標の6:56台に届かなかったが、先月の関東大会での記録より0.4秒改善して6:57.2だった。
昨年は6:57.9だったので0.7秒改善。現在、58歳。2年後の60歳時に7分を切り日本最高記録を更新するのが当面の目標。
近畿地区MR大会の記録詳細が日ボのHPに早速アップされた。いつもながら近畿地区大会のデータ公表の迅速さには感心させられる。天晴れ!
https://www.jara.or.jp/mr/current/2018A_kinki_M.html
参考までに今大会の記録ボードに掲載されていた記録速報の写真は以下の通り。
50歳以上OPENの部は、55歳以上になってから参加し始めた強い選手がいる。
私に近い年齢でいうと、例えば以下の3名。昨年の記録から大幅に記録を向上させており、私も余裕綽々ではいられない。(彼らも60歳で7分切りを達成可能な候補だ)
ライバルがいた方が良い刺激となってトレーニングの質が向上するので良いことだ。
- 矢地選手(57歳) 今年度6'59"8 (昨年度は不参加)
- 前谷選手(57歳) 今年度7'03"5 (昨年度は不参加)
- 廣田選手(56歳) 今年度7'00"0 (昨年度は7'05"0)
私が参加したマスターズエリートレースの模様がYoutubeに掲載されていた。
第31回全国マシンローイング大会近畿ブロック大会 13 Masters Elite
https://www.youtube.com/watch?v=u-I3VN4ZxIc
<補足>
- 選手紹介・入場のトップは私。入場して早々に、すぐ後ろで観戦する女子高生にメモを渡して応援を依頼しているシーンも見える。
- W.Up中に女子高生が私の練習ノートをペラペラめくって見て予備情報を頭にインプットしている模様。(笑)
- 序盤で飛ばしたデンマークのMartin選手は2Q辺りからペースダウン。自分の後を追う竹内選手や私の様子が気になった様で、一度思い切り横を向いて様子を伺っていた。
- 竹内選手(51歳、軽量級)は6:54.4でマスターズレースの1位だったが、漕ぎはSR34のハイレート漕法。キャッチレンジを短くし、Finish 3/4の様な漕ぎで攻めていた。竹内選手もFinish引き切りは私と同じように乳首より上で引ききっている。
- 私は前回のコンスタントレート28に対し、キャッチレンジを5%程短くして機動力のある漕ぎ高めレートの漕ぎを狙ったが、動画を見る限りでは然程レンジが切れている様には見えない。即ち、このレンジで良さそうだ。実際、3Q以降はレートを上げてペースを維持する事が出来た。
- Martin選手、竹内選手、そして私以外の50歳以上のマスターズ選手の大半は、Finish引き切りはミゾオチ若しくはそれより低い位置で引ききっている傾向がある。これだとFinishレンジが短くなるので損だ。
第31回全国マシンローイング大会近畿ブロック大会 13 Masters Elite (大スクリーンモニター画面)
https://www.youtube.com/watch?v=cd_1fnmMy9Y
<補足>
こちらは大スクリーンの並漕画面版の動画。
レースの状況、私も初めてみた。
序盤はMartin選手が飛ばし、竹内選手と廣田選手が追う展開。私はイーブンペースで遅れて追走する感じ。
1000m付近でMartin選手のペースが落ち、竹内選手がトップへ。廣田選手は竹内選手の直ぐ後を追っていたが3Qの終わり辺りからペースが落ち始めた。
4Qに入っても、竹内、広田、氏家の順番は変わらないが、ラスト250mから私がラストスパートに入ったところ、ラスト200mで漸く廣田選手を抜いて2位へ。
ラスト100mから思い切りレートを上げて竹内選手との差を13mにまで詰めた所で竹内選手が先にゴール。私も3秒遅れでゴール。
さて、興味深いのはラスト200mからのMartin選手のラストスパート。何と最後は瞬間艇速で1'29"/500mまで上げ、ゴールラインのほんの少し手前で廣田選手を抜いて3着でゴール。
大画面での並漕状況観戦は、観戦者にとっては結構面白かった模様。
私もラストQでレースを面白くする事に貢献した模様。
それにしてもMartin選手のラストスパートは凄かった様だ。(今日、動画を見て知った次第)
<写真>
12時50分。2000m漕を終えて大会会場にて。
高校生男子エリートレース結果。島田選手の6'26.6は立派。
女子エリートレースの結果
男子エリートレースの結果
エルゴをスライド台で4台連結した女子チーム団体戦
マスターズエリート以外のレースの動画:
第31回全国マシンローイング大会近畿ブロック大会 12 HSMen Elite
https://www.youtube.com/watch?v=wB7YqOnGkOo
<補足>
6'26.6で1位だった島田選手の漕ぎはなかなか良い漕ぎだ。ただ、ラストスパートはもっとレートを上げて追い込んだ方が良い。
第31回全国マシンローイング大会近畿ブロック大会 15 Men Elite
https://www.youtube.com/watch?v=pWQMPMqDatA
<補足>
- トップはオープンクラスのHartsteen選手(デンマーク)6'08"。体が大きく、力強い漕ぎだ。
- LM4-で五輪金メダルを何度も取っているEbbesenさん(デンマーク)は、ボートは現役引退しているので平凡な6'32"。ただ、スタートダッシュやスムーズなコンスタントの漕ぎは非常に参考になる。Ebbesen選手の漕ぎで印象に残ったのは、(1)Finishの引き切りポジションが乳首より上の高めとなっていること、(2)レッグドライブ中は腕は真っすぐ伸びていていること、(3)Finish腕引きの際も手首及び指は完全に脱力させていること、(4)不思議なのは、ハンズアウェーする前に膝を緩めてシートスライドを出し、キャッチの直前に腕を伸ばすフォワードをしていること。これはHartsteen選手も同様にしていた。恐らく、Ergoを漕ぐ時にはこの方が良いと考えているのだろう。
- 二位の櫻間選手は6'12"。1Qは良く飛ばしていたが、2Qに入ってガクンとペースダウンした。また、Finish引き切りが低くハンドルを腹に当てているのが気になる。
- 3位の勝俣選手は後半までよく粘り、最後は櫻間選手との差をよく詰めた。6'13"。
- 私はノーマークだった大阪府大の奥村選手が6'19"と好記録を出していた。動画で見ると漕ぎはまだまだ粗削りだがFinish引き切りポジションが高く今後伸びそうな感じがある。
第31回全国マシンローイング大会近畿ブロック大会 14 Women Elite
https://www.youtube.com/watch?v=opLifRzN9WE&t=11s
<補足>
- トップはオープンクラスの上総選手(デンソー)7'14"。フィニッシュ引き切りポジションが低いのが気になる。
- 二位は軽量級クラス大石選手(アイリス)7'15"。4Qで良く追い込んだが3Qのペースダウンが惜しかった。
- タイムは7'29"であまり良くなかったが、川本選手(トヨタ)は、加速感のあるドライブでなかなか良い漕ぎ。
第31回全国マシンローイング大会近畿ブロック大会 10 Coxswain Elite
https://www.youtube.com/watch?v=_hVvYAEkhbo
<補足>
優勝した仙台大学の選手は、高校まで漕手だったということであり、立派な記録だった。
以上