Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

ストレッチャーシステムをEmpacherタイプに更新:

最近のFilippi艇は、ストレッチャーシステムがEmapacher艇と同じシンプルなシステムになっている。しかし10年以上前に建造されてFilippi艇のシステムはFilippi独自の複雑なシステムとなっていた。1995年に建造された本エイト艇は当然ながら旧式のストレッチャーシステム。昔のFilippi艇は、ストレッチャーが全体的に低めに設定されていた。足の短い日本人漕手は相対的にHeel Depthを浅めに設定する傾向がある。この旧式FilippiストレッチャーでHeel Depthを上げようとすると、当初の設計思想と異なる設定となるため、強度面で種々問題が発生する。妙な設定で使いこむとストレッチャーシステムがボロボロになるという悪循環になる。本艇も御他聞に洩れず惨憺たる状況になっている。下記は旧式Filippiストレッチャーシステムのパーツ。このパーツだけ見ても全体像は分からぬが、参考までに添付する。:

このままでは、どうしようもない。今後の事も勘案し、ストレッチャーシステムを互換性のあるEmpacherシステム(下図)に換装することをアドバイスした。

要点をかいつまんで言うと、先ずストレッチャー横バーをアルミパイプに変更、そしてストレッチャーボードを一般的な幅広型に変更する。下図はEmpacherのストレッチャーボード。Empacherのボードは強度を確保しつつ軽量化する工夫が施されている。技術者としての拘りの逸品、素晴らしい。

今回はT大の学生がボードから切り出して自作するので、上記Empacher社の木工職人技は困難。下図の様に汎用性の高いシンプルな形状(Martinoli製ストレッチャーボード)にせざるを得ないと思う。