Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

レクレーション艇開発に関する打ち合わせ;

今週24日(火)の全日本マスターズレガッタ事務局の慰労会があった。マスターズレガッタは、当初FISAマスターズ同様にシェル艇だけのレースとする予定だったが、多くのマスターズ漕手の皆さんに参加して貰うことを狙いとしてナックルのレースを実施した。その結果、ナックルだけに参加するというクルーが大勢いることが分かった。これを見た日ボ理事の皆さんが、全日本マスターズにナックルレースを入れて良かったとの感想。おやじ自身もそう思った。
話が進み、欧州には少々のラフコンでも問題なく漕げる様な耐航性の強い艇があるが、日本でも琵琶湖周航に使えるようなボートを開発して欲しいという話題が出た。
日本のナックルは元々は国体や高校総体の競技に使っていた艇種だが、結構ラフコンに強い。しかしながら、生まれが競技用規格艇なので、所謂レクレーションボートとしての改善対策は積極的には取られていなかった経緯がある。ナックルは現在、国体や高校総体の正式競技種目ではなくなり、規格艇としての扱いが撤廃された。それでも市民レガッタ等で根強い人気があり、細々ではあるが国内のメーカー(D社やK社)が中国でOEM生産された艇を売っている。おやじも昨年の三菱レガッタで最新型のナックル艇を漕いだ。従来のカーボンナックル艇(105kg?)より20kg軽く85kgという事を体感した。船型は昔のままだが最新のカーボン・ケブラーの強度の強い構造になっているので、シェルフォアに近い走りをするので、昔のナックルとは別の艇種と言った感あり。

この最新の軽量ナックル艇をベースとし、ラフコンでも漕げる様な対策(乾舷を高くしたり、シートデッキ下の独立水密区画化等)を打てば琵琶湖周航時にラフ紺に遭遇しても遭難せずに安全に最寄の岸に避難できるようなモノにできると思う。また、細かい点についても改善対策を施すことで、誰でもすぐに漕げるようなレクレーション向きのボートに出来るとも思う。
という事で、自称ボートの玄人であるおやじは、レクレーションボート開発事務局の世話人として活動し始めることとなった。今日はその1回目の打合せ。初回から様々な意見が出た。例えば中途半端なレクレーション艇ではなく、一気にラフコンの海でも漕げるCoastal Rowing艇を開発してはどうかなど。おやじもCoastalには興味深々だが、難しい事を一足飛びに取り組むのではなく、出来ることから地道に段階を踏んでローイングの世界を広げるべきではないかと思う。ということで我がプロジェクトでは以下のような課題を満足しうる艇を開発する方向で進めたいと思う。

  1. 従来からボートを漕ぐ水域ではあるが、湖や河口付近などで時としてラフコンになり易い水域。琵琶湖や荒川下流の河口付近などで安全に使える。
  2. 多少のチャプチャプした水面であれば、全く問題なく安全に漕げる耐航性能を有すること。(例えば白波チラホラ程度の水面)
  3. 前述の水域で乗艇中に突然ラフコンになったときに、艇内に浸水しても最寄の岸まで自力で漕ぎ続けることが出来る浮力を確保すること。
  4. 素人でも指導者の助けを借りながら簡単にローイングを楽しむことが出来る、即ち、簡単に漕げる艇であること。
  5. 漕いで楽しさ、爽快感を味わえる艇であること。

以上