Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

TT結果の確認;

タイムトライアル後にクルー及びタイム計測係などが全員集まり、タイムトライアル結果について確認した。まず、陸上計測担当者から計測結果を聴取。(前術のタイムは陸上計測者の記録)ダブルチェックの意味で計測したCOXの計測タイムと略一致していた。

計測結果、今回の参加者全員に伝え、TT中の問題有無を確認したが、特に何も問題はなかったとのこと。おやじの感触では概ね4本ともイーブンに漕げた。COXにも確認したが、水中強度に特段バラツキは無かったとのこと。
尚、前述の通り、漕手の主観としては桑野艇の方が加速感があって艇速が出ていた様に感じたが、タイムに差が出なかった原因について、次の様に理解する。

  1. D社艇はバランス安定性が良く、揺れもなくスムーズに艇が走っていた。これに対し、K社艇は若干安定性に欠け、他艇の曳き波の影響を受けやすく、フォワード中に漕手がブレードで水面を擦っていた。
  2. K社艇はこの揺れの影響で、フォワード中に船体の推進抵抗以外の、ブレード水面擦りや、進路補正のための操舵による抵抗増加があり、フォワード中の艇速の減速がD社艇に比べで大き目となる。
  3. 一方、船体が細い分、ストローク中の船体推進抵抗は少ない。即ち、水中が軽く、前術のフォワード中の外乱影響により減速してしまった艇速を、ストローク中に加速して取り戻すことが容易に出来る。これを漕手は、ストローク中の加速感性の良さとして感じていた。

今回、開発しようとしているレクレーション艇は、対象としているのが、(1)初級者の導入トレーニング、(2)遠漕などツーリング、の2点であり、そういう意味では推進性能に大差が無ければ、安定性、安全性(耐航性)の如何が重視すべきポイントとなる。今回の一連の試乗・試験により、選択すべき船型の方向性が見えてきた。